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ついに!憧れの頂へ〜槍ヶ岳〜

8年間のブランクののち、登山を再開したのはちょうど2年前。
高尾山からのスタートだった。膝痛に悩まされ、リフトに頼る下山だった。

あれから2年、憧れてただただ眺めるだけだった山の頂へ、挑戦の日がやってきた。

槍ヶ岳とは、天を突き刺すように尖った山頂が特徴的で『日本のマッターホルン』とも呼ばれている鋭峰だ。
北アルプス南部の登山道が槍ヶ岳に集中し、山頂直下にある槍ヶ岳山荘にはあらゆるルートからきた登山客で賑わう。
山頂からは360度の絶景。技術を要する山頂までの岩のぼり。
登山をはじめた人ならきっと一度は憧れる山ではないだろうか。
*2泊3日の記事なので長めです。


ー 槍ヶ岳のルートについて

槍ヶ岳に向かうルートは東西南北に広がっている。

槍ヶ岳に向かうルート

私が調べてみただけでもこれだけあったが、実はもっとたくさんあるのではないかと推測する。
どのルートも魅力的ですべて行ってみたい!と思ったが、初めての槍ヶ岳におすすめされるのが黒ラインの「槍沢ルート」だ。
上高地を起点とし、途中の槍沢ロッジ、山頂直下の槍ヶ岳山荘と2泊3日の山行だと体力も温存しながらのぼることができる。

今回私が選んだのも「槍沢ルート」。
とにかくてっぺんにたどり着くのが目的なので、無理をして途中断念となっては元も子もない。
とはいえ槍沢ルートも総距離40km近くあり、累積標高も2400mほどあるので初心者にはハードな山行である。

槍沢登山ルート

ー アクセス

槍沢ルートは上高地が起点になる。
上高地はマイカー規制がありバスで向かうことになる。
交通手段は、
電車の場合:松本駅または高山駅からバスなどを乗り継いで上高地バスターミナルへ
高速バス:アルピコ高速バスのさわやか信州号または毎日アルペン号で上高地バスターミナルまで直行
:松本方面からはさわんど駐車場、高山方面からは平湯あかんだな駐車場に車を駐め、シャトルバスまたはタクシーで上高地バスターミナルへ。
上高地へのアクセスについては以下のリンクを参考にされたい。

ー 車中泊

初めての2泊3日山旅!
スタートはさわんど駐車場での車中泊から。
いつもの山友と都内で待ち合わせ4時間かけてさわんど駐車場へ。
駐車場の写真は撮り忘れてしまった。。。

松本ICをおりるとコンビニが結構あった。
夜中の1時半ごろ、さわんど第3駐車場に到着。
駐車場は半分くらい埋まっていた。
第3駐車場に隣接するバスターミナルにはトイレがあるがなんと17時半までしか利用できない。
まあ大丈夫かなとそのまま寝る支度を整え、2時過ぎに眠りについた。
6時起床なので4時間くらいの睡眠予定。
しかし2時間くらい寝たところでトイレに行きたすぎて目が覚める。
調べたら第2駐車場のある足湯公園にトイレがあるとわかり歩いて向かう。徒歩5分程度。
トイレの前にトイレ専用の駐車場があるので、そこに寄ってから駐車場に向かうのがおすすめ。

予定通り6時起床。
睡眠時間は短いが、槍ヶ岳に向かう興奮からか目覚めもいい。
バスは初便ではないから空いているだろうと思いきや、7時過ぎでも列ができていた。
予定の7時半のバスには乗れず、臨時便の7時45分のバスに乗車した。
上高地までのバスは全員座りなので快適だ。

ー 初日、上高地から槍沢ロッジへ

バスに乗ること30分で上高地バスターミナルに到着。
さわんど駐車場から上高地へは昨年の焼岳以来だった。
8時15分、まずは河童橋へ。
お決まりの穂高連峰をバックにパシャリ。

河童橋と穂高連峰

河童橋から登山口までは平坦で歩きやすい道だが3時間かかる。

左手に梓川、明神岳をみながら進む
平坦で歩きやすい道

それぞれ1時間弱の間隔で経由する明神、徳沢、横尾には宿泊地とトイレ、休憩場所があるので安心だ。
徳沢は工事中のため仮設トイレだった。
徳沢のキャンプ場は特に美しく泊まってみたいと思った。

明神館
クマベルが可愛い
徳沢園
徳沢のキャンプ場
横尾山荘
横尾のキャンプ場
横尾大橋
左手雲にかかっているのが前穂高岳らしい

平坦だからと思っていたが、重たいザックを背負っての3時間はそれなりに堪える。
横尾に向かうあたりから、膝の後ろ側(ふくらはぎ上部)に違和感を覚えた。

横尾から槍沢ロッジに向けていよいよ本格的な山のぼりのスタート!

いよいよ本格的な登山道へ

と、気合を入れていたがそうでもなかった。
道自体は登山道らしくはあるが、のぼり始めたと思ってもすぐなだらかな道になり、のぼっている感じがあまりない。
等高線をみても確かにゆるやかではあった。

苔が美しい
苔と川

登山道に入ってからは細い道が多く、しかも川沿いを歩くので熊鈴をならしても熊さんに出くわしそうな気がして怖かった。

笹に囲まれた細い道

くだりの人とはよくすれ違ったが、のぼってくる人とはなかなか出会わなかった。
突如、ゴロゴロ石ののぼりがあり「ついにきたか!」と思ったら、川に出てからの渡渉だった。
その後もいくつか渡渉する。

川沿いを進んでいく

朝は寒かったのでノースリーブのインナー+長袖シャツ+フリース+シェル+冬パンツ(タイツは履かず)という暖かめのスタイルでスタートしたが、横尾につく頃は11時を過ぎており暑くなって上の二枚を脱いだ。それでも歩いていると暑かった。
横尾から1時間ほどで一の股というベンチに到着。ここでブレイク。

一の股

熊のことばかり考えているとこうなる。

もはや熊よね(真ん中ね)
いくどか渡渉する
こういう看板は嬉しい

結局ほとんどなだらかであまりのぼった感がないままにゴールがみえた。

もうすぐ槍沢ロッジ

一の股から30分ほどで初日の目的地、槍沢ロッジに到着!

槍沢ロッジ

チェックインをしたらなんと!槍沢ロッジにはお風呂があるというではないか!
そこまで調べていなかったのでびっくり!
混雑具合で変わると思うがこの日は女性と男性の入れ替え制。
15時半〜16時10分までが女性の入浴タイムだ。

今回のお部屋
大部屋はこんな感じ
ロッジの中はとても綺麗!!
ここは利用したのとは別の浴室だったが、大きな湯船があって最高だった

その前にまずは腹ごしらえ。
槍沢ロッジは素泊まりにしたので、夕食と翌日の朝食は自炊だ。
ここまでコンビニのおにぎりやパンしか食べていなかったのでおなかはぺこぺこ。
夕飯に友人が作ってくれる予定だったスープを待ちきれず「今食べよう!」と14時半に食べることにした。
魚肉ソーセージ入り春雨スープと胡桃パン。
なかなかヘルシーだけどたらふく食べてご満悦。

ワイルドにちぎった魚肉ソーセージがいい出汁になっていた

おなかが満たされると今度はお風呂の時間。
広い湯船にお湯が溜まっている。
山でお湯に浸かれるとは、なんという贅沢だ!
もちろん石鹸などは使わず、湯船のお湯でからだを洗う。
この日は女性が5人だったのかな。
みんなで一緒に湯船イン。
全身に血が巡る感覚。最高だった。
おなかは満たされ、お風呂ですっかり気持ちよくなり、身支度をして横になった。

16時、大してのぼっていないが、なかなかの距離を歩いたので疲れて寝てしまった。
19時ごろ目覚めたが布団の中でゴロゴロしていたらいつの間にかまた眠りにつき3時半までぐっすりだった。

ー 二日目、槍沢ロッジから槍ヶ岳山荘へ

4時起床。
二日目は雨予報だった。
外に出てみるとまだ雨が降っていない。
天気予報だと昼前後にちょっと強めの雨予報。
午後もいっとき回復しそうだが安定しないので、雨が降る前に出発することにした。
朝食はミネストローネとパンとコーヒーでおなかを満たし、6時20分槍沢ロッジを出発。
スタートしてしばらくは小雨が降っていた。

小雨の中を出発

山の上の方は霧に包まれていたが、歩く道は視界が開けており風もなく問題なく進んでいく。
とにかく怖いのは「寒さ」
昨年の赤岳では途中から雨に降られ、大丈夫かなとレインウエアを着ずにそのまま進んでしまったことでかなり体温が低下した反省がある。
今回はとにかく寒さと雨対策は入念にと上下のレインウエアの中に長袖インナー+長袖シャツ+フリース+冬用のパンツ+サポートタイツを着込んだ。
足元にはゲイターをつけ完璧だった。
しかし、レインウエアはあまり着ていないが購入したのは10年前。性能はかなり落ちていると思われる。
しばらく歩くと暑くて暑くて、フリースは早々に脱いだ。
手袋は前回手が濡れてかじかんでしまったので、ワークマンで取り急ぎ購入した防水手袋を装着。

完全防備で出発!

槍沢ロッジを過ぎてからはほぼ沢沿いの道を進む。
霧で山はみえないので、ひたすら修行のようにのぼっていく。
出発してから40分ほどでババ平テント場に到着。トイレがあった。

ババ平テント場
景色は明日に期待

視界は開けているが、歩く道は狭かった。

右側の狭い道が登山道

ババ平テント場からおおよそ30分、沢沿いの道を進むと「槍沢大曲がり」という場所についた。ぐっと曲がってから道は石になっていった。

槍沢大曲がり

のぼりが多くなっても、道は整備され一段一段がさほど高くないためペースは安定していた。

のぼり始めて2時間が過ぎたあたりから徐々に歩みも遅くなってきた。
相変わらず目の前以外の視界はないが、分岐には看板があるし、木にはピンクリボン、石にはペンキでマークが書いてあり道に迷うことはない。

案内が充実している
ゴールのみえない広い石の道
愉しむ余裕はある
(真ん中に私がいます)

残り1500mあたりから石にペンキでゴールまでの距離が書かれてあった。
視界がないので、この数字はとても励みになる。
残り1000mあたりから岩は大きくなったが、手で掴むほどではなく危険箇所もないのでゆっくりストックを使いながらのぼっていく。

残り900mの表示

残り600mでなんと素敵な出逢い!!
初めて雷鳥さんを発見。山に入る日は天気の良い日が多かったので、なかなか雷鳥さんに逢う機会がなかったのだが、確かに今日は雷鳥さん日和。
疲れを吹っ飛ばして、写真を撮る。
噂通りのかわいいお姿にキュン♪

雷鳥さん
近づいてくる

残り500mで雨風が強くなり手が冷たくなる。
赤岳を思いだす。
ワークマンの手袋は完全防水ではなかったのか、手が湿ってきてしかも防寒用ではなかったので降り続く雨には耐えられなかったよう。
あと少しなので防水ではないがフリース素材の防寒用手袋にかえ、息をかけながらのぼっていく。
そしてついに!
槍沢ロッジから5時間、槍ヶ岳山荘に到着した。

槍ヶ岳山荘

最後の方はしんどかったけれど、道が整備されたいたおかげで意外と元気だった。
むしろ北岳の方がのぼりはしんどかったように思う。
しかし、真っ白。

とにかく寒かったのでまずは”おしるこ”で温まり、その後チェックインをした。山のおしるこはたまらん!

今回は初めから雨とわかっていたので対策をしていたものの、やはり次第に下がる気温と山荘間近の強風と雨は恐ろしい。
フリースを脱いだのは正解だった。
レインウエアを脱いだら服が少し湿っていて、やはり防水力が弱まっているのだなと思った。
今後の更なる対策としては、
・レインウエアの見直し
・防水だけではなく防寒用の手袋の準備
これだな。
もちろん、雨のときはできるだけ避けたいが。。。

昼前にはついたので午後はゆっくり休めた。
談話室ではいろいろなルートからいらした方がいて、特に大キレットからいらした方の話には食らいついてしまった。

14時前、ふと外をみると今まで霧に隠れていた山がみえる。
するとこれまで姿をみせなかった槍の穂先がついに顔を出した。
「槍だ!!」
みえただけで大興奮!

槍ヶ岳の穂先
槍ヶ岳山荘からの眺め

天気予報をみるとどうやら晴れているのは、そのときだけのよう。
談話室で話をしていた女性と
「のぼりたいですよね」
「行っちゃう!?」
と一気に盛り上がり、登頂することを決意!
友人は体の回復のため部屋に残り、私は談話室で知り合った女性と二人で槍のてっぺんをめざすことにした。
大興奮で乾燥室に行き、干していたレインウエアを引っ掴む。
荷物はカメラオンリー。
ヘルメットを装着し、溢れる笑みを浮かべていざ!!

込み上がる嬉しさを隠しきれない

ー 憧れの頂へ!

槍ヶ岳山荘までは危険箇所はなく大きな段差もない石をのぼってきたが、穂先はまったく様相が異なる。
技術度Cはこのてっぺんまでの20分にあった。
これまでに瑞牆山、乾徳山、赤岳、横岳、甲斐駒ヶ岳と岩のぼりの経験を積んできた。
さらに、ボルダリングに通い体の使い方も学び始めた。
その成果が試される瞬間だった。

しかし、これまでの岩のぼりとはレベルの違いを感じた。
これが槍ヶ岳か!
急な岩というよりまさに”崖”をよじのぼっていく。

崖をよじのぼる

足を乗せるところや手をかけるところはしっかりあり、鎖や杭もあるので3点支持をしっかり守り慎重にのぼれば難しくはなかった。
ハシゴは3〜4つくらいあり、それが怖いと聞いていたが私はハシゴは怖くなく、むしろ杭の打ってある場所にちょっと怖さを感じた。

ハシゴや鎖、杭があるのでのぼりやすい

それよりも愉しくてたまらない。
こんなにも岩のぼりが好きなのかと改めて実感した。

そしてのぼること20分、最後のハシゴをのぼり切ると、、、

のぼっているところを撮ってくださった

ついについに、憧れの頂に足を踏み入れた!

歓喜!!

一緒にのぼった方と手を取り合って喜んだ。
そのときの喜びはこれまでのぼった山の比ではなかった。
いつもみては憧れを抱いていた槍の穂先に自分が立っている。
高揚する気持ちを抑えられない。

槍ヶ岳のてっぺん!

待っていてくれる友人の方に向かって大きく手を振った。

手を振ってる私を友人が撮ってくれていた

てっぺんは大きな石が重なり合うようにあり、広くはないが思っていたほど狭くもなかった。
景色は圧巻だった。

左に槍ヶ岳山荘
雲を纏った山々

初めてみる槍ヶ岳からの風景は新鮮で、このときはどれが何山かさっぱりわからなかった。
それよりものぼれた喜びに胸がいっぱいだった。
しばし感動の余韻に浸り、友人の待つ山荘に向けて下山した。
崖はくだりの方が怖いという。
慎重におりていく。
穂先はのぼりとくだりで分かれている箇所がある。
くだりの方が鎖が多い。
手袋をしていないと鎖やハシゴは冷たいが、私の手袋は滑り止めになっていなかったので鎖を持つときは外しておりた。

くだりの鎖場(上からみたところ)
下からみるとこんな感じ

くだりの感想は崖に慣れたせいか、あまり怖いという感覚はなかった。それよりもあっという間だった。

往復40分の冒険は終わった。

待ってくれていた友人に大興奮で駆け寄り、明日の朝は一緒にのぼろう!と約束した。

17時、夕食。
夕食のメインは酢豚だった。3080mの山小屋で酢豚が食べられるなんて!贅沢だ。

夕食
寒かったのでストーブをつけてくださってた
ロビーというのだろうか
宿泊の場合水は無料、お湯は有料

おなかが空いていたので、10分で食べ終わり部屋に戻る。
翌日は早朝からハードでかつ長い一日となるので、早々に寝ようと準備をした。

18時半に布団に入ったけれどなかなか寝付けず19時ごろ眠りに落ちる。しかし興奮していたのだろうか、1時間ほどで目が覚めなかなか寝付けない。
睡眠時間は短かったが3時半に目覚ましの音で起きた。

ー 三日目、てっぺんでご来光

三日目は晴れ予報だったので星がみたかった。
眠かったけれど、起きて星をみにいく。
雲ひとつない満天の星空!そろそろ替えのレンズを持っていきたい。

満天の星と槍の穂先

朝食はお弁当を選んだ。朝食の時間と日の出が重なるからだ。
お弁当はものすごい量のおこわだった。
星をみたあとちょっと硬めのおこわを半分食べ、5時過ぎに友人と共にてっぺんをめざした。
日の出をてっぺんでみるとは「のぼりは暗い」ということだ。
おまけに思ったより風が強い。
「様子をみていけそうか判断しよう」
そういって、ヘルメットの上にヘッドライトをつけて慎重にのぼり始めた。
私は昨日の予習のおかげで暗くてもルートがわかった。
昨日怖いと思った箇所も2度目となると怖くなかった。
薄暗い中をよじのぼっていく感覚はワクワクする。
中間地点で空が明るくなり始め、高揚感が込み上げてくる。

最後のハシゴをのぼり切ると、太陽が顔をだすまさに直前だった。

2度目の登頂
次第に明るくなる空
穂高方面
カッコ良すぎる穂高の山々

快晴の朝。
雲ひとつない空と山下に広がる雲海。
感動が込み上げてくる。
空は美しい色彩を次々と織り成し、山肌を染めていく。
太陽が雲海の上に顔をだす。

常念岳と雲海と日の出

「よくやったね」といってくれているように感じた。

笠ヶ岳(だと思う)
奥は剱岳の方かなあ
感無量の友人

てっぺんは多くの人で賑わっていた。
みんなカメラを構え感動的な風景に魅入っていた。
ずっとそこにいたかった。

しかし、我々にはこれからハードがミッションが残っている。
15分ほど感動に浸り下山を開始した。

下山中もニヤニヤが止まらない私

下山中も赤く染まっていく山肌が私にシャッターを押させる。

色を変えていく山肌
奥の方に富士山が顔を出している

6時半、穂先から下山完了!!

槍の穂先と朝日

友人と抱き合い、讃えあう。
感動の余韻を残したまま身支度を済ませ、6時45分ごろ槍ヶ岳山荘を後にした。

ー 下山へ

ルンルン気分で下山開始

帰りは長い。
19kmを9時間くらいかけて降りていかねばならない。

とはいえ、天気が最高で昨日みえなかった景色が全部みえ下りなのにテンションはあがる。

少しくだって振り返ると槍の穂先がみえた!

くだりはサクサク歩け、どんどんくだる。
途中の眺めの良い場所で残りのおこわをいただいた。

半分でもお腹いっぱいになる

紅葉は終わりかけなのかな。
ところどころ色づいていてキラキラと光る姿が眩しかった。
のんびりしている暇はないのについつい撮ってしまう。

紅葉が眩しい
空の青が木々の彩りを際立たせていた
好物の風景
すっかり槍ヶ岳はみえなくなってしまった
昨日みたかった風景を堪能
とてつもなく大きな石が転がっていた
気になる岩肌と紅葉
ババ平テント場は工事をしていた

槍沢ロッジまで、のぼりは5時間かかったところ3時間半でおりてきた。順調だ。

この上を見上げると、、、
ほんとだ!槍ヶ岳がみえている!
槍沢ロッジでバンダナゲット

槍沢ロッジまでくれば、もうあとはゆるやかロードだ。

光に照らされた川の水が美しい

しかし、初日から違和感を覚えていた膝の裏がだんだん痛くなってきてペースが落ちる。
横尾でお昼にカップラーメンを食べ、再び歩き始めるも膝裏の痛みがあるため鎮痛剤を飲んだ。
「帰りは徳沢でソフトクリームを食べようね」と決めていたので、頭の中はソフトクリーム一色。
それを励みにがんばって歩いた。

道はおだやか

徳沢に着くころ、鎮痛剤のおかげか多少痛みが和らいだような気がした。多分、気のせいだが。
そして念願のソフトクリームタイム!!

徳沢名物ソフトクリーム

疲れた体に染み渡るクリーミーな甘さ。
ソフトクリームパワーで残り2時間を持ち堪えた。

16時、上高地バスターミナル到着。
予定より少し遅れたが、明るいうちに帰ってこられたのでよかった。
ところが喜ぶのはまだ早かった。
10月平日とはいえ行楽シーズン。上高地は登山客だけではない。むしろ観光客の方が多いかもしれない。
バスには長蛇の列。
待つこと1時間、ようやくバスに乗れてさわんど駐車場に到着し私の夢の旅は終わった。

ー 槍ヶ岳をのぼり終えて

憧れて「みているだけ」と思っていた山に挑戦しようと思えたのは、積み重ねてきた日々のおかげだ。
50歳を過ぎてから登山をスタートし、当初はまさか自分が槍ヶ岳をめざすなんて夢にも思っていなかった。
なんでも努力すればできるなど簡単には思わないけれど、やってみなくちゃわからない。できるにはどうしたらいいのか、情熱さえあればひとつひとつクリアしていける。
槍ヶ岳は槍沢ルートからだと、思っていたほどしんどくはなかった。
しかし、感覚は人それぞれだから自分の限界を知るというのがもっとも大切だと思う。
槍ヶ岳登頂は私に大きな感動と勇気を与えてくれた。
そう、これは終わりではなく、また次の章の始まりなのだ。

今年のアルプスは槍ヶ岳がのぼり納め。
これからまた来年に向けてコツコツトレーニングを積んでいくぞ!
次の目標はもう決まっているから!


<二日間>
距離:40km
累積標高(のぼり/くだり):2373m/2373m
タイム:初日5時間31分(休憩1時間7分含む)
    二日目6時間2分(休憩1時間39分含む)
    三日目11時間(休憩2時間40分含む)




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