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2022 eロマンスロイヤル大賞 <金賞>を受賞しました

拙作「極悪王子の愛玩聖女(https://novel18.syosetu.com/n8955hq/)」がWEBサイトのムーンライトノベルズ上で開催されていたeロマンスロイヤル大賞で金賞を受賞しました。やった~!

イラストレーターの小鶴(@kotsuru_KARI)さんが描いてくださったFA

こちらの作品は別の記事でも書いた、新しいプロットの作り方で執筆した作品になります。約10万字を2週間で書くという自己新記録&めちゃくちゃ楽しく趣味に突っ走って書いたこともあり、受賞はめっちゃ嬉しいです。

作品作り

この作品はまずタイトルである「極悪王子の愛玩聖女」というフレーズが先に思いつきました。極悪王子と呼ばれるヒーローの元にワケあって聖女であるヒロインが来て愛玩聖女と呼ばれるストーリー。でもどんな事情で?そもそもなんで極悪王子なの?愛玩聖女って何するの?そんなかんじで物語を広げていくのが私の手法。いつだってタイトル優先。いいタイトルが浮かべばあとからストーリーが付いてくる。最初は「戦争に負けた国の聖女が、極悪王子と噂される無口で影のある隣国の王子の元に人質同然で押しつけられて……」みたいな設定を考えていたのですがどうにもしっくりこず。もっとファンタジー要素を入れたいな……極悪である理由に切なさや苦しさを練り込みたいな……などなどと半年以上ああでもないこうでもないと設定をこねくり回していました。あるとき映画を見たことで「ああ!」と設定が降りてきて一気に頭の中でお話の基礎が構築されました。何がきっかけでお話しが思いつくかなんてわからないものです。

一番最初のプロット(草案)はもっと重くダーク寄りだったんです。もっと人が死んだり苦しんだりドロドロというか。ヒロインのジゼラが家族と仲が悪かったという設定も存在しました。自主的にではなく義母と異母妹に無理矢理身代わりにさせられて……という定番の要素。でもプロットをブラッシュアップしていくうちに、この話ってヒロインの設定より重んじるべきものがあるのではないか?とひらめく私。書きたかったのはかわいそうなヒロインをヒーローが救う話ではなく、ヒロインが不幸なヒーローを救う話なんだ!と。それに気がついてから、私はまずヒーローであるアーロン視点で物語を組み立てました。アーロンがどんな過去と不幸を背負い、いつジゼラに恋に落ちて如何に救われ、作中でなぜあんな選択をしたか。そこまでガッツリ決めてしまえばジゼラを主役にしたプロットもあっという間に完成です。ジゼラがアーロンを救う光り属性の女の子なった以上は、わざわざ家族と不仲にする必要はねぇや!と重たい設定を全部削除。それでも人間らしさを残すために、ちょっとだけ葛藤や苦しみも背負って貰ってますが、当初からはほぼ別人です。タイトル思いついたときに考えてた戦争設定どこ行った状態。またアーロンの性格も無口で影のある青年から180度変わって俺様ドSのオラオラ系に仕上がりました。正直、いまの流行というかスタンダードであるヒロインファーストで紳士なキャラクター設定ではないので不安だったのですが「いや、私はこのキャラが書きたいんだ!」という情熱をぶつけて貫きました。
そして先の記事でやったように細分化したプロットを作ったことにより、執筆も迷わず躊躇わずにサクサク進めました。「キャラクターの役割を考える」という意味の大事さを理解した気がします。

三回目の受賞

今回の受賞でムーンライトノベルズで開催されている主な3つのコンテストで入賞および受賞という結果を残すことができました。第4回ムーンドロップス恋愛小説大賞で入賞、第2回ジュリアンパブリッシング恋愛小説大賞で銀賞、そして2022eロマンスロイヤル大賞で金賞。自信を持っていい結果なのではないかと思いつつも、先の二つは末席受賞ですし世の中には私より凄い人など他にもいっぱいいるし……と考えてしまう気持ちもあり素直に「ひゃっはー!自分凄いぜ!」とまでは思えないのが現実です。いつだってドッキリの可能性を否定しきれないチキンな私。しかし、受賞させて頂いた以上は、結果に恥じない作品を世の中に送り出せたらいいなぁ。
なお初めて受賞したコンテストは全年齢なので、それを含めると今作で四回目の受賞になります。今のWEB小説関係のコンテストはプロデビューしている人もいつも沢山参加されているお祭り感があるので、今後も機会があれば参加してみたいです。

受賞作が発売されます

本当に偶然なのですが上記受賞作が2作ともこの10月に発売になります。正直びっくりしている。そろそろ運を使い果たして死ぬんじゃないか。
ムーンドロップス恋愛小説大賞で入賞した「転生令嬢は腹黒騎士に攻略される」は昨年7月に電子書籍で発売済みなのですが、電子版がご好評だったということもあり今回ムーンドロップス文庫さんで紙書籍として発売されることになりました。本編を加筆修正し、電子版にはなかった後日談の番外編を書き下ろしております。10月11日(月)発売です。表紙は電子版に続いて蜂不二子先生。美しさにひれ伏す表紙。挿絵もめっちゃ最高となっております。

ジュリアンパブリッシング恋愛小説大賞で銀賞を受賞した「宰相閣下の溺愛に、雇われ妻は気づかない」ですが、こちらは電子書籍レーベルのロイヤル・キスさまから10月28日(金)に配信開始となります。WEB版では入れそびれたヒーロー視点をがっつり書き加え、本編後の番外編も書き下ろしております。表紙は上原た壱先生。以前からただのファンだったので決まったときは変な声が出ました。そして表紙を頂いたときは叫びましたよね。本当に美しい。挿絵もありまして、ま~~~~~~~~~~素敵です。神に祈りを。

最後に

WEB投稿から読んでくださった読者さま、支えてくださった友人たち、受賞選考に関わってくださった編集部の皆さま、本当にありがとうございます。極悪王子の愛玩聖女(ごくあい)の書籍化作業はこれからですが、楽しんで頂ける作品になるように頑張りたいと思います……!

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