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Heaven in imitation of the sky does not exist but... [1]

落ち込んでいる時に見る空は一層光り輝いて見える。

そう誰かが言っていた。


今日の空はいつもより赤く、雲の隙間からは黄金色が霞んで見える。

そう、私も気づかないうちにたくさんのものを背負い込んでしまったのだろう。

空はとても美しかった。


早くあの空を川辺で見たい。

その気持ちが膨れ上がると同時に視界が涙でぼやけてきた。

多分、いろんな出来事がごちゃ混ぜになってでた涙だ。

潤んだ目は空の配色を赤一色に染めていく。

たまらず、私は走りだした。


嫌なことも悲しいこと嬉しいことも全部忘れて、あの川辺へ。

言い表せない陰鬱に覆われている心も、温かな夕暮れにまみれていった。


夕暮れの命は短い。10分そこらで大きく変化していく。

待って、まだ行かないで、と願って堤防の階段を登った。

息が苦しく、足は重いままだ。


目に入ってきた空はまだ赤かった。

突っ立ったまましばらく空を仰ぐ。

川は空色を散乱させながら、水を海へと運んでいる。

風景を眺めるだけで、幸福感に満たされた。

耳を澄ますと、川のせせらぎにまじって、きゃっきゃはしゃぐ子供や巣に帰る鳥の声を感じた。

心が軽くなっていく。空を横目に、後ろ向きに歩き出す。

足取りは軽く、ステップを踏み出しそうだった。

「生きてて幸せ。」

気がついたら、一人つぶやいていた。

世の人はどのくらい空をみて過ごしているんだろうか。

1日何時間?それとも一週間に数回?

ソラホリックにはマジョリティの最頻値がわからない。

けれど、そんな疑問が生まれたのにはきっと訳がある。

また立ち止まって、一人佇み空をみやる。やはり、底抜けに綺麗だった。

背負いすぎた心の重荷は随分なくなって気持ちも晴れている。幸せなのに。

左を見ても、右を見ても、誰もいなかった。

「誰も一人では生きられない」

ついこないだ聞いた曲の歌詞がリフレインする。

多幸感とともに寂しさを感じずにはいられなかった。

こんなに幸せなのに、それを分けられる人が今私の隣にいない。

それは、「あの時」私が一人でいる選択をしたから。

ああするしかなかったのだから、仕方がないのだと、言い聞かせる。

私は別に何か失ったわけではない。

時間を巻き戻したとしても、同じ選択をしたはずだ。

でも、だとしたら、この寂しさはいったいなんだろうか。

私はまた歩き出した。

そして思う。


いつかまた空を一緒にみてくれる人に巡り会えた時はここに連れてこよう。

ささやかな未来に期待して、川辺を後にする。


to be continue...


Heaven in imitation of the sky does not exist , but there is the sky in reality. 

空の模倣である天国は存在しないが、空は確かに現実にある。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

小説風な書き方を今回もしています。

文才は全然なのですが、少しでも楽しんでもらえたらうれしいです。

ちなみにこれが本当の出来事かフィクションなのか。

それは皆さんのご想像にお任せします。

そしてこの話続きます。

まだ書かなきゃいけないことがあるのです(ニヤリ)


眩しい1日を願って、おやすみなさい。

松澤


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