文系数学入試の核心
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この問題集の特徴
①解答のプロセスやポイントがわかりやすい
②解答の前に考え方について書かれている
→問題を解く上で必要となる発想力が身につけられる
→国公立二次、有名私大以上の一般入試を受ける人向け(難易度的に広くの大学の一般入試で問われそうな問題選抜)
<全体>
①について:ただの解答だけでなく隣に問題に取りかかる上での発想の部分がさらに詳しく書いてあるので一つの問題に対して一層理解が深まると思う。問題と解答が別冊子になっているため、解答を見ながら問題を解かずに実践的に問題演習を積める。また、解答にグラフが多く書かれているので理解しやすい。
②について:実際に自力で問題を解くためにはどのような動機を持って問題に取りかかるかということが大切になるが、この問題集では考え方として詳しく解答のヒントになることが書いてあるため、より実践的な力がつけられると思う。
難易度の問題選抜と実践的な考え方を含めた解説が特徴的なので、基本的な解法を身につけたあと、過去問演習に取りかかる前の橋渡しとなるような問題集だと思う。中上位一般受験生向けなので、前々回で紹介した最高の演習160の代用として使うこともできる。
<いろいろな関数、図形と方程式>
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本問のように変数が含まれていて場合分けが発生する場合は、実際にグラフを書いて位置関係を考えることが重要。この時に注目したいのは範囲の中央値や端点、軸の位置関係なので、x軸y軸を丁寧に書いて細かく図示することが目的ではない。正確さは保ちつつ、条件を考える上で必要な情報だけを抽出してわかりやすく図示することを意識して、いい意味である程度大雑把にすることで見通しよく考えることができる。
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(2)の最大値を考える際、とりうるa全てについて定義域の中央値である1よりも軸のx座標が大きくなるため、場合分けが発生していない。
場合分けが発生する問題については式上で処理をするより図示して考えた方が混乱しにくいため、解答を書き始める前にグラフを使って場合分けを考えると良い。
<総括>
入試問題で頻出の考え方がわかりやすくまとめられていて、ただ問題の解説があるだけでなくどのような考え方を用いてどの解法を選んだのかということがまとめられているため、より深く問題の本質を考えながら問題を解く意識が持てるような構成になっていると思う。
基礎を一通り身につけた人が過去問を実際に解く力をつけるために有効に活用できる問題集だと思う。