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好きなπの定義式

以前、マスログ「やばそうな数式(意味偏)」において、

円周率をこれらのいずれかの等式で定義した場合、「円周と直径の比」というそもそもの円周率の定義は、性質、定理に姿を変え、証明すべき対象になります。今回紹介した数式は円周率を表す数式の一例にすぎず、他にも様々な表示があります。そう考えると円周率というのは何かとんでもなく普遍的な定数で、「円周と直径の比」という性質は円周率の側面オブ側面なのかもしれませんね。
という一文を書かせていただきました。

今回はこちらのお話を少し深堀し、私の好きなπの定義を紹介したいと思います。

円周率πの定義
実は私は10年前の新卒時代に、以前勤めていた職場の忘年会の余興で「好きなπの計算式ベスト10」を発表したことがあります。

事前にスケッチブックを購入し、太ペンでπの等式を10個ランキング形式で記載しておき、職場の上司、先輩、同期の前でベスト10からベスト1まで順番に発表していく予定でした。

しかし当時は数学とは全く関係のない職場であったため、ベスト6くらいまで発表したところで当時の事業部長に「それ以上は発表したらダメだ」と止められてしまいました。今思うと私はKYだったのかもしれません。

さて、当時発表したのは「好きなπの計算式ベスト10」ですが、これは「好きなπの定義式ベスト10」とも言い換えることができます。

「え?πの定義って円周と直径の比でしょ?」って思った方は正解です。円周率πはその名の通り、「円周と直径の比」です。それは間違いありません。しかし、円を用いて幾何的に定義されているπですが、πは数学のあらゆる分野の数式にその姿を現します。その数式から「π=○○」の形に変形できれば、それを改めてπの定義として採用してよいわけです。

例えばマスログ(やばそうな数式)の中で、

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であることを紹介しました。このイコール=は厳密に成り立つので、この等式から逆に、

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としてπを定義できるのです。もちろんπを上の式で定義すると、その値が「円周と直径の比」と一致することは別途証明する必要があります。

当時の私のベスト10は覚えていないのですが、例えば以下に紹介するような2つの定義式は必ず入っていたはずです。

ガウス積分による定義

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