化学の常識?!SMILES表記法を使った分子構造の描写
1. Smilesって何?
"SMILES"とは、"Simplified Molecular Input Line Entry System"の略です。
特徴としては、化学物質を文字列で表すための標準的な表記法あり、化学物質を構成する原子の種類や配列、結合の情報を含んでいます。
簡単にいえば、実験化学者は有機物を表す時は、分子構造式や分子式などを使って描写し、コミュケーションを取っているけれども、そのような分子構造式はコンピュータは読めないので、コンピュータが読めるような表記にしようというのがSMILESです。現在では、コンピュータが読める化学物質の表記方法として下記のようなものや、それ以外の様々な記法が開発されています。
SMILES記法
SMARTS記法
InChI記法
当社が提供する「SoluVision」でもSMILES記法を入力することがありますので、本記事では、「特定材料のSMILESをどうやって見つけたら良いか?」に焦点を当てて、いくつかの方法を紹介したいと思います。
2. Smilesの調べ方
初めに、SMILESは分子構造を記述するものなので、分子構造で表現できないもの、例えば分子構造が未知な化合物や混合物などは、SMILESで表現することは出来ません。一方、分子構造が描けるものについては、主に下記の2つの方法からSMILESを検索することが可能です。
(A) 化学物質データベース(オススメ紹介)
SMILESを調べる上で、最も有効な方法は化学物質に関するデータベースから検索することです。ちなみに、WikipediaでもSMILESは掲載されていることが多いので、まずは物質名でGoogle検索をしてみるのも良いかも知れません。
PubChem: 米国NIHが運営する、大規模な化学物質データベース、SMILESとともに、ほとんどの化学物質の構造や性質に関する情報が提供されています。
ChEMBL: EUのEMBL-EBIが運営する、生理活性のある化合物に特化したデータベースで、主に薬剤に関連した情報が提供されています。
ChemSpider: RSCが運営する、PubChemと同様にSMILESと化学物質に関する構造や性質に関する情報が提供されています。
(B) 化学構造描画ツールを使用
SMILESは最も一般的な分子構造の描写ソフトであるChemdrawや無料の描写ソフトであるChem Sketchでも確認することができます。
例えばChemdrawの場合では、描写した所望の分子構造を選択した後に、「Edit」メニューの「Copy as」からSMILESを選択することで、SMILES表記を確認することができます。
3. SoluVisionのサービス情報はこちら
本記事では、分子構造をコンピュータで処理する際の基本的な内容として、SMILESの調べ方に焦点を当て、データベースと化学構造描写ツールの2つを紹介しました。
当社では、”独自開発したアルゴリズムと実験研究者に最適化されたユーザーインターフェースをもとに、誰でも素早く簡単に、材料と目的に応じた適切な溶媒を検索することが可能なクラウド型ソフトウェアサービス(SoluVision)”を販売しています。もし、「SoluVision」に興味を持たれた方は、下記の詳細サービス紹介ページをご覧いただけたらと思います。「SoluVision」では2週間の無料トライアル期間、ならびに機能が限定されたFreemiumプラン(無料)もありますので、ぜひ新規登録の上、試してみてください。
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