大映特撮時代劇「大魔神 Blu-ray3点セット」
1966年4月、8月、12月と、5ヶ月に一作のハイペースで作られた大映特撮時代劇「大魔神」「大魔神怒る」「大魔神逆襲」3部作を一挙放出します。「怒る」は未開封。「大魔神」「逆襲」も一度しか再生していません。
「大魔神」シリーズは大映京都撮影所で制作され、東宝のように本編と特撮を別班編成にせず、森田富士郎カメラマンがどちらも自分でカメラを回しました。その結果、本編と特撮が融合した、大映独特の特撮映画になっています。
大魔神の中の人は元プロ野球選手の橋本力。大魔神で役者の顔が出るのは目だけなので、撮影は芋の粉やコルク屑、炭粉が飛び交う過酷な現場でしたが、橋本は絶対に瞬きをしませんでした。そのため眼が血走って、凄い迫力が出ています。
大映京都撮影所の時代劇制作には定評があります。大魔神の身長は15尺(4.5メートル)と決められたので、撮影スピードを2.5倍にして巨大感を出し(ノーマルスピードで映写すると動きが重々しくなる)、ミニチュアセットも実物の2.5分の1にしてあります。
1作目のクランクインは2月3日でクランクアップが4月10日、テスト期間を含めると3ヶ月で撮影されていますが、これはスタジオにベテランが多く残っていたこと、本編と特撮を1人のカメラマンが撮影したことなどで効率的な撮影ができたためと思われます。
「大魔神」の企画はユダヤのゴーレム伝説に材を取ったものですが、大映時代劇の時代劇スタッフによって時代劇としても重厚な作品となりました。3作のストーリーは繋がっているわけではありませんが、罪なき民衆を虐待する傍若無人な君主に対して民衆の中の子供や少女が祈りを捧げると、穏和な埴輪だった顔が憤怒の形相に変じて大魔神となり、悪逆な君主や家臣どもを退治します。
一度大魔神になると、人間の力ではどうにもならないのがこの映画の面白いところで、大魔神が暴れると相手は悪い殿様だろうが罪なき百姓だろうが構わずに破壊し尽くすのです。余りのことに、祈りを捧げて大魔神を覚醒させた少女が「お鎮まり下され!」と自分の生命を差し出すまで止まりません。
ここがウルトラマンなどの巨大ヒーローとの違いです。考えてみればウルトラマンはビルの街を壊しながら怪獣と戦いますが、おそらく民間人の犠牲者も出ているはずのに、翌週には街は何事もなく元に戻っていてまた怪獣が現れますね。
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