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「風の谷のナウシカ('84徳間書店/博報堂)」Blu-ray

宮崎駿の代表作「風の谷のナウシカ」Blu-rayです。開封済みですが、一度も視聴しておらず、盤面は新品同様です。付属のパンフ、豆本も全て揃っています。

宮崎駿は1979年に「ルパン三世 カリオストロの城」を発表しましたが、全く客が入らず、それから5年間、アニメの仕事を干されていました(正確には偽名で仕事はしていました)。

宮崎駿はこの間「ルパン三世セカンドシーズン」の終盤に2本ほど偽名で演出した他、「名探偵ホームズ」の立ち上げに関わったくらいで、アニメの仕事はほとんど無く、代わりに「トトロ」「もののけ姫」などのイメージボードを、実現のあてがないのに描いていたのです。

宮崎に救いの手を差し伸べたのが、徳間書店「アニメージュ」の編集者だった鈴木敏夫で、これほどの才能を遊ばせるのは勿体無いと、自分の雑誌で宮崎に漫画「風の谷のナウシカ」を連載させました。当時アニメ化されるのは殆ど漫画の原作だったので、まずは宮崎に漫画を描いてもらい、それをアニメ監督復帰への足掛かりにしようと鈴木は考えたのでした。

鈴木の目論見は当たって漫画「ナウシカ」は話題になり、アニメ化の話が持ち上がりました。実はこれも鈴木の暗闘があり、鈴木は映画会社や代理店の会議の席で「ナウシカ」コミックの売り上げを20万部だとサバを読んだのです(実際はその時の第1巻の発行部数は2万部でした)。

結果としてアニメ「風の谷のナウシカ」は話題作となり、次への足掛かりになりました。鈴木敏夫は雑誌編集者出身のアニメプロデューサーですが、プロデューサーに必要な資質、博打打ちの才能を兼ね備えていました。そして漫画にもアニメにも言えることですが、編集者(プロデューサー)と作家は「共犯関係」になるべきで、時代を変えるような作品は、そうなったときにはじめて実現するするのです。

「ナウシカ」の原画に抜擢されて巨神兵を描いた庵野秀明氏の回想なよれば、ナウシカ制作中の宮崎駿は「これが最後になるかも知れない」と、死に物狂いだったそうです。「風の谷のナウシカ」は単なる天才の作品ではなく、「天才」が「死に物狂いで作った作品」なのです。

「風の谷のナウシカ('84徳間書店/博報堂)」
島本須美 / 納谷悟朗 / 宮崎駿
定価: ¥ 6800

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