「ムーンライダーズ/PASSION MANIACS」
ムーンライダース結成30周年記念ドキュメンタリー「マニアの受難」DVDです。
1976年のデビュー以来、常に時代を先取りし過ぎて来たロックバンドの軌跡を追ったドキュメンタリー。1971年に結成された「はちみつぱい」から数えると物凄く息が長いバンドで、映画の中の高橋幸宏の言葉を借りると「奇跡ですね」。普通バンドというのは「音楽性の違い」とかなんとか言って途中で解散するのが普通なんですけどね。
ムーンライダースの場合は全員がスタジオミュージシャン出身で、自分を上手く引いて周囲を立てることができるメンバーばかりなんですね。
はちみつぱいの頃からあがた森魚や岡林信康などのバックバンドをつとめ、1976年にムーンライダースになりましたが最初はアグネス・チャンのバックバンドから始めました。これは「音楽で食べていく」ことを優先させた結果の選択で、このあたりは最初から大人の集団ですね。
同年「火の玉ボーイ」でアルバムデビュー。2枚目のアルバムが「イスタンブール・マンボ」ですが、これが深夜ラジオで流れて私はファンになりました。元は50年代に江利チエミが歌ってヒットさせた古い曲です。
その後シンセサイザーを積極的に取り入れるなどニューウェーブバンドになりますが、同世代のYMOなどとシンクロしていたようです。
1981年にレコーディングしたアルバム「マニア・マニエラ」はコンピューターを駆使したニューウェーブ・テクノの頂点的な仕上がりでしたが、レコード会社が「売れない」と難色を示し、発売中止した後、当時の最先端だったCDで発売しました。CDでアルバムを発売した最も早いミュージシャンではないでしょうか。
2000年代初頭まで音楽の最先端を走り続け、その後は何度か活動を休止しながらも解散はしないで現在も活動を続けています。
2006年に活動30周年を記念して制作されたのがこの「マニアの受難」になります。それから16年経ったんですね。まだ解散してません。大ヒットもないのに根強いファンに支えられている、本当に珍しいバンドだと思います。
「ムーンライダーズ/MOONRIDERS THE MOVIE PASSION MANIACS「マニアの受難」」
ムーンライダーズ / 鈴木慶一 / 白井康彦
定価: ¥ 4700
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