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【プレミア盤】「メトロポリス」紀伊國屋コンプリートエディションBlu-ray

フリッツ・ラングが1927年に監督した、世界映画史に燦然と輝くサイレントSF映画の金字塔です。後世のSF映画に影響を与えた事例は枚挙にいとまがありません。ルーカスの「スターウォーズ」に登場するR2-D2はこの映画に登場する金色のロボット・マリアの形を模していますし、未来都市の造形はリドリー・スコット「ブレードランナー」の未来のロスアンゼルスに多大な影響を与えています。まさに、ここからSF映画が始まった、とも言える作品なのです。

フリッツ・ラングは1920年代半ばに船でアメリカを訪問し、ニューヨークの港に入る時に海に浮かぶように見える圧倒的な高層ビル群を見て、この映画を構想しました。

妻である脚本家のテア・フォン・ハルボウも熱狂して脚本を執筆。未来社会の資本家と労働者の対立を描くラングの構想は、脚本では両者の和解で終わります。労働者の勝利を考えていたラングの考えとは違いましたが、興行性を考えてラングはこの結末を受け入れました。

主演俳優の他にも端役が750人、エキストラは男性だけで25000人、女性11000人、子供750人、黒人100人、中国人25人という、途轍もない規模の大作になりました。

未来世界をかつてない特撮で描いた映画は世界中で公開されましたが、オリジナルは3時間半の大長編で、興行上の理由でカットされました。世界中に散逸したフィルムを渉猟した関係者の努力で、現在は2時間50分まで修復されています。このBlu-rayはその修復完全版です。

ディスク制作と販売は紀伊國屋書店。紀伊國屋は昔から世界の名作映画を最良の状態で復元・販売することに定評があります。ここはかつてクリティカル・エディションというDVDシリーズを販売していました。考えうる限り最高の品質と豊富な解説資料を載せたディスクで、これは今も高額な中古価格で取引されています。今回はコンプリート・エディションという名前でBlu-ray化されています。

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