“守りたいものはあるかい?” 解説
この曲は、歌詞を見て頂ければわかるように、
かなり地元愛に溢れた曲です。
山形県にある、小さな町、「小国町」。
そこからさらに山へ入っていくと、「叶水」と言う地域があります。
名前の通り、昔、水が少なく、
水で潤うことを願って「叶う」「水」から名前が来ているといいます。
いきなり話が曲から離れていきましたが、
歌詞を見ていきましょう。
“守りたいものはあるかい?
大切なものなのかい?
守りたいものはなんだい?
確かなものなのかい?”
繰り返し出てくるフレーズです。
ふと、自分にとっての“守りたいもの”や”軸”を考えてみると、
案外言葉にするのは難しいように思います。
高校生の頃、
僕はとある先生にこんなことを言われました。
「中立で守れるのは自分だけだよ」
この言葉に、僕は衝撃を受けました。
それまでの僕は、
何もかも「お互いに言い分がある」と言い、
中立を選び、「争わない」「平和」などと言っていました。
でも、果たしてそうでしょうか。
この言葉には、「相手を論破せよ」と言う意味があるのではありません。
ただ、”自分の信念”は、
どれだけ確かなもので、
どれだけ、本気なのか?
それを考えなさいと言うことだと思うのです。
“意味があるものとないもの
違いはどこにある?
そんな事を考えてさ
今日も生きているんだけど
季節に染まる山々や
暇そうな牛たちが
意味のないものだとは
僕は思わないからさ”
ある友人が僕に言いました。
「生きてる意味がわからない」と。
正直、「よく聞く話だなぁ」と思っていましたが、
自分自身、考えてみれば、明確に答えられないように思いました。
でも、確かなことはありました。
紅葉や、動物、自然など、僕の目に映る愛おしいものたちが、「意味のないもの」だとは、思わないのです。
“そんな日は
思い切り息を吐き出してさ
叶水の匂いを思い切り吸い込むのさ
友達も動物も川も木々たちも
鶏も牛にたかるハエも
意味があるから今日も生きてるんだろう”
これが直接的な答えになっているとは思いませんが、
僕はそう思うと、
存在すると言うことの「意味」なんてものは
そこまで重要じゃないようにも思えてきました。
深呼吸して、心を落ち着かせて、
身体中で感じることを、
僕は時々忘れていることを思い出します。
2番はJöではなく、
Chigiが作詞したので、
この投稿では割愛させて頂きます。
“守りたいものの分だけ
人は弱くなる
守りたいものがあるから
僕は弱いんだ
だけどね いつもあなたが
そばにいてくれるから
いままでもこれからも
守りたいと思うんだ”
大切なものを大切にする。
大切な人を大切にする。
大切だから、心配になる。
失うのを恐れてしまう。
先ほども書きましたが、
意味を追い求めてしまいがちなのが人間です。
そんなことを考えて、
僕なりに出した答えは、
「あなたがある」というものでした。
あなたがある。それが全てです。
大切なものを大切でいるのに、
意味なんか必要ないのかもしれません。
それが、本気になれる、
”確かなもの”であるなら、
弱さを受け入れた分、強くなれると僕は思います。
この曲やミュージックビデオを作る為に、
沢山の人の協力がありました。
僕の大切な、守りたいものは、
そんな人と人との繋がりを通して感じることが出来る、
この心のポカポカした気持ちなのかもしれないな、
と、思いました。
すべての命にありがとう。
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