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無責任育児記録 ~久しぶりの外出~

週末、久しぶりに遠出をした。

遠出と言っても、バスで行ける距離にある大型ショッピングモールまで行って2,3時間ぶらぶらしただけ。
とはいえ、これだけの時間ひとりで外出したのは産後初めてだった。

きっかけは数日前、先週後半のどこかだったか、わたしがパートナーにこぼした愚痴。
愚痴といっても軽口程度だが、赤ちゃんのお世話だけで1日が過ぎていってやりたいことがなんにもできないなあ、とぼやいた。

事実、現在の生活ではまとまった時間をとって何かに集中することはなかなか難しい。
3時間おきの授乳と言っても、間に3時間の休憩がとれるわけではない。
まず授乳自体にかかる時間がある。
いまはおっぱいが左右8分ずつ、そしてミルク80mlを飲むのに10分くらいかかっている。これだけでまず約30分。
そこにミルクをつくる時間や飲み終わったあとのゲップ待ち、哺乳瓶を洗ったり除菌乾燥機にセットする作業があり、さらにおむつ替えやあやしたりといった細々した時間を加味すると、ほぼ1時間かかることになる。

そこから次の授乳時間までぐっすり寝てくれればいいが、目をかっぴらいてまったく寝る気配がない時は、抱っこしたりソファに連れ出して遊んだりする。
これはまあ楽しいからいい。

あるいは、うんちを出そうといきんでぐずる時もある。
うちの子は相変わらず上手にうんちができず、2,3日ためこんでは肛門マッサージの刑に処されているのだが、一応毎食後にがんばっていきむ素振りはある。
顔を真っ赤にしてうなりながら、身体をよじらせてなんとかひねり出そうとするが、立派なおならが出るばかりでなかなか便が出ない。
これはやっぱり苦しいようで、ぐずぐずと泣き始めるので、お腹をマッサージしてやったり抱っこしてやさしく声をかける。
苦しそうな赤ちゃんを見るのはこちらもなかなか心苦しい。

そんなことをしていると、30分や1時間は簡単に過ぎる。
ようやく寝たかと思えばあっという間に次の授乳時間になるわけだ。
そこに食事や買い出し、家事なんかも入ってくる。

そんなこんなで、タイミングがよくて2時間、悪ければ30分程度の細切れの自由時間しかとれない日々が続いている。

一方でやりたいこと、やらなければいけないことはいくらでもある。
2ヶ月の予防接種の予約、その前に近くの小児科を調べる、あと保育園の申し込みに向けてもそろそろ動き出さないといけない。
内祝いの手配もまだしてないし、育休の手続きで会社に確認しなきゃいけない事項もある。
noteに書きたいこともまだまだあるのに、なかなか文章にまとまらない。
趣味でカメラをやっているのだが、子の写真や動画を撮りまくったはいいものの、素材がたまっていくばかりで動画編集が一向に進まない。

それなのに、授乳が終わるといったんソファに横になってTwitterを開いてしまう。
悲しい人間の性。
特別見たいわけでもない、インターネットの無為な情報をだらだら流し読みしているうちにあっという間に次の授乳時間になり、後悔の念にさいなまれること数知れずだ。

そんなわけで。
半分は赤ちゃんのお世話で、半分は己の惰性から、やりたいことが何もできずに1日が終わっていく日々が続いてフラストレーションがたまっていた、それが前述の発言になったわけである。

自分としてはほんの軽口のつもりだった。
しかしそれを聞いたパートナーがえらく心配して、週末は自分が子どもを見ているから、ひとりで好きなところ行ってきて、と申し出てくれたのだ。

産後しばらくそういう生活が続くことは分かっていた。
パートナーもたいへん協力的だし、なんだかんだ息抜きもはさんでいるので、口で言うほど気に病んでいるわけではなかった。
ちょっと愚痴を聞いてもらえればいいかなー程度の発言だったのだが、それでもパートナーはずいぶん気を遣ってくれたようだ。

そんなわけで、週末のひとりショッピングモールとなったわけである。

大したことをしたわけではない。

まずアカチャンホンポでベビー用品の補充。
子どもにロンパースを着せる楽しみを知ったわたしはベビー服を買い込んでやろうと息巻いていったのだが、生後1ヶ月だとまだサイズがなかった。
仕方ないのでいちばん小さい60cm向けの服を数着と、新生児用の靴下をいくつか買った。
帰って早速はかせてみたところ、ぶかぶかすぎて笑い崩れた。

いちばん小さいサイズでなお布が余ってる。かわいい。

子どもを産む前にアカチャンホンポに来たときは、ベビー用品への解像度が低すぎて買い物に難儀した。
参考

それが今では、あっコレいいかも、とかおっアレうちの子が〇歳くらいになったらちょうどいいな、といろいろ捗るのではちゃめちゃに楽しい。

あと「赤ちゃんってかわいい」がインストールされた(※参考)ので、すれ違う赤ちゃんや乳幼児を見る目が変わった。
というか、赤ちゃんという存在の解像度が上がった状態で行く週末のショッピングモール、端的にいってやばい。
そこら中にいる小さい子どもや赤ちゃん、みんなあまりに尊い。
一度など、外の広場を歩く小さな女の子が、大人サイズの日傘を一生懸命持ちながらよたよた歩いていて、その後ろからお父さんが傘をそっと支えてあげながら追いかけている光景を目にして、それだけで涙腺にぐっと来た。

産前と産後でこれだけ見える景色が変わるとは。
改めて自分が”こっち側”になったんだな、と思った

あとはハンズで外出時の調乳用に魔法瓶を買って、KALDIでおいしそうなノンアルをしこたま買い込んで。
自分で食べたいものを好きに選んで外食するのも楽しかった。
もう少し見て回りたいものもあったけど、体力の限界が来たので退散した。
ほんの5,000歩くらいしか歩いていないのだが、足腰に疲れがずしっと来て、身体の衰えを痛感。

というわけで、たった2,3時間程度の外出だったが、いいリフレッシュになった。
パートナーに感謝。

あんまりため込まず、こまめにこうした息抜きをするのがよさそうだ。
家に引きこもって赤ちゃんとパートナーとばかり過ごしていると、フラストレーションがたまることもある。
適度に外出したり、友人と遊んだりしよう。

大変なことも多いけど、子どものお世話はやっぱりたのしい。
毎日変化を感じることばかりで、すごい勢いで成長しているなと改めて思う。

たとえば、ふとした時に漏れる声のレパートリーが増えた。
時々「ゔぅう〜〜〜」とクレームじみたうなり声を上げることもあって、意志を感じる。

ふとした時に見せる表情もずいぶん人間らしくなってきた。
顔に肉がつき、輪郭がしっかりしてきた。
うっすらとだが眉毛が生えてきたのも大きいかもしれない。
びっくりした顔、胡乱げな顔、気の抜けた顔…etc
少しずつ感情が芽生え始めてきた気配がする。
虫からサルの子どもくらいにはなってきたかな?

産前、先人たちが口をそろえて「とにかく写真や動画をたくさん撮っておくように」と教えてくれた。
赤ちゃんは本当に毎日顔が違うし、毎日成長している。
今しか見れない表情や仕草を出来るだけ逃さないように、心の目にも焼き付けながら、カメラが大活躍の日々である。

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