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アイドレスシーズン5終わる

 皆さん、こんばんは! 今夜は、先日シーズン5が終了した僕の大好きな超ロングキャンペーン、「電網適応アイドレス」について、再度、語らせてください。

 アイドレスは芝村さん原作のキャラたちと対話できたり、ゲームの時間を一緒に過ごしたい。と言う人には最適のゲームです。ゲームの内容をザックリいうと異世界シミュレーションです。プレイヤーは『にゃんにゃん共和国』もしくは『わんわん帝國』のいずれかの勢力に属する『藩国』(都道府県や藩のようなもの)に所属して、所属する藩国に仕える国民として、藩国の代表である藩王プレイヤーの指揮のもと、様々な活動を楽しみます。

 昔はものすごく強い敵がわんさか出てきてたんですが、これまでの十数年のキャンペーンの結果、ほとんどの敵はプレイヤーが倒したり和解したりして無力化してしまいました。ゲームシステム側が考えた最強の存在であるところの、プレイヤーのコピー的存在で邪悪よりな奴。というのもいたんですが、この邪悪な奴も幸いにして会話ができたので、利害関係が一致した時に支援をされたりする関係になってしまいました。
 なので、今回は内政ゲームと称して、外征ではない、国内の問題をどうにかするシミュレーションに参加して遊ぶ。ということになりました。

 ゲームデザイナーである芝村さんの作るゲームの特長として、難易度が高めに設定されているのがあるんですが、もちろんアイドレスも、難易度は非常に高いです。ルール自体は抽象化された、比較的わかりやすいTRPG風のルールに整理されていますが、難しいのはプレイングです。
 アイドレス期間中は、ちょっとトラブルを起こすだけで設定上の混乱が発生し、おかしなデータの整合性を取るためにプレイヤーが東奔西走する必要が増えます。これを参加者は爆発と呼んでいますが、この爆発は、プレーであったり、プレイヤーが作成するデータであったり、プレイヤーの真似をしたNPCたちが作るデータだったりの突飛な内容によって、簡単におきます。

 この「爆発」を生まずに、つまり、トラブルを起こさず、起きてしまったトラブルは初期消火する。というのを一か月続ける……というのが、先日終了した、アイドレスシーズン5というゲームでした。

 現在、アイドレスの運営はディスコード上にて行われていますが、公式なスタッフは芝村さんお一人、あとは全てプレイヤーがなんとかするという、ほぼ人力で動いています。そのため、ゲーム参加で獲得する経験点みたいなもの「成長点」を管理するのもプレイヤーですし、キャラクターデータも、みんながテキストファイルで各自勝手に管理してました。

 ただ、それはあまりにも危ない。先ほども挙げたように、トラブルはすぐにゲーム上での爆発を生んでしまいます。それは書類事務の不備であったりが原因になる場合だってあるわけです。

 と言うわけで、いろんなプレイヤーが寄ってたかってこの辺の管理を手伝ったりしています。プレイヤーが公式を手伝うこの仕組みは、公共事業と呼ばれています。公共事業はプレイヤーが企画を立てて、公式に採用されたら、当面の活動費と、場合によっては維持費として週給が払われるようになります。
 払われるのは「成長点」です。もちろん、公共事業にての活動時間についても管理が必要になっており、こちらも公共事業で管理されています。

 企画と言っても、公共事業なので、ゲームプレイに役立つ公共性がないといけません。この辺りがたりない企画は不採用にされたりします。

例えば僕が立てた企画の例ですと、先ほど挙げた、活動時間に関する記録システムを用意したり、過去のプレイヤーの頑張りを読めるように、前のシーズンでのものづくり内容を読めるようにしたり、その前のシーズンでの履歴をたどりやすくしたりしました。こういのうのは公共性、公共に役立つものの例ですね。

 もちろん、すべてが順風満帆だったわけではありません。そもそも、こうしたツールは作って告知するだけではうまく回りません。ユーザーサポートをし、説明会を行い、要望にできる範囲で答え、トラブルにはうまく対処する必要があります。

 先日もGoogleがサーバトラブルを出した時などは、平日深夜から問い合わせ対応して、調査と対応アナウンスをしたり、復旧した朝に一斉アナウンスしたりました。

 そうした活動の結果として、公共事業での総作業時間は1か月で60時間と36分にのぼりました。これらに対する週給と、ツール自体への査定額やゲーム参加の報酬とを含めると、総収入は350点に上ります。公共事業に一切参加しなかったプレイヤーの収入が50点前後であることを比べると、まあまあ稼いだ方なのではないでしょうか。

 アイドレスはこうした、プレイヤーのゲーム環境を良くする活動も公共事業としてゲーム内に取り込むことで、独自の豊かなゲーム環境を構築しています。こうした、プレイヤーの取り組みを公式のプレー環境に取り込む動きは、面白いですよね。

 また、成長点が稼げていれば何でもできるかと言うとそうでもなく、藩国の規模によって、ものづくりの上限が設定されますから、ただ稼いで注ぎ込めばいい、と言うものでもなく、そこには取捨選択が発生します。
このあたりの差配は実にTRPGでの成長を考えるゲームに近く、影響も大きい点は実にユニークで、面白いゲーム体験でした。

 そんなアイドレスも短期のシーズン5が終わりました。

 今回は公共事業での活動を中心に行いましたが、次のシーズン6では、さらなる新たな冒険が待っていることでしょう。アイドレスの旅にお付き合いいただきました皆様、誠にありがとうございました。また、今回参加されなかった皆様も、ぜひ、今後行われるであろうアイドレス6にぜひ、ご注目いただければ幸いです。
 皆さんと、たっぷりの苦労と面白さをともにできる日を、楽しみにしています。よかったら、そのときまた、支援させてくださいね。

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