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幸せな仕事人生を歩むために大切なこと

今の仕事に不満がある

今の仕事に大きな不満はないものの、もっと良い環境があるのではないかと覚悟が決められていない

どんなふうにキャリアを歩んでいけば良いか迷っている


もしあなたがこのように考えているのであれば、本書を読むことをオススメします。

有名な イノベーションのジレンマ の著者でもあるクリステンセン教授の本です。

本書の中に惹きつけられる言葉があります。

毎朝、自分のやっていることをやれる幸せをかみしめながら目覚めるのだ。

クレイトン・M・クリステンセン著 イノベーション・オブ・ライフ Kindle版

本書の教えをもとにして、どのようにキャリアを歩んでいけば良いのかを一緒に考えていきましょう。


■報酬、肩書きなどを最優先しない

より良い仕事に巡りあうためには、金銭報酬や肩書きなどを最優先にしないことが重要です。

◎衛生要因と動機づけ要因

仕事には、衛生要因と動機づけ要因という二つの要素が存在するとして説明しています。

⚫︎衛生要因
少しでも欠ければ不満に繋がる要因
ステータス、金銭報酬、職の安定、作業条件、企業方針、管理方法など
※ 衛生状態が悪ければ健康を害するものの、衛生状態が良くても健康が増進されるわけではないことからつけられた呼び名

⚫︎動機づけ要因
私たちを心から深く満足させるもの、つまり仕事への愛情を生み出す要因
やりがい、他者による評価、責任、自己成長、仕事に対する貢献感など

◎高い報酬を得ることを優先して仕事を選んだ人たちの末路

著者の周りにも、たくさんの収入を得ることを優先して仕事を選んだ友人たちが多くいたといいます。

そして、その友人たちは経済的に安泰な暮らしを手に入れました。

しかし、程なくして「仕事が嫌になってきた」と相談を受けたといいます。

しばらくしてから、間違った理由で仕事を選んでしまったことに気づいたのです。

加えて、彼らには給料に見合った贅沢なライフスタイルを送っていた家族がいて、元の暮らしに戻ることは難しく、身動きが取れない状態だったのです。

つまり、高収入という衛生要因につられて仕事を選んだ結果、その罠から抜け出せなくなっていたのです。


著者はこう語っています。

不幸な仕事の根本原因が金銭だという訳ではない。
問題が起きるのは、衛生要因は満たされているにもかかわらず、さらに多くの金銭を得ることだけが目的になるときだ

もっと高い報酬、もっと権威のある肩書き。
これらの要素はあなたが「職業的に成功した」を友人や家族に示すしるしでしかないのです。

◎一日も働く必要がなくなる唯一の方法

古いことわざにこんなものがあるといいます。

「自分の愛することを仕事に選びなさい。そうすればあなたは一生のうち、一日も働く必要がなくなる」

そして、自分の愛することを仕事にするためには、自分にとって有意義だと思える機会を常に求め続ける必要があります。

その機会というのは、新しいことを学び、成功を重ねて、ますます多くの責任を引き受けることのできる機会のことです。

では、そういった機会を得るためにはどのように考えて行動すれば良いのかを考えていきましょう。

■目標や計画を立てずに創発的に選択する

自分の愛する仕事に出会うためには、意図して計画を立てて計画どおりに行動すれば良いのでしょうか?

多くの人は自分のキャリアに対して目標を立てて、計画的に行動しないといけないと思い込んでいます。

しかし、人生で起こるあらゆることは予想できないことばかりで、計画通りに進むケースの方が少ないと言えるでしょう。

◎意図的戦略と創発的戦略

私たちは人生やキャリアで、意識、無意識にかかわらず、常に意図的戦略に基づいた選択肢か、創発的に現れる予期されない選択肢のどちらかを選びながら道を進んでいくといいます。

⚫︎意図的戦略
意図的に設定した目標をどのように達成するかを考え、計画的にキャリアを歩んでいく方法

あなたにとって求める衛生要因と動機づけ要因の両方を与えてくれる仕事が、すでに見つかっている状態なら、意図的戦略が向いている

⚫︎創発的戦略
キャリアで遭遇する予期されない機会一つ一つの経験から学びつつどのようにキャリアを歩んでいくのかという戦略を修正していく。これを素早く繰り返す方法

あなたにとって、まだ求める衛生要因と動機づけ要因の両方を与えてくれる仕事が見つかっていない状態であれば、創発的戦略が向いている


著者自身も大学時代「ウォールストリート・ジャーナル」の編集者になることを志したものの、それは叶わなかったといいます。

そして、コンサルティング会社 → 起業(解雇) → 大学教授、と「ウォールストリート・ジャーナル」の編集者になるという当初の意図的戦略からかけ離れたキャリアをときには創発的に選択し、学界で20年のキャリアを築いてきたのです。


つまり、自分は今どちらの戦略を取るフェーズ、ポジションにいるのかを考えつつ、行動していくことが大切です。

現在、変化の激しい時代背景もあり、創発的戦略が向いている状況の人がほとんどのように思います。


そして、戦略をもったら自分の持てる資源を戦略にふさわしい方法で投資しなければなりません。

■自分の資源を適切に配分する

当たり前のことですが、よい戦略や目的意識を持ったとしても、自分の資源(時間やお金)を適切に投資をしなければなりません。

例えば、「家族が何より大事である」というのであればここ一週間の時間の使い方の選択で家族を最優先しているでしょうか?

そのように自分に問いかけてみることが重要です。

しかし、自分の資源を適切に配分することは想像以上に難しいのも事実です。

◎人は誰しも短期的に成果を生む活動に資源を配分してしまう

特に達成動機の高い人たちが陥りやすい危険として、すぐ目にみえる成果を生む活動に、無意識のうちに資源を配分してしまいます

それはキャリアにおいて顕著です。
より多くの給料をもらう、昇進を勝ち取るなど、自分が前進していることを人は選んでしまいます。


そして、タチが悪いことにほとんどの人は、わざとそうしようとしているのではないのです。

「その場しのぎ」「今回限り」という小さな決定を続けるうちに、自分が大切だと考えていることとはかけ離れた戦略を実行し続けてしまうのです。

◎100%守る方が98%守るよりもカンタン

誰しも良くないと思っていることを「この1度だけ…」「今回だけ…」という選択をしてしまうことは誰しもあると思います。

しかし、この1度限りと決めておこなった選択がものすごく結果として大きなコストを払うことになるのです。


私自身にも思い当たるフシがたくさんあります。

夜カフェに行って自己研鑽の時間を作ると決めていたにもかかわらず、結局家でお酒を飲んでしまった経験。

コンビニで甘いものを買わないと決めていたにもかかわらず、コーヒーを買ったついでチョコレートを買ってしまった経験。

これらの選択は、その1回だけに目を向ければ大したコストを払っていないように見えます。

しかし、これら「1度きり」のはずだった選択は自分のルールを「いつも」守るのではなく「たまに」しか守らないルールになってしまうのです。

先ほどの例で考え直してみると、夜の自己研鑽はたまにしか行われないようになり、甘いものはたまに買わないだけ、という習慣になってしまうのです。

その1度きりの選択が、その後の選択にも自分を許すための習慣を作ることになり、結局のところ大きなコストを支払ってしまうことになっています。


つまり、100%守る方が98%守るよりもカンタンなのです。

自分の中に持つ主義やルールを決めたのであれば、一貫して妥協せずに守ることが大切なのです。

■さいごに

この記事だけでは伝えきれていない部分が多いです。

気になった方はぜひ手に取って、自分の人生を見直すきっかけにしてみてください。


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