病院編 性交痛の原因を探る
前回のあらすじ:挿入時の痛みがひどく彼氏とエッチができない、またよし子。
少しずつ膣を広げ、指とタンポンが入るようになった。ちんこはまだである。
彼から「痛がり方が異常なので病院にも行ってみてほしい」と言われ、婦人科へ向かう。
・婦人科選び
婦人科で性交痛のことを相談したら、「問題は見受けられない」「気持ち次第」と言われた……
なんて話がネット上にいっぱい転がっている。これらは性交痛を専門にしていない婦人科に多いようだ。
となると普通の婦人科は少し不安だ。
一応、かかりつけの婦人科はある。いい先生だし、いい病院だ。受付では筆談で相談内容を聴いてくれるし、先生もこちらの話に真摯に耳を傾けてくれる。
それでも、だ。
そこの先生は男性だ。
陰茎が入らないんです……と相談するのも、膣を見てもらうのも、どちらもハードルが高い。
また、患者さんのうち私と同じ理由で婦人科を受診する人の割合がわからない。傷つくようなことを言われなくても、「できない理由はわからない」で終わってしまう可能性はある。
ということで、ネットで性交痛を専門に診ている病院を探すことにした。ただし、そうした病院はその性質もあってか、あまりレビューが見当たらない。
正直不安もあったが、長年続いている=優良な病院であると期待しよう。フィジカルの問題だとしたら、どこまで自力で対応できるのかもわからぬ。
・いざ診察へ
私が選んだ病院は性交の悩みに特化しているだけあって、プライバシー保護も徹底していた。
「他の患者さんと鉢合わせないよう、予約時間ピッタリではなく、5分ほど遅くご来院ください」とお願いされたぐらいだ。配慮がすごい。
先生にお話しする前に、まず受診票を記入。
記入後は受診票を元に看護師さんとお話しした。
看護師さん「ご自身では指など入れたことはありますか?」
私「タンポンは一度入って、指もなんとか入りました」
看護師さん「えっ、タンポン入ったんですね! すごく頑張ってますね!」
私「…………!!」
誉め言葉に弱い私、既に泣きそう。というか泣いた。
診察室に入る前から涙が止まらなくなってしもうた。
先生「またよし子さん、どうぞー……って、もう泣いちゃってるの(笑)」
私「すみません……誉められたら、なんか……」
この時の先生の笑い方は、バカにしたり呆れた感じではなく、
それだけでまた安心して泣けた。
先生「大丈夫ですからね」
先生「人に相談しづらいことだけど、今日ここに来てくれたことで一歩踏み出してます」
涙腺ガバリティの私「ふぁい」
来てよかった。この時点で既に緩みまくっていた。
・診察の結果
生理の症状などについて問診ののち、直接診てもらった。
結果、私は「処女膜強靭症」ではないが、「膣口が狭い」「処女膜も狭い」とのこと。
肛門側の会陰の皮が突っ張っており、さらに膣の中も少し狭いらしい。なので二重ロックのような状態になっている、と。
確かに挿入しようとして一番痛みを感じたのは入口の肛門側である。
タンポンも「お腹側の膣壁に添わせる」と入れやすかった。入らない時は会陰に引っ掛かって痛かったのか。
というか……世の中のみんな、会陰の皮が余ってないのか!!! 自分の形が標準だとおもっていた。
人のマンコなんて見る機会ありませんからね。マンコを何万個も診てきたお医者さんに診てもらうものですね。
なお処女膜強靭症の場合は、生理の血が流れるのさえ困難なこともあるそうです。出入り口が狭いので、生理が終わるまで2週間かかったり、生理痛で異常に痛む場合、処女膜強靭症の可能性もあるんだとか。ツラかったら受診するのが一番ですね。
・今後の選択肢
道は2つ。
「手術する」
or
「少しずつ広げていく」
前者はお金、後者は時間がかかる選択肢です。
気になる手術費用。
これは自費診療(保険適用外)のため、およそ50万。
50万……誰か間違えて私の口座に振り込んでくれないかしら……なんて今や言えない時代(使い込んだら捕まる)(使用方法もニュースになりかねない)(知り合いに知られたら恥ずかしすぎる)
処女膜切開だけならもう少し安いのですが、私の場合は会陰の皮の処理があり、こちらに30万ほどかかるそうです。
会陰と処女膜の2か所同時の手術なら割引が適用されるのですが、適用されて50万。
決して安い金額ではない。ポンと出せる金額ではない。
仮に手術を受けるなら、彼とも相談してから。
先生もぜひそうしてください、とおっしゃってくださり、病院を後にしました。
当たり前ですが押し付ける感じは全然ありませんでした。
ただし、「自力だと時間はかかります」とは言われました。まぁ……ですよね。
ただ、診察を受けて安心したのは
・フィジカルにも問題があったこと
・時間をかければ必ずしも手術の必要はないこと
この2点。
とくにメンタルだけでなくフィジカルにも問題があると発覚したのはかなり大きい。
メンタルだけの問題だと、「私が彼を好きじゃないから」できない、みたいで本当に悔しかった。自分でも、受け入れられないのは私の気持ちが足りないからじゃないか? なんて自分でも疑ってしまっていたのだ。
そうじゃない、と分かっただけでもすごく嬉しい。
・どちらを選ぶ?
手術は金額が金額だけあって、おいそれと決断できない。
かといって、手をこまねいているだけでは時間を浪費するだけだ。まずは広げていく練習をしてみよう。
最終的に手術するとしても、この経験は無駄にならないはずだ。
でも、少しずつ広げていく? どうやって?
指5本入れるのもなかなか厳しい感じがする。
そこで登場するのが
パッパラパッパ パッパラパッパッパー
膣ダイレータ~~~(CV.大山〇ぶ代)
性交痛を調べているときによく見かけてはいた。が、まあまあのお値段なのである。
小さいもの~大きいものまでセットになって、およそ1万円。
5個セットなので、およそ1個2千円。
……手術費よりは、安い。
ということで練習編3、膣ダイレーター編に続きます。
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