たばこの話〜5本目、モダンタイムス〜
MVが300回再生をいただきましたので、裏話的なものを綴ろうという今回のシリーズ。
と言う名目で始めたシリーズでしたが。
なんと先日、400回再生を突破。
本当に聞いてくださる方がいてこそ、曲も命を持つものです。
本当にありがとうございます。
というわけで、改めて今回は、映像中に出てくるとある映画について。
モダン・タイムス
1936年発表。主演・監督はチャールズ(チャーリー)=チャップリン。
当時の産業革命により生まれた経済格差と、徐々に現れる資本主義社会の闇を皮肉った、喜劇映画の傑作。
喜劇と銘打たれており、確かに笑える映画ではある。
が、そこには一貫してテーマがある。
チャップリンという人は、映画黎明期の無声映画からトーキーへ変わってゆく時期の人で、加えて二次大戦期のアメリカを見ていた人でもある。
社会派的で反資本主義的な作品も多く(本人はおそらく批判的でありこそすれ、反すると言われればそんな意識はないけれど)、1952年にはアメリカから国外追放を受けた人でもある。
モダンタイムスの中で、チャップリンは窃盗を繰り返していた貧困層の少女とともに行動し、最後のシーンも2人で手を繋いで歩いてゆく。
何もかもうまくいかず俯く少女の口の端を、チャップリン演じる主人公は優しく持ち上げる。
笑顔でいれば、きっと運は開ける。
そうして、手を繋いで2人で歩いてゆく。
たばこと言う曲は、幸せだった日々のうた。
でもその幸せは、いつしか崩れてしまった。
だから、空を仰いで君をおいかける。
2人で歩いた道を、もう一度辿ってみる。
あの日押し戻した物語を、
1人になった今、見返している。
歌詞の中に出てくる、あるフレーズ。
夢の中にしまった記憶
フラッシュバックするオールドフィルム
君と眺めた古い映画じゃ
髭の小男が、小刻みに震える
画面の中でふらふら歩く、山高帽の紳士。
1人きりでそれを眺める、やもめの男。
ぜひとも、動画で確認していただければ。
https://youtu.be/7a_Kz_U4dcQ
次回が最終回。ぜひとも。