SAKE DIPLOMA INTERNATIONAL 一問一答(31)荒走り
【問題】醪を搾って初めに出てくる液体を何と呼ぶか?
【正解】荒走り(Arabashiri)
荒走りとは?
三段仕込みで出来上がった醪は、「こす」工程によってはじめて日本酒と呼ばれます。
こす=搾る=「上槽」という名前のついた工程です。
上槽の”槽”はフネと読み、醪を搾るときに使う伝統的な容器の名前です。木製で大きな長方形の浴槽のような形をしていて、内側にステンレスが貼ってあります。その中に醪を入れた袋を重ねていれていき、上から四角い板を押し当てて袋をつぶすように搾っていきます。
このとき、一番初めにしみ出してくるのが「荒走り(あらばしり)」。はじめは濁っていますが徐々に澄んできます。若々しくフレッシュで、すっきりとした酒質が得られます。「あらばしり」は商品名としてもよく使われているので、耳にしたことがあるかと思います。
さらに圧力をかけて得られるのが、メインで使われる「中取り」「中汲み」。
最後に高い圧力をかけて得られるのは「責め」「押切り」と呼ばれます。
上槽には、このように槽(ふね)を使う方法と、自動圧搾機という機械で行う方法、そしてもう一つ、鑑評会に出すような上級レンジの清酒に使われる方法がありますが、それについては明日またアップします。
出てくる単語
上槽 joso (pressing)
槽 fune (boat)
※A fune is a large rectangular bathtub-like structure with stainless steel lining on the inside, and a rectangular, lid-like weight that is lowered from above.
荒走り arabashiri
※The first sake that is pressed is cloudy, but gradually becomes clearer. The sake has a youthful and relatively clean taste, and is called arabashiri.
おわりに
要は一番搾りってやつですね!
明日もまた一問アップします!