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ラジオはともだち

テレビを日常的に観なくなってから
20年くらいになるだろうか
観たい番組がないわけではないけれど
なくても全然困らない
公共放送にお金を払っているけれど
まったく“もと“はとれていない
ひと月で視聴する時間は
2時間もないくらい
衛星放送の契約までしていて
月に2000円ほど
時間千円払っている計算になる
映画のレイトショー2本分
もったいないような
してやられているような

公共放送のテレビには
かように割り切れない思いがあるものの
ラジオにはとてもとても良いコンテンツが
あり、愛聴している
ラジオ深夜便や“毎朝“
こども科学電話相談
職場ではラジオがかけられないのを
残念に思うほど、ラジオは自分の一部
でなくてはならないものだ

パーソナリティが“おたより“を読む
日々の暮らしに思うこと
いつも聴いていますよ
聴き覚えのあるラジオネームを
聴くのはなんであんなにうれしいのか
ラジオはとても“近い“のだ
パーソナリティを囲んで
日々の暮らしがあり、耳を傾ける人
元基にあいさつする人
励ましのおたより
ネタメールで大笑いしたり

テレビと違い
ラジオは昔も今も、みんなで番組を作っている
目に見えないけれど、知っている人たちの
暮らしや想いでつながっている
今はもうない生まれた家の情景は
ラジオを聴きながら繕いものをする
おふくろのしかめツラや
学習机の真ん中に鎮座するラジカセだったり
する

音楽もラジオに教わった

ぼくが小中学生だった時代は
“歌番組“が花形で
ベストテン番組で流れる歌謡曲の
ランキングに一喜一憂したものだ
レコードには憧れがあったけれど
なけなしの小遣いは
ともだちと駄菓子を買うためのもので
音楽への憧れはラジオで晴らしていた

視聴環境はよくなかったから
FM放送を聴きたくて
ラジオについている伸縮するアンテナを
ぐるぐる回して
夜中だと昼間は聴けない遠い放送局が
聴けたりして、うれしかった

眠れない夜
ラジオから流れるアンカーの声を
聴いていると
うつらうつら微睡むことができる
耳朶にやさしい声

ラジオばかり聴くためか
お、珍しい
こんなの流れるんだとか
朝食のテーブルでひとりごちて
いるのは
なんだか幸せな時間だ

ラジオありがとう
いつも身近にあるともだち

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