10000字「iDOME S3」 -Soya's Themesong番外編②
Snow Man 3rdアルバム『i DO ME S3』発売おめでとうございます!!!
おかげさまで同日発売のスピッツ全然聴けていません。名盤だよ絶対『ひみつスタジオ』…… (『見っけ』のときこんなにプロモーションされてましたっけ?)
ツアーが控えているアルバムは、ライブのその場で聴いて、その時に感じた空気や感情を大事にして曲を呑み込みたい、特別なものにしたい、それこそ五感に紐づく音を大事にしたいという思いが強いので、いつもふんわり聴くぐらいなのですが(曲聴いて全部タイトルわかって、そのアルバムの中でこれは好き!を決めておくぐらい)、今回はドームツアーということもあり、結構真面目に予習をしています。
セルフ定点を貫くには双眼鏡の倍率限界を感じるので、歌割を完全に覚えて、「絶対にここは自担がスクリーンに抜かれる」というシーンはスクリーンを見たい(執念)。スクリーン見た後ズレなく双眼鏡に戻ってくる自信はないけど……。
まずはじめましてで一周回したときは、前作「Snow Labo S2」の方が好きだなあと思ったのですが(スノラボが良曲揃い、TicTacToeとMovin'upあるし、その前スノマニだったし(個人の感想です))、聴いていくと素直に身体に染み込んでくるアルバム。新曲に聞きやすい曲が揃っているからかな。
そんなわけでせっかくなので、ツアーが始まる前に現時点の曲の感想を書き留めておくことにしました。
受け取った時に、たくさん裏切ってくれることを期待しながら。
※10000字とタイトルに銘打ってますが、そのうち5000字が「Nine Snow Flash」です。音楽を感覚だけで聴いている人間の個人的覚書(notレビュー)です。
あいことば
公開された時、うーーーーーん????いやフロント曲はBlackGoldしか勝たんだろjk……とかずっと思ってたんですが、発売直前のAnotherRec ver.見て「めっちゃいい曲じゃん;;;;;」とベタに感動してしまったチョロいオタク。
勝負曲として掲げた曲。なるほど。わかる。課題曲。それもわかる。
国民的ソングってなんだろう。
シンプルな”ラブソング”で国民的ソングを目指すのは、難しい世の中。普遍性や、こう……心理的安全性みたいなもの、個性や違いを見つめ合い認め合う、みたいなこと。それがこの令和の時代に彼ららしい曲として目指した方向性なのかなと感じる。彼ら自身がそうであるように。それが「国民的ソング」に化けるかはわからないけど。
ただわたしは、この歌から多幸感は感じる。映像で見た時にそれがビシバシと伝わってようやく腹落ちしたように。それが、純粋な曲の、音だけのパワーで、日本全国津々浦々まで届くかは、……わからないけど。わからないけど!
でも、「あいことば」を聞きたいなあって心が求める夕方は確かにある。イントロのピアノの音階に手を引いて欲しいみたいに。
すぐ飲み込める人も飲み込めない人にも、そのように色々な人の心に少しずつ沁み込んでいく曲になったら素敵だし、そのように成長していくのが似合う曲であったらいいなと思ったりして。
”当たり前みたく あなたがくれる 何でもない日に思えた特別”。なんだかくすぐったくて、暖かい毛布を抱きしめるみたいなきもち。
この多幸感路線だったら、「ルラルララ」めちゃくちゃいいですけど。詞曲提供大森元貴なんだけどな〜〜〜〜。これは津々浦々に届くべき曲だとおもうんだけどな〜。ドウシテ……。亡霊になっちゃう。
”朝起きてまず君とハグをする”。ハグをするという概念の、ハッピー感の無敵さがそもそも好き。(同盤収録のHUGTIMEも多幸感のかたまり。アルバム『FREE HUGS!』だもんな……)
「あいことば」も、”Baby…ギュッてしようね?”で、ハグをしている。この甘やかされ方よ。
わたしは「世界に歓迎される」ということを、よく好きな服を選ぶ時のキーワードで口にしているけれど、それは世界とハグをしているようなことなのかも。
Ready Go Round
ジャニオタの友人が「え、ジャニーズじゃん!」って言っていた。笑った。わたしも学生の頃に聞いた嵐の曲だと思った。
”仕組まれた運命のように”の、風に吹かれるような軽やかさが良い。
Super Deeper
EDM、少し懐かしい匂い。ミラーボールとクラブの気配。いわゆるメロのメロディラインが好き。
彼らのダンス曲としてはbpmが少しゆっくりに感じるので、どんな感じのテイストで作ってくるのが気になる。(ちなみにMovin'upはライブで見て落ちた曲、サビの3カウント/2エイト目……)
POWEEEEER
好きだな〜。声(ボーカル)が楽器になっているような感覚で、バックサウンドも含めいろんな音が弾けて何回聞いても耳が楽しい。それでいて、リズム感が強くてBPMもそこそこあるので、目まぐるしいのだけどそれがいい。
ミンティアの曲なんですね。そう考えるとREFRESHの匂いを感じる。カラフルな、味の違うミンティアをたくさん一気に流し込んだらこんな感覚がするのかなあ。パフォーマンス楽しみ!だけど、曲としての楽しさとは別物になりそう。
slow…
ティザーが出た瞬間で、ノックアウトされる気配しかなかった。大好き。
アルバムの曲って、SgやLD以外で「うわあ……めっちゃドツボ……」みたいな出会いを見つける楽しみがあると思うけれど、このアルバムに限っては、サブリードの「slow…」に白旗をあげている。
過去のSnowMan楽曲の中で個人的なTOP3に入る可能性が高い。(そもそも、10曲を選ぶのが難s(どこかのタイミングで、プレイリスト選別やったら楽しいだろうな〜 セットリストを作るのはとても楽しい遊びだから))
リズム、メロディ、ボーカル、ダンスがハイレベルかつ相互に作用しあっていて、時間の流れが狂っていく感覚があり、耳でも目でも気持ちよく酔える曲。酔いたい気分の時に聞きたい。
歌詞もかなりいい。ダンスは振りも構成も、いつもより全体的にラフなマルチなアングルもすべてが100点です。
タペストリー
8th両A面Single。
言葉にするのが難しい。音階……テイスト……味付けがあんまり好みじゃないのかな。AメロBメロは好きなんだけどな。
桜餅の、最後に口の中に桜の葉の繊維がざらっと残るような、違和感をどうしても感じてしまう。
Julietta
演出で如何様にも化けそう。(ミッドナイトトレンディのように・いや、ミッドナイトトレンディは曲の段階からハイレベルだったが・ラボでの演出大優勝部門優勝曲)個人的には学生の恋のような、青さを感じる曲。
ソロで繋ぐタペストリーの次に聞くから、ハモリを含め一層声の厚みを感じる。向井康二をセンターに置いて見てみたいなあ。ジュリエッタ、ってイタリア読みさせるところとかも彼っぽい気がする。
オレンジkiss
2022年7月発売7thSingle。こうして通しで聞くと8曲目という位置に置かれたことがいいアクセントに感じます。ここから折り返すぞという意思。シングルとしての重みがあるし、完成度が高くて、いい意味で少し浮いている……。
アルバムになった時に再発見のある曲ってある。前作の「Secret Touch」が完全にそうでした。いや、SecretTouchはかなりメロディテンポ歌詞ダンスが絶妙なバランスでわたしのスキに刺さってくる。
曲はやっぱりいいなって思います。今回のアルバムに凄く合っている。「あいことば」が見つめる普遍性と重なり合う印象。
クラクラ
割と好き。全アルバムに必ず収録されている甘いsexyな枠の曲。
”きっと君以外じゃダメそう……”のフレーズと表現の噛み合い方があまりに強い。このアルバム通して最高のキラーフレーズの一つなのでは。
SnowManのセクシー曲ってどこまでいっても白い感じが面白いなあって思います。夜の匂いがあまりしなくて、無機質な部屋にいる感じがする。曲から湿度を感じないんですよね。お洒落にきちんと振り切っている。未成年がいるからあえてそうしている(た)のか、高音域の曲に集中しているからなのか。黒い曲、彼らに似合うかな、どうだろう……。
音がエイベサウンド(R&Bだから?)だな〜と思います。あと、Bounceっていう単語の発音が好きだなって実感する。Bの破裂音、ounのうねる感じで単語だけでリズムを作り出せる響き。
添えられているタグが「#眩むeye」なのもいい。クラクラの言葉遊びで、正しくZiggy。うーん、いい。いいな。割と、いや、かなり好きです。
8月の青
惜しい!!!!!
いや、惜しい……。アオハル時代に邦ロックを聴いていた人間なので……、ニュアンスはわかるのだが、なんというか……線が細いというかもう少しパワーが欲しい。なんだろう。声が優しすぎるのかなあ。快晴/雷鳴でスイッチ入れているのに、サビで出力があがらない感じがするというか。それはそれとして、”「…雷鳴!」”! 稲光からのタイムラグのような空白はサイコー。雨が降り出す一瞬前の空気みたい。
後ろのバンドの音をもっと強く出したらすごく面白い曲になる気がするし、ぜひバンド引き連れて演って欲しい。演出次第で印象180度変わる可能性ある。外周曲だろうな。外周曲の双眼鏡難しいな。
W
8thSingle、もうひとつのA面。
悲しいことに個人的に刺さらない曲……。音のリッチさは凄いし(シングルの音の厚みすごい)、instrumentalは大満足なんですけど……。ユニゾンで繋いでいくのもすごく好み(声がよく聞こえて良い)なんですけど……。振付s**t kingzなんですけど……。
s**t kingzのコレオグラフィーリスト見てたら、23:59(SKY-HI)がエントリされていて、「あの振り、そうだったのか……」って思わず作業の手を止めて、見に行ってしまいました。"後戻り効かないしする気がない(0:55)"のところの振り、めちゃくちゃ好きです。
僕という名のドラマ
タイトルを見て想像したものと全然違った(「愛という名のベール」に引きずられました)。端末の再生順、この曲の次が「Two」なので、ただ流していた時代はしばらく混同していた。
彼ら自身のことを歌っているようにしか見えず、そうしてそれと同時に、彼らの歌をこの曲のような優しさをもって歌えるようになっていることに驚いている。(応援歌に象徴させるイメージがあったから)
彼らの歌だ、と思える曲であって、そうして同時に(多くの人たちが)自分の歌だ、と思える曲。このふたつが重なることが、初週ミリオンを叩き出すグループの曲にあることが凄い。圧倒的に遠いところにいる人たちなのに、ふと隣を向けば、何も変わらず同じように隣にいるのだと錯覚させる人たちにもなっているんだなあと。
わたしも、わたしのドラマの主人公だよ。(だからOP曲とED曲と劇伴探しをやっています!!!!!)
Cry out
わたしはデビュー後に彼らを知ったクチなので、当時のCry Out人気はわからないけれど、改めて音源で聞くと凄く良い、良いというかエンタメてんこもりみたいな曲だなと思います。
約4分の中にめちゃくちゃ要素が詰め込まれている。ボーカル9人の表情の違いに焦点が合いながら構成と展開がくるくる入れ替わって、1番と2番でも変化があり、耳のとっかかりが多いのも楽しい。テーマパークのアトラクションに乗ったみたいな曲。
”まだ知らないsights”の部分とか、ふっと身体が重力で浮くような抜け感あって、これ〜〜!!!って思うし、ラスサビに向かう”Dizzy Dizzy Dizzy”からの加速度なんて、もうジェットコースターみたい。
ダンプラ見ているとダンスに全神経を集中してしまうけど、目を閉じて楽曲としても楽しみ尽くしたい曲。
Two
登場人物は3人いて、3を2と1に分けることに由来して曲名にTwoを冠していることは、考えがいのあるタイトルだなと思います。
渡辺・目黒の二人とも「曲を解釈しろ」「正解はある」と言っているので辿り着いてやんよな気持ちもありますが、他の方に譲ります……。
MVの雪の結晶と夜に浮かぶ月が何のメタファーなのだろうということと、恐らく絶対に交わらない(交われない)ものの歌なのだろう、とかそういう思いはなんとなくある……。
Bass Bon
これは凄い。感服し、そして嫉妬した。
「なりたい・似合う・好き/見たい・見せたい」が高次元で噛み合っている。
MVのレベルがぶっちぎっているのもそうなのですが、曲としてもかなりスパイスが強くて。目で楽しませることを前提に選曲されているのだろうけれど、耳でも楽しい。いや、耳が楽しい。侵食される……。
低音で掠れたようなラウールと高く明度の高い佐久間のそれぞれの声が、二重螺旋みたいに絡み合ったかと思えば、ハーモニーとリズムの表情の入れ替わり、曲を構成する音としての完璧さみたいなものに彩られている。で、この曲にあのダンスをぶつけてきて、それを完成させるふたりの技量。圧倒的な世界観。
いやもう感服と嫉妬。嫉妬が出てきてしまう。嫉妬……。二人(特にラウール)はこれであがりで良いじゃん……。佐久間担も大歓喜案件だとは思いますが、個人的に佐久間にはもう少しコンテンポラリーっぽい感じのをやってほしい気持ちがあるのでまだあがらないで欲しい。(あがるとは??????)
Vroom Vroom Vroom
Bass Bon と双璧をなす、今回のアルバムで声が音になって溶けている曲。HIPHOPだもんな。好きです。とにかく雰囲気がいい。深澤辰哉の声の良さが、楽器として成り立っているのを感じる。韓国語RAP全然わからないけど似合う。リズム感すごい。
最初の”Hey, you gotta join us!!”が良すぎるのと、コーラスのおねえさん、絶対にバドガールみたいなぼんきゅっぼんでしょ。というイメージ。
ただ、なんというのか、たしかにそこにあるのに、終わったら消えてしまうもの、にも思える。Bass Bonは永遠に口の中に残っているのに(それがいいのかどうかは別として)。
何味なのかよくわからない料理を食べている感覚というか、咀嚼しているのに口の中にあるのかよくわからないというか……曲の輪郭が掴むのがなんだかちょっと難しい。
Gotcha!
"ガチャガチャガチャTonight!!"と歌う二人の声が、ガチャガチャの正反対の位置にいるのでほっこりしちゃう。そして、”君を離さない”の歌詞が、どう聴いても”君を離さないっ♪”なのですが……。やってるな……。
いわゆる「あべこじ」の曲としての最適解だと思う。
振りをみて、ガチャがガシャポンなことに気づいた。かーわいい。
Nine Snow Flash (Bonus Track)
ここから本編です。
わたしは、この前身の紹介RAPオタクなので、新作にはいろんな感情がぐるぐる回りました。ロイヤルストレートフラッシュをモチーフにしているのはめちゃくちゃ良い。(ヒャダインを思い出すけど)
この手の曲におけるCD音源とLiveバージョンは歌い方も違うし、歌い方の小慣れ具合も、熱量もおそらくテンポ(BPM)感も違うので比較できない(音源として2019年のyoutube↓が良すぎるんだよな〜)んですが、このぐるぐるの感情があったことを残しておくために思うことをいろいろ書いていきます。未練2割ぐらいある。多分。
書いてて気づきましたが、相変わらず名前の(ほぼ)全押韻は当たり前すぎるので作詞した人凄いですね。プロか。
加えてひとりあたりの持ち分が16カウント分というのは変わらないと思うのですが、その中に入っている情報量が増えている。1.5から2倍ぐらい。ひとりあたりの情報量を増やしつつ、この押韻を成立させていることに敬意しかない。プロか。
しかし、未練もあるはずなのに、新曲に慣れると前のバージョンが物足りない(だって音が詰まった曲が好きだもの、そりゃそうだ)。なんて罪作りなんだ。
岩本照(iaoo/iau)
今を飛び立つ(iao/oiau)」→「皆、踊り出す(ia/ooiau)」
(深澤辰哉の歌う)”言わずと知れたうちのエース”が大好きだったなあ。”言わずと知れた”をエースに取り合わせる絶対感、良い。
この人の紹介リリックにSASUKEは外せないけれど、その表現を「見えてくるFINALSTAGE」にするセンス。いつかのライブで歌詞更新する楽しみがある。
「手に/Training」の音の押し方、アクセントも頭で強く押してアクセルを踏む感じで、9人分はじまりの4カウントを飾るのもリーダーっぽい。Mr.のさりげない洒落っ気もよい。
「→」の意図が汲み取れない解像度の低さですまない。。。
深澤辰哉(uaaa/aua)
「導くさ必ずや(iiiua/aaaua)」→「我が名は"スター"(aaaa/uaa)」
導くさ必ずや、は音を三つ足して5連にする痺れる構成。今回はだいぶわかりやすく、そして「スター」(しかもコーテーション付き)で持ち込むクリティカルな形容。厳密には母音は何音かズレているけど、それが気にならないくらいの技あり一本という感じで似合うな〜〜。というか、シンプルにuaaaauaは難易度高そう。
もともとは16カウントフルに使ってかなり音数の多い忙しいリリックだったところを、だいぶ肩の力の抜けた感じにしたなと思った。前半の8カウントは余白があり(4と8が空いてる)、後半はきっちり音を詰めるのも個人的には彼っぽい。
三枚目に落ちがちなところを、後半のカウントで華麗にかわしてくる構成にしたところが愛だな〜〜。どこまででも転がせるのにそうしないのが、担当への感情を感じる。
背景音がゲーム音なのもめちゃくちゃ愛を感じる。
ラウール(auuu)
「ティラノサウルス(This is)(iao/auuu/iuiu)」→「(あばれ)まく〜る(aae/auuu)」
ラウールのリリックって難しそうだなって思います。音が四つしかない。それを思うと、This isを足してティラノサウルスに出来る(=ティラノサウルスと形容されるに足るスキルとフィジカルを満たす)”ラウール”という響きを持つラウールが持つ奇跡よ……
ラウールも、情報量のアップデートしがいがあるからほぼ全変になるだろうなとは思っていたけど、思いのほかにキュートなリリックになっていたという印象。
Coolとく〜るを重ねるなんて、なんてCute!
「そういえば今、何cm?」は歌ってる深澤辰哉の顔が見えた……意外?と声が表情豊か。
渡辺翔太(aaae/oua)
「黙らせようか(aaaeoua)」→「黙らせようか(aaaeoua)」
いや〜〜、「黙らせようか」が似合う男。
自己プロデュースもでしょうが、SnowManのリードボーカルとして、ひれ伏せ感(ひれ伏せさせる感)を一番持っているのは彼だなあと思う。ラウールのダンスを見ると平伏してしまうのとかは別で。あと、「黙れ/ひれ伏せ」というオーダーは(するなら)声でするじゃないですか。そうするとやっぱりそれが似合うのはボーカルなんだよなと思う。(なんの話?)
わたなべしょうた(5歳)成分が「ねえ、しょっぴー!」なんですかね。でも彼のリリック(後半)が一番スキルフルに音が詰まってて聞いてて、シンプルにテンションあがる。
「振り向くぜそこのLady」好きだったな、と失って思う。Ladyって響きの優雅さ自体が、美容男子っぽくないですか?どうですか? あと振り向くぜ、ってもう既に振り向かせてるってことで。どこまでも命令/強制を強く感じさせるのが彼のリリックだったなあと思う。
向井康二(uai/oui)
「塩麹(よりも)(io/oui)」→「迎えに行く王子(uaeiiu/oui)」
音源化を考えると、ゴイゴイスーは版権的に無理だろうなと思っていたのですが、全体的に凄く洗練された!という印象。担当が見たいリリックなのでは?これは自担だったら嬉しいだろうな。
従前の「塩麹よりも向井康二」というのは(本人が使っていた紹介フレーズなこともあり)苗字側を踏んでいたわけではなかったところを、そこを今度は「むか」で完全に踏みながら「王子」で落とす進化のさせ方。自担だったら嬉しいだろうな(再)
"甘えん坊Like子犬"の一撃必殺度も捨てがたかった(Likeの発音で良さが10倍引き上がっています)が、”カメラ構えたらPhoto Boy”の入りで成仏できる。こちらも前半フレーズに余白があるのがいい。Photo Boyはきっとコーレスですよね?(コーレスしたいけど、歌唱は聴きたいジレンマ)
阿部亮平(ae/ouei)
「終わったぜ証明。(oa-ae/ouei)」→「冴えろ Brain(aeo/uei-n)」
亡霊度高め。あべ(りょうへい)って踏みにくそうだなと個人的に思っているんですけど、それを「(終わっ)たぜ」って落とすの最高すぎませんか。何より”終わったぜ証明”を踏むのに相応しい韻は、阿部亮平しかないでしょう。
”終わったぜ証明。”の句点もSUKIでした。その前のQ.E.D.にかけてるのかなあ。何かを終了させるには記号/合図が必要ですからね。句点なり、Q.E.D.なり。そして、気持ち良いぐらいの、オールi押しも好きだった。i押しって気持ちいいんだな。
しかし、正解せい!の後ろのガヤ、中毒性が凄い。そっちを聴いちゃう。
9-10カウントが3連!(しかもiauの4連打)。お洒落。そして、oの位置が頭かお尻かで、言葉の響きの雰囲気ってこんなに違うんだなって改めて感じる。
前はインテリ要素のみで押し切ったけど、今回はさらっと「笑顔」がはいっているのが恋。お天気です、笑顔、快晴、のイメージの連鎖が(特に韻を踏んでいるわけでもないのに)、彼のアイドルな100点の笑顔を脳裏に連れてくる。音の音階が跳ねるのも、天気予報で晴れを聞くみたいな心地良さ。
目黒蓮(euo/en)
「研いでくぞ剣(oi-euo/en)」→「連れてくよ。ねえ、(ue-euo/e-e)」
目黒のリリック、前回もすごく良くて格好良かった。正しく「テクノカットヘアでメンバーカラーが黒の人」のリリックって感じ。
ずっとeで押し(184cmの背、お披露目、しとけ、急げ、色気 )続けたところ、最後はen(剣)で落とすのも、その後のコールでe押し(めめ/ee)に戻るのも、「目黒(euo)」を「研いでくぞ(oi-euo)」にかける処理も惚れ惚れしちゃう。
184(on)とFINE(in)で冒頭にnをしれっと踏んでいるのも、最後のenに落とす流れの伏線に思えるし。それでいうと、「イチハチヨンセンチノセ」っていう響きがそもそも強いな。滑舌に支えられたchiのアクセントの美しさよ。
彼の活躍を考えると絶対歌詞に手は入るよねと思っていた(し、最高身長はもう目黒ではないし)のですが、今回もめちゃくちゃ上手〜〜。なんといっても、「まだ恵比寿」から、連れてくよに繋げるのは、上手すぎるし、「ねえ、」で締めるのも良すぎる。そもそもあの顔で「ねえ、」って言うの強すぎる。(そもそも目黒蓮という字面と響きもすぎる)
宮舘涼太(iaae/oua)
「いかがでしょうか?(iaaeoua)」→「いかがでしょうか?(iaaeoua)」
従前の歌詞が、ソワッとしてしまうというか、本人の周囲30センチを取り出して歌詞にしている感じ
で、平たくいうと???な歌詞なので、絶対に手は入ることはわかっていた、けど、それでも、格別にこの人の従前のパートが好きなのです。ここの音の構成がハイパーウルトラ好き。まず、「かざす・刀/「止め」は・まだだ」。
わたしは、kの頭韻が好きなんだ……。kの頭韻ってそれだけで攻撃力が高い感じがするから。そこに「止めは・まだだ」が続くので、刀と音の鋭利なイメージが歌詞にダイレクトに接続されている感覚にゾクゾクする。それからなんといっても、この人のリリックだけ3連で構成しているのが最高 of 最高 of 最高(唐突なオタク構文)。
"かざす(aau)・刀(aaa)・「止め」は(aea)・まだだ(aaa)・火照る(oeu)・アナタ(aaa)・染まる(oou)・カラダ(aaa)"
冒頭で2度繰り返されるPartyTimeもaai / aiuの3-3だけど音の感覚としては2連、最後の「いかがでしょうか?宮舘涼太」は4/3なことを踏まえると、ひとり16カウントもらっている中の構成が、「2-2-3-3-2-2-3-3 / 3-3-3-3-4-3-4-4」と、どんどん拍の中に音が詰まって&アクセントがカウントの頭に来ているのも合間って加速感に繋がり、とにかくカタルシスを感じる。
まあこのあたりはすべて、新バージョンでは消えた構成なので亡霊とならざるを得ない。いや、新しいリリックがイマイチと思ってるとかではなく。ただ前回の構成が好きすぎるんです。相対じゃなくて、絶対の話。
「いかがでしょうか?」が生き残っているのは流石。「?」が実質何の意味を持っていないところが好きです。別に問うてない。
「PartyTime」と「愛で満たしたい」の親和性はシンジュクのNo.1ホストが証明していましたね。それを、どうあがいてもホストが出来なかった人が歌っているメタ的な面白さ。不埒に誘惑(してほしいけど)できない/しないアイドル。してほしいけど。
佐久間大介(aua/aiue)
「明日は Nice Day!(aua/aiue-i)」→「明日は Nice Day!(aua/aiue-i)」
手垢がつくほど語られているとおもいますが、やはり佐久間大介に”明日は Nice Day!”をぶつけるのは最適解すぎる。音節まで一緒じゃん。(音節がズレる韻も好きです)。
an-an-anで各フレーズを締めたあと、最後の4カウントが「A」から始まるのも印象的でした。あ、切り込みもkの頭韻ですね。発声が切り込んでる感あるもんな。さすが刀を翳しているだけのことはある。
今回は各フレーズの始まりが全部「A」。やはり5つの母音で一番Aが似合うから……喉がすごく大きく開くA……一番声が通る母音……
渡辺(aaae)とか深澤(uaaa)もaの多い苗字ですが、佐久間(aua)ってすごくaの印象強い苗字なんですね。やはり頭とお尻を持ってるのは強いということなんだろうな。
ふう。紹介ラップってなんでこう……ガムみたいに永遠に噛んでいられるんでしょうか。人生で一番歌詞カード見ながら音を聞いた(最近はもう歌詞カード見ずに音楽を聞くようになってしまった)(渡辺・宮舘だけ歌詞中に名前呼ばれるんだとか、考えはじめるといろいろ興味深い)
全員分をカウントごとに聴いていて思ったのですが、最初の2カウントで誰のことを言っているのかすぐわかるような構成にしているんだろうなと思います。
今回の紹介順、ファンだったら、メンバー表記の順番に紹介されているんだということは自明だけれど。その前提知識がなく、耳だけで歌詞を追いかけて行った時に、普通であれば「次は誰だ?」の答え合わせは最後まで聞かないとわからない。
でも、きっとこの作詞した人は、なるべくかなり冒頭の一呼吸で、誰のことを言っているのかわかるような単語選びをしたんじゃないかとふと思って。まあ、この情報量を詰めこんだらたまたまそうなっただけかもしれないけどね!!!
わたしが耳で聞いていて、本当に助かった(「ねえ、しょっぴー!」と「演技が話題」あたりで特に感じた)ので。もしそうだとしたらなんて親切設計なんだ。(そして「あなたを愛で」をセレクトするの、めちゃくちゃサービスエースすぎない?)
以上!!!!!
わたしの人生の劇伴にSnowManが出てくることは、残念ながら(今までは)あまり多くないのだけれど、でも2023年5月の劇伴のひとつは間違いなく、「iDOME」でした。こんなに骨の髄までCDを聴き尽くしたのも久しぶりで、楽しかったです。
さて。
今日から始まる、ドームツアーおめでとうございます。
9人の見ていたいものが、ずっと広がっている日々でありますように。
追伸
初週ミリオンもおめでとうございます。フラゲで80万枚以上売るの凄すぎる。MENT RECORDよ、これだけ稼いでるのであれば、NAKED((sic)boy)とか夜を駆ける(スピッツ)とかMidnight(大森元貴)とかOrion(米津玄師)とかI Love…(Official髭男dism)みたいなやつください。
でも、わたしの好きなアーティストの曲って自担に提供されるイメージがあまりないし、かといって他のメンバーのソロ曲とかに提供されたらもうCD叩き割るレベルで嫉妬しちゃうのが目に見えているから難しい。やはり嫉妬。
(そして今回書き連ねていて、わたしはここに許容できないポイントがあるんだなと気づいて笑った、自軍/自担に与えられる曲の良さ!)
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