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それホンマにいうてんの?

「いずれ、車の運転をする人の存在が珍しくなる時代が来るのでしょうね」

唐突に年上の後輩が言ってきた。

「5Gの環境配備がすすんで、超低遅延でインターネット接続が全域で整えば、公道でハンドルのついた自動車を運転しただけで殺人未遂になる時代になるかもしれません」

僕は5Gとかよくわからない。しかしながら、車の自動運転などができるということは聞いたことがある。

「そんな未来では、現代で乗馬を愛好している人の数ぐらいしか、車を持たないでしょう」

それは興味深い例えだな。僕はそう思った。
確かに、自動運転が当たり前の時代になっても、車の運転を愛好する人はいなくならないだろう。
僕の知り合いに馬に乗る人はいない。けれども世の中には乗馬が趣味の人はいるのだろう。
それぐらいの規模の人達が、未来では車を運転する事を趣味にするかもしれない。

「今でも年間3000人以上の人が交通事故で亡くなっています。運転というのはリスクです。死ぬか、殺すか、そのどちらかの当事者になるかもしれないというギャンブルですよ。私は運転したくないです」

いや、その通りだが、免許持っていますよね?
「帰りは私が運転します」って言ってましたよね?

僕は、そんな事を言うのも面倒くさくなって、黙って賭け事をすることにした。

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中島亮
一日延ばしは時の盗人、明日は明日…… あっ、ありがとうございます!