ベンチャー企業とブランドバリューのある会社
こんにちは。
ベンチャー企業、中小企業、大きい会社で僕が経験した色々なエピソードをガバナンスを切り口にして、それぞれの立場での考え方の違い、その理由を色々な角度で考えてお伝えしています。
今回はnoteは、社会的な認知度が低いベンチャー企業も十分に理解しておく必要がある「会社の評価・評判へのリスク(レピュテーションリスク)」です
ベンチャー企業は自社を知ってもらうことが大変
起業したばかりのベンチャー企業では、ユーザーに会社を知ってもらうこと、またお取引先を開拓することは大事な仕事です。
友人のベンチャー企業では、会社の認知度を高めるために魅力的なセールスコピーでプレスリリースを打ち、DMを配信し、SEO対策していました。
新規のお取引様開拓では、初めて訪問する会社で
「私ども株式会社〇〇は、〇〇を提供することでお客様が不便と感じていた〇〇を解決します。そのために会社を設立しました。つきましては云々・・・」と、会社の内容、事業の内容が先方に伝わるように熱弁を振るい、取引に繋げる努力をします。
お客様との距離
当たり前ですけど、認知度が低いベンチャー企業にはとって自社アピールのハードルは高い。
自社サイトを充実させても、なかなかユーザーからのレスポンスは上がらない。
訪問した会社で熱弁を振るったところで、なにぶん実績がないので、どんなに魅力的な事業内容であっても
「追って担当者から連絡させますね」
と、商談にすら挑めない。
お客様との距離、なかなか遠いのです。
一方で大きい会社は違います。
初対面のお取引でも商談に至るまでの進み方が全然違います。
商談がまとまる、まとまらないは別として、商談までは「顔バス」は普通にあります。
なぜこんな違いがあるのか?
会社のブランドです。
会社の規模で会社の優劣や事業内容の良し悪しが決まるわけではありませんが、会社にブランドがある時点で既にその会社が認知されていることを意味していて、概ね会社の評価や信頼も担保しています。
大きい会社や業界内の老舗などと中小規模の会社では、ユーザーあるいはお取引先との距離に差があることは否めません。
会社のブランドとレピュテーションリスク
そんな「顔パス」もあり得る会社ブランドですが、「会社の看板」を背負っている意味にもなります。
その看板ですが、注意をしないと会社に大きなダメージとして伸し掛かることあります。
以前、大きてブランドバリューのある会社で、従業員やアルバイトの非常識な行いがSNSをきっかけに発覚し、炎上しました。
会社は謝罪会見を開きましたが、致命的なダメージを受けています。
何かしらの出来事によって、会社の評価・評判が下がる「リスクレピュテーションリスク」です。
看板が持つ社会的影響力は、本人が思っている以上
僕は中小規模の会社で働いていたとき、「社会から一目置かれている」という単純な理由で大きい会社のブランド(看板)を羨ましく感じていました。
当時は羨ましく見えた看板がレピュテーションリスクを抱えていることなんて十分に理解していませんでしたし、それは大きい会社のことであって、自分の会社にはあまり関係のないことだとも思っていました。
ところが今や、少人数がおこしたバイトテロ事件が、「あんなにブランドがある会社なのにけしからん!信用できん!」と、会社そのものの事件なって社会的な制裁を目の当たりにすると、他人事では無いことは容易に想像できます。
会社の評価評判はユーザーが決めている
今、多くの会社で社内研修などを通して会社の評価評判を守ることの重要さを伝えています。
レピュテーションリスクは、何も大きい会社に限った話ではありません。
レピュテーションは、お客様や関係者から「企業が見られている姿」のことなので、いくら社会的な認知度が低く実績の乏しいベンチャー企業であっても当てはまります。
ベンチャー企業は、社内研修やセミナーなどでレピュテーションリスクを学ぶ機会がないかもしれません。
その場合にはニュースで取り上げられたバイトテロ事件などの実例を用いて、社内あるいは関係者と一緒に「他人事じゃないよねぇ」とか「何がいけなかった?」など、複数人で話す機会を持てば良いかもしれませんね。
以上です