【美術展2024#15】印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵@東京都美術館
会期:東京展:東京都美術館
2024年1月27日(土)~4月7日(日)
巡回:郡山展:郡山市立美術館
2024年4月20日(土)~6月23日(日)
八王子展:東京富士美術館
2024年7月6日(土)~9月29日(日)
大阪展:あべのハルカス美術館
2024年10月12日(土)~2025年1月5日(日)
アメリカ・ウスター美術館所蔵の作品群を軸にした印象派展。
印象派がフランスからアメリカへ伝播しながらローカライズされていく流れが今回のメインテーマの中、日本の原風景が印象派風に描かれている作品も並べられているのが興味深かった。
ここのモネの「睡蓮」は淡い紫が綺麗だった。
世界で初めて美術館に購入された「睡蓮」とのことだが、その売買のやりとり書簡も展示されていたのが興味深かった。
当事者たちもそんなものがまさか後世に外国の美術館に展示されることになるなんて思ってもみなかっただろう。
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館内は写真が撮れなかったので看板の写真のみだが、そもそも今回の展覧会に対する私のモチベーションがそれほど高くなかったため撮れたとてそれほどシャッターを切らなかったかもしれない。
なぜだろう。
私だって本当はモネが好きだ。
だが、世の中の皆さんが印象派を好きすぎて、なんだか私もそれを大っぴらに好きと言うのは照れくさいというか、距離をとってスカしているというか。
喉に詰まった小骨のように何かが引っかかって素直に好きと言えない自分がいる。
わざわざ印象派の展覧会に足を運んでおいてこんなこと言うのもなんだが…。
多分私はあのゴテゴテした額縁の装飾的な世界観が苦手なのだ。
いつも思うのだが印象派の作品にこれ見よがしな額縁って必要なのだろうか?
印象派の作家たちはそういった権威的な旧態依然の価値観からの脱却を目指していたのではなかったか。
せっかく室内から屋外へと制作の場を広げ、キャンバスの外側の世界に羽ばたこうとしたのに、結局あの仰々しい額縁のせいで絵画は檻のなかに閉じ込められてしまったままのように思えてしまう。
そういった意味でも直島の地中美術館のモネの見せ方は本当に素晴らしい。
額縁を取っ払っい(もしくは極力目立たなくし)、四隅を覆われることなくありのままの状態の作品を前にすれば、印象派の(ひいては古典西洋絵画の)印象も大きく変わるのではと思った。
余計な要素を挟まずに作品そのものと対峙したいのだよ私は。
西洋美術館の新藤氏あたりにそんな企画をやっていただきたいがいかがだろうか?
余談だが何回訪れてもここのエスカレーターがクフ王のピラミッド内部の大回廊と重なって見える。
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