小さい勇気(短編小説)
題 小さい勇気
何も出来ないって思ってたけど、でもそんなことないよね。
私、今日前の人が落としたハンカチを拾ったの。
とっても感謝してくれた。
そしたら、心が少しだけふわっとした。
暖かくなった。
友達が悲しそうな顔してたから、迷惑かなって思ったけど、どうしたのって聞いてみたの。
そしたら、友人関係で悩んでるって教えてくれた。
一緒に解決方法を考えたら、すごく嬉しそうな顔で私に笑いかけてくれた。
ありがとう、声かけてくれて嬉しいって。
私の心はほわほわほわっと浮上して、更に軽くなった。
そして、じわじわっと心の芯から温まっていた。
何もしない、出来ない私のときもある。
どうしてもやりたくない時、気分じゃない時。
それも私だ。勇気が出ない時があったっていい。
私の心を大切にすることだって大事だ。
でも、勇気が出せた時。
その時に感じたふわふわもじんわりも私の気持ち。
行動した結果のギフトだ。
どんな時も私の元へ帰ってくる感情。
自分を大事にしても、人のこと思って優しく、大事にしても、どちらでもいい。
どちらも、勇気な気がする。
だから、出来ない自分を責めないでね。
そして、出来た自分を褒めてあげてね。
どちらも自分で決めたこと。
どちらも間違ってない。
どんな選択をしたとしても、それは私の勇気で、どちらも素晴らしい選択なんだから。