初めて感じた夫の色気が魔法使いすぎる
シンシンの好きなところがない、と言ったわたしだけど、シンシンと恋人同士になって驚いたことはある。
ちょっと苦手な人もいるかも知れないので先に言っておくけど、わたしは多分、女の子も好きになる人種なのだ。
女の子のもちもちした肌を眺めていると、ん〜、いかん!となって自主規制をする。
意識はしてなかったけど、本当に幼い頃から、フェロモンや魅力を感じるのは女性なことが多かった。
そういうことに興味のある子どもだった。
だから逆に、男の人のどこを見て気持ちを高めろというのか?!とわたしはずっと不思議に思っていて、男性からは何のアピールも感じなかった。
逆に、胸板とか、筋肉とかは苦手で拒否反応がでるほどだ。
なのに。なのに、シンシンにそれを打ち砕かれたのだ。
それはもうほんとに爆撃のように、わたしの中で魅力的に映る。
シンシンの美味しそうに見える場所。
それは首筋から鎖骨あたりの華奢な感じ。
本当にまずい。
何度も噛み付いている。気づいたら触れている。
男性にそういった気持ちが湧いたことがなかったので、本当にシンシンは罪なヤツなのだ。ほんとにけしからんと思う。
いつも、わたしの印をつけそうになる。
これはトップシークレットなので、シンシンもわたしの趣味は知らないが、気分はいつもバンパイアだ。
わたしだけのものにしたい、と思う。
それと関連するかしないか、微妙なラインではあるけど、シンシンの方はわたしが着けているネックレスをいつも気にする。
わたしは指輪を買ったジュエリーショップにもらったネックレスをずっと外さずに着けていて、シンシンはいつもそれに触れてくるのだ。
何だか燃えるのだろうか。
シンシンだけに起こる不思議な反応はもうひとつある。
そして一番攻撃力が高い。
わたしはシンシンに、触れられるだけでヘロヘロになってしまう。
まるで電気の通った手で触れられているような、過敏のような、そんな反応が出てしまう。
猫がマタタビでイチコロなように、わたしもシンシンにイチコロだ、物理的にも。
本当にずるい。
わたしにはシンシンが魔法使いに見える。
どんな技を持っているのだ!白状しないかな。
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