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泣いてたまるか

西田敏行さんがなくなった。

いつかこの日が来るのは知ってはいたが、嫌だったから考えないようにしていた。嫌なんです。あなたが逝ってしまうのは、、、だ。

阿川佐和子さんが、ご本人に、日本の宝なので、どうか末永くご活躍ください。と言うのを照れ臭そうに聞いていらしたのが懐かしい。

沢山の作品があり、どれもこれも、彼がいるだけで重厚なドラマになった。
好きだったのは、学校。
こんな先生になりたいなあ。こんな先生に出会えたら生徒は幸せだよなあ。と思った。夜間中学を知らなかった私は、様々な事情を持つ生徒さんたちの話は衝撃だった。日本のキラキラ時代に、ほんまの日本の根っこの部分を垣間見た。
学校Ⅱは、養護学校の高等部の先生だった。思い出すだけでちょっと泣けるので、またにする。

釣りバカでは、いつも大きな笑顔で、オーバーアクションで、周りを明るくした。裸踊りが楽しかった。

ナイトスクープ局長時代は、泣いてばっかりで、このテーマ今日も泣いてくれるかな?と言うか、泣いてくれますようにと願った。

憎たらしい役をしても憎めない。
いつも、どこか滑稽で泥臭くて、昭和な感じ、戦後生まれな感じ、でも実はイケメン。芸を持った俳優。朝日新聞の泉ピン子さんの追悼文が笑えて泣けて仕方なかった。

緒形拳さんが、72歳で逝った時も辛かったが、西田さんは、きっと、森繁さんみたいに長く、長く、永く、永く、居てくださるだけでいいから、居るものだと思っていたから、喪失感がすごい。

再放送のファミリーヒストリーをもう3回もみた。養父母が、必ず成功すると信じて嬉々としてスネをかじらせていたと言う話が泣けた。彼はこの背景があったから、亡くなった奥さんの連れ子3人を大事に大事に育てた池中玄太役を演じられたのかと思った。5歳で母と生き別れた彼自身も、もしかしたら、連れ子でいいから、母に連れて行って欲しかったのかもしれない。でも、愛情いっぱいの養父母に育てられて、だからこそ演技なのか。池中玄太80キロのシーン、子ども達に、鶴の子育てエピソードをまじえながら諭すお風呂のシーン。子どもに溢れるくらいの愛いっぱいの言葉をそそいだ。シベリア帰りの養父に、きっと彼はあんな風に育てられたに違いない。毎週毎週楽しみにしていた。泣けて泣けて仕方ない

まだまだ沢山の作品がある。でも、もう更新はされない。彼の大事な大事な作品を大事に大事に味わっていきたい。

ちなみに、渥美清さんで有名な、泣いてたまるか。
西田敏行さんのバージョンも実は泣ける。追悼番組めじろ押し。植村直己物語は長いが見応えがある。敦煌、おらが春、枚挙にいとまが無い。

山田洋介さん。素敵なイラストありがとうございました。

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