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あらしのひるに ~雨とヤギとワインの話~〈日本/ソーヴィニヨン・ブラン〉

梅雨。不安定な空模様が続いていますね。今日なんて、え、嘘やろ…ってくらい寒かったです。みなさん、いかがお過ごしですか。

わたし、雨・・・好きなんですよねぇ、実は。特に大雨。

雨音を聴くのが好きなので、朝方目が覚めたときに雨が降ってると嬉しい気持ちになります。水に濡れるのもべつに平気だし、なんだったら多少の雨は傘ささない。日がな1日だって雨の降る窓の外、見ていられます。好き。

noteを書くときはたいてい「雨の音」を聴いてます。そして、1日の終わりにはアレクサに雨の唄を歌ってもらうので、わたしの世界、だいたい1日中雨が降ってます。年がら年中梅雨みたいなもんだ。

そんな雨降る夜。さて今宵のワインはなにしようと思ったときに、「雨」にまつわる思い出の1本が、おぼろげながら思い浮かんできました。


ドメーヌ・レゾン 中富良野ソーヴィニヨン・ブラン [¥3300]

<ワインdata>
国:日本 種類:白ワイン 品種:ソーヴィニヨン・ブラン ヴィンテージ:2021 生産者:ドメーヌ・レゾン インポーター:―

<バランス>
酸味★★★★☆ 糖度:★★☆☆☆ 香り:★★★☆☆

こちら、ゴールデンウィークの #ワ旅 でうかがった、ドメーヌ・レゾンさんのソーヴィニヨン・ブランです🍃

ゴールデンウィークの北海道、なにせ天気が不安定だったんですよ。
寒いし、風は吹くし、ひどく乾燥しているし、それなのにときおりザアっと雨が降るんです。なんでよ。


レゾンさんにうかがった日も、朝はカラッとした晴天。
青い空、広がる緑、そして生まれたばかりのコヤギたち🐐

広い道と青空
走り回るコヤギと青空
や、や、ヤギカワ~~~~~~~♡♡♡

からの、大雨。なんでよ。

▶ レゾンさんからの帰り道。大雨のなか、電車を待つ。なんでよ?!

雨が降ってきたのは、ちょうどレゾンさんでランチのカレーライスをいただいているときでした。

これがまた美味しくて、右肩上がりにレゾンさんを好きになる

急に空が暗くなり、湿った風が吹いたかと思うと、いっきにザンザン降りの大雨に。

『あれ・・・・そういえば、ヤギ、大丈夫か・・・?』

心配になり窓の外を見やると、まさにヤギたちが小屋へと小走りで向かう最中でした。

えっ、ヤギ、雨降ったら、小屋に帰るん・・・?!

コヤギたちの、大人ヤギに守られながら小屋へと向かう、何が起こっているのかよくわかってなさそうなキョトン顔。
そして、コヤギのまわりを取り囲む、焦ったような大人ヤギたち――

その後ろ姿になぜだか哀愁を感じ、いっぺんの物語を編んでしまそうになります。

穏やかなある午後のこと。
草をはむコヤギの背中に、ひときれの影が落ちてきました。空を真っ黒に染める雲。
「いけない。雨が降るわ」(CV:山口由里子)
一匹のメスヤギが、目を細めて空を見あげました。
「イヤな雲。――みんな、さあ、帰るのよ」
「どうしてなの、お母チャン?」(CV:大谷育江)
くちのまわりに草をつけたコヤギが、黒目がちにメスヤギを見あげます。メスヤギは長い首を振って、小さくため息をつきます。
「いいの。あなたたちは、まだ知らなくて…」
メスヤギは一群の白い群れとなり、コヤギたちを取り囲みます。コヤギはメスヤギにうながされながら、草原を後にします。
「大変なことが起きなきゃいいけど…」
「大丈夫だよ、お母チャン!」
コヤギが無邪気に笑うと、メスヤギはそっと目をふせました。ザアっ…と雨が降り始め、遠くの雷鳴がヤギたちの背中を震わせています。

『あらしのひるに』著:ますたや

オチはないです。

そんなわけで、ザンザン降りの雨の思い出に重なる、ヤギたちの後ろ姿。
雨の思い出をまとうレゾンさんの雨ワイン、さっそくいただいてみようと思います🐐

外観は、かすかにグリーンがかった淡いレモンイエロー。
レモンやグレープフルーツのような柑橘系の香りに、青りんごのトーンが重なります。梅雨にぴったりの爽やか感!

ソーヴィニヨン・ブランらしいハーブ感に、道産ワインらしい鮮やかな酸。しっかりと果実の凝縮感もあって、ブドウの熟度を感じます。

それなのに、どことなく優しい柔らかさがあるんですよね。クリアで綺麗なのに、日本ワインらしい出汁感も感じます。ああ、うん、これいいワインだなあ…!

肩のちからが抜けるような、「ふつう」のリラックス感。

実際に現地で見学させていただレゾンさんの醸造施設は、けっこう規模の大きなものでした。人の手は足りていないとのことでしたが、大手資本の参入もあり、きっとワインの造りとして、いい意味で「無理をしない」んじゃないかなぁ…と思ったんです。

そんな、きちんとした「ふつう」さに癒される、あたたかいワイナリー。
しかもワインはこんな美味しくって、いやあレゾンさん、推せるなあ…!🐐


老後は富良野でワイン造りもいいなぁ…などとつぶやいたものの、やはりあの大自然の厳しさには尻込みしてしまいます。(夜になったら寝るしかないし)

北の大地でワインを造ってくださるすべてのみなさまに感謝しつつ、雨の日のヤギの思い出とともに、爽やかジューシーな優しいソーヴィニヨンブランを、美味しくいただいた梅雨の夜だったのでした🥂

コルクまでヤギカワ!

ここまでお読みいただいてありがとうございました♪記事がよかったら「❤」を押して「スキ!」してもらえるとただわたしが嬉しいです!

それではまた次の #3000円ワイン か、 #ワ活 でお会いしましょう♪3000円台のワインをこよなく愛する3000円ワインの民、ますたやでした^♡^

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■ ますたやとは:

関東在住の30代、3000円ワインの民(たみ)。ワインは週に約5本(休肝日2日)。夫婦で1本を分けあって飲みます。2021年、夫婦でJ.S.A.認定ワインエキスパート取得。これからもおいしいワイン、いっぱい飲むぞ~!

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