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ナチュラルワインと、その愉しみ。~心のワインDDおじさんに寄せて~〈フランス(ロワール)/ピノブラン・ピノグリ他〉
こんばんわ(^○^) 3000円ワインの民、ますたやです♪
季節は三寒四温。あったかくなったと思ったら、またすこしひんやりした連休になりそうですね。
桜の開花が待ち遠しいけれど、桜、開いちゃうと、散っちゃうからな~🌸
できるだけゆっくり季節が過ぎますようにと願いながら、だいすきな春を待っています。
さて先週、ぽかぽか陽気のなかナチュラルなウィークエンドを過ごしたますたや🍷
でも実はますたや、普段はナチュラルワインを飲むことは少ないんです。なぜか。
ナチュラルワインとわたし
ナチュラルワインが少ない、と、いいましたが、実はこれはナチュラルワインに限ったことではありません。
まだまだワイン歴が浅く、「いろいろ」飲んでみたい時期のますたや家は、逆に言うと「これ!」といったこだわりが少ない。
だからこそ、どこかの国、なにかのジャンル、いずれかの生産者、といった推しが決まってなく、良くいえば箱推しっていうか、悪くいえばDD(ダレデモダイスキ)っていうか、そういう、チャラい愛し方をしてます。
だってみんなかわいいんだもん。(心のワインDDおじさん)
ただ。
ナチュラルワインに関していえば、このチャラいワインDDおじさんも、ちょっと手を伸ばしにくいところがあったんですよ。
うーん、そっかきみはナチュラルなのかぁ、と。そっかそっか、うーん、えっと、お隣の子をいただいちゃおうかな?😅💦 と。
DDを自称しておきながら、DDの風上にも置けないおじさんだな、まったく。
▶ナチュラルワインとワインDDおじさん(わたし)との微妙な距離感はこちら。
※ この記事のときはオフフレーバーと表現してますが、これは今は、ちょっと違うと思ってます。当時は「(欠陥としての)ねずみ臭」と、自然酵母由来の「(健全な)ブレッド香」が混ぜこぜになってました。今はもうちょっと場合わけが進み、自然酵母由来のフレーバーが ”わたしにとって” 不得意な香りになることがある、と考えています。引き続き研究を続けます!
しかーし!
実はこの心のワインDDおじさん、最近あたらしいナチュラルワインの楽しみ方を発見しつつあるらしいんですよ👀
「ナチュラルワイン”ならでは”の楽しみ方」というか、「これは他の子じゃだめなんだ、ナチュラルワイン、君にしか埋められないんだ」というか。
どうやら、そういう”ツボ”を発見しつつあるらしいので、通りすがりの心優しきみなさん、ちょっとその仮説を聞いてやってもらっていいですか。(心のワインDDおじさんからのお願いだよ!)
料理とあわせる
なにを今さら…!となりそうですが、ナチュラルワインの新しい楽しみ方のひとつ、それは料理と合わせること。
さらにいえば、料理とのペアリングです。
これには、ちょっとしたきっかけがありました。
それは2021年5月、新潟ワインコーストを訪れたときのことでした。
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新潟ワインコーストには、4つのワイナリーが集まっています。市内から乗り合いバスで1時間ほどの海沿いにあり、滞在型で楽しむ #ワ旅 スポット。
そんな新潟ワインコーストの4軒のワイナリーのうちのひとつ、フェルミエさんにて、ペアリングコースのランチをいただきました。
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新潟のテロワールを映し出す、丁寧なワイン造りをなさっています。
このときいただいた、タブレのプロヴァンサル(プロヴァンス風クスクスのサラダ)。
これが、ちょっと感動するくらいワインにぴったり合っていたんですね。
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こちらのタブレ、柑橘やハーブの香りと、新鮮な野菜の青い瑞々しさを感じたのですが、それがまさに、ワインの香りとぴったり一致してたんですよ。びっくりするくらい。
クスクスのぽろぽろとした独特の食べ応えと、厚みのある飲みごたえまで重なりあってる感じで、なんていうか、「こ、これだ!!!」っていう、ほんと、納得しすぎて笑っちゃうくらい、おいしかった。
なるほど、マリアージュって、こういうことを言うんだ!!って、言語ではなく直感でストンと落ちた感じがありました。
もちろん、ワインだけでも美味しかったですし、お料理だけでも美味しかったんです。
でも、この複雑なフレーバーを持つ料理と、綺麗でありながらやはり多層的な香りを持つこのワイン、お互いに完全によさを引き立て合っていました。すごい結婚だった。
▶ 自宅用にはケルナーを買いました。フェルミエさん、おいしいです。
▶ カーヴドッチさんはアルバリーニョと動物シリーズが有名ですが、ポップに飲めるファンピーも楽しい!
それから、同じ年の夏。名古屋のホテルでいただいたワインが、たまたまナチュラルだった、という出来事がありました。
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こちらのワイン、あくまで個人的には、というところですが、やはりちょっと自然酵母系の香りを感じていたんですね。うーん、おいしいけど、ちょっといるな、と思いつつ、それはそれとして味わっていたのです。
ところがこれがまた、料理に合わせると、格段においしくなったんですよ。
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料理と合わせることによって、さきほどまで感じていた「おいしいけど、いる。いるけど、それはそれとして美味しい」といった ”留保のある”美味しさではなくなったんですよね。
この「いる」の部分が、味としての必要条件になる感じ。「いる」からこそおいしい、みたいな感じ。
この「美味しい」の概念の変化を感じられたことは、わたしにとってはちょっとした衝撃でした。
このふたつのできごとがあって以来、心のワインDDおじさんがわたしに訴えかけてくるようになりました。
もしかしてこの世には、ナチュラルワインにしか合わせられない料理があるのではないだろうか。
いや、ナチュラルワインだからこそ輝く料理が、この世には存在しているのではないだろうか。
ワインDDおじさんの訴えのおかげで、ワイン単体の味だけではなく、料理とのマリアージュ具合を感じることが、わたしのささやかな楽しみになったのでした。
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仲間とのむ
ひとりで飲んでも美味しいワインは、誰かと飲むともっとおいしい。
わたしは仲間と飲むワインのこと、そしてその時間を、心から愛しています🍷
でも、実はちょっと仲間と飲んでいると、ちょっとだけもったいないことがあるんです。
それは、ワインの香りを見逃しちゃうこと。
あの、いわゆるこう、グラスに鼻をつっこんで、くんくん匂い、目を薄くつむりながら「・・・クローヴとシナモン、ナツメグ、黒系ベリーの香りに動物的なニュアンス、かすかに腐葉土のフレーヴァ―があって・・・」みたいな、あの、あれ。
あれね、なんていうか、集中力がいるんですよね。けっこう、まじでちゃんとしないと、特にまだまだ経験の浅いわたしなんか、容易に香りを見逃しちゃう。
素人ながら、というか、素人だからこそ、かなりこっちから積極的に匂いにかかっていかないと、見逃してしまうかすかな香りが、いーーっぱい詰まってる(らしい)んですよね、ワインって。
でも、仲間と飲むと、楽しいじゃないですか。
楽しいと、そんな集中してる場合じゃないじゃないですか。
(むむ、この香りは、トーストされた…)
「ますたやさーん!こないだ飲んでたワインどうでしたー?」
「めちゃうまベリベリハッピーでしたよー!!👐」
(はっ!なんだっけ???)
みたいなことに、なるじゃないですか。だって、めちゃうまベリベリハッピーワインの話、したいもの。
この1年ほどのわたしは、たまたまご縁があって、ナチュラルワイン片手に、仲間たちとご一緒することが多かったんですね。
それで、「はっ、さっきのワインの味わかんなくなった!」ってことが、わりとよくあったんです。あったんです、が。
でも、美味しかったな、って思ったんですよ。間違いなく。ワインおいしかったな、って。
さっきのワイン、細かい味はちょっと忘れちゃったたけど、めっちゃジューシーで美味しかったな~!みたいな。
なんか、いい香りだったし、カワイイ香りで美味しかったな~!みたいな。
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こんなワインの時間を重ねるなかで、ワインってこういうのも楽しいんじゃない?って、思うようになりました。集中して味わうばかりではなく、ひととひとを繋ぐ「潤滑油」としてのワイン。
そして、こういうときのナチュラルワインって、個性がはっきりしてるからちょうどいいっぽいんですよ、わたしにとっては。
通りすぎたあとからでも、振り返れるというか。
なにげなく通りすがっても、ちゃんとおいしいというか。
こんな楽しみ方を知れたことは、心のワインDDおじさんにとっての、そしてわたしにとっての、人生の大収穫だと思っています!🍷
ということで、わたしのナチュラルワインへの片想い。ちょっとは両想いにちかづいてきたのでしょうか――
最後に、我が家でいただいた3000円ナチュラルワインをご紹介します!
キュヴェ・ヌメロ・ソワサント・ユイット NV / アレクサンドル・バン [¥3740]
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<ワインdata>
国:フランス(ロワール) 種類:白ワイン 品種:ピノ ブラン/ピノ グリ/シルヴァネール/ソーヴィニヨンブラン ヴィンテージ:NV 生産者:アレクサンドル・バン インポーター:野村ユニソン
<バランス>
酸味★★★☆☆ 糖度:★★★☆☆ 香り:★★★★☆
このワインをInstagramにあげたところ、「バンさん、おいしいですよね!」ってコメントをいただきました。
お恥ずかしながらわたしくしますたや、ナチュラルワインの生産者についてあまり詳しくないのですが、
いいですよね、なんかナチュラルワインスキーのみなさんって、生産者をまるで隣に住んでる友人かのように愛している感じがして、わたし、その距離感好きです🥰
バンさんのワイン… いい。なんか、いい。
きっと香りが複雑だろうと踏んで、ブルゴーニュグラスでいただくことにしました。楽しみ!
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さて、外観です。
うーん、いいですねこの、濁り系の外観。間違いなくナチュラルだなぁ、という感じがしてきます。
黄金色がかった、っていうか、むしろオレンジがかった、っていうか、さすがのパワーの強さ。うむうむ、いいですね。なんだ、その、間違いなく、ナチュラルだなぁ。(二回目)
香りはグレープフルーツジュース系。オレンジの皮ごと絞り系。
グラスから、熟しはじめた薫り高いフルーツの香りが、ふんわりと立ちのぼってきます。おいしそう!
くちに含んでみると、強めのアタックからとろりとした舌触り、最後にじゅわあっと旨味が広がっていきます。
くちのなかでは、塩味、出汁感、はちみつ… と、さまざまな要素が重層的に追いかけてくる感じ。いいねいいねぇ、ナチュラルだなぁ!(3回目)
印象としては「濃い味わい」ですが、やや強めの酸が全体をしぼっていて、なんせバランスがいい!
クリーンな仕上がりが、わたしにとっては飲みやすくってハッピーでした♪
ちょっと癖のあるスパイシーさが、エキナカで買ってきた餃子や酢豚にぴったり寄り添います。
ここのところ、仕事の帰りが遅い日が続いていて、疲れたなぁと思いながらワインを飲むことが多いのですが、この複雑でまったりとした味わいと強めの酸味が、滋養強壮に役立ってくれた… 気が、します^^ありがとう、ワイン!
ということで、ナチュラルワインとますたやとの関係は、確実に進歩しているようです。
これ、あれだな… なんかのタイミングで、ナチュラルワインにストンとはまるパターン、ワンチャンあるな…
いやあ、こわいこわい。ワインこわい…ッ!!
おじさんは本当はねぇ、情けねぇ人間なんだ。みんなが好きなワインがこわくて、見ただけで心の臓が震えだすんだ。だから、ワイン屋の前を通るときなんか、足がすくんでしまって歩けなくなる。こうやってワインのことを思い出したら、もうだめだ、立っていられねぇ!
それでは、ここまでお読みいただいてありがとうございました♪ また次の #3000円ワイン か、 #ワ活 でお会いしましょう。3000円ワインの民、ますたやでした♪ みなさま、よき三連休をおすごしください!
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■ ますたやとは:
関東在住の30代、3000円ワインの民(たみ)。ワインは週に約5本(休肝日2日)。夫婦で1本を分けあって飲みます。3000円ワイン以外のワインについては、Vinicaにて夫が更新中。2021年、夫婦でJ.S.A.認定ワインエキスパート取得。夫はワイン検定講師もつとめています。これからもおいしいワイン、いっぱい飲むぞ~!
twitter:@3000wine_tami
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ワイン好きなゆるへたアルパカが、ゆる~くしゃべってます。日常的なゆるーいワイン会話にどうぞ。
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