
『作り手買い』と、チーズバーガー現象。〈フランス(ブルゴーニュ)/ピノノワール〉
みなさん、こんばんわ(^O^) 3000円ワインの民、ますたやです♪
ところでみなさん、小説の『作家買い』、されますか?
ますたやには、新刊が出るともう内容なんかまったく確認しないまま、流れるようにエクストリーム納税する小説家が3人います。
それが、村上春樹氏、よしもとばなな氏、西加奈子氏のますたや的御三家です。
わたしはわりと本が読めるほうのアルパカなので、ご本に関しては基本的に、どれも最後まで読み通すことができます。
それこそ、前の記事(▼)にもあるように ”一般の方” が趣味で書かれた同人誌さえ読めますので、
なかには「人生で初めて本を書きました!」みたいな文章でも、そこまで大きな負担なく、最後まで読み切ることはできます。
文字が書いてさえあれば、なんでも読み通すことができる。なんせこどもの頃は、市販薬の説明書を読むのが好きでしたからね。咀嚼できる文章のストライクゾーンの広さにかけては、全アルパカのなかでも定評があります。
一方で、実は、好みド真ん中は、意外と狭い。
どうも小説に関していえば、その好みは物語の「内容」だけではなく、文章のリズムや言葉選び、背景に流れる信念みたいなものも含めて、複雑に影響しあって形成されているようなんです。
なので、この御三家以外の作品については、たまたま目に入って手に取ってみるか、話題になった作品だけを手に取ってみたりすることになるんです。
これ、実はわたしの「食」の好みにも似ています。
たとえばわたくしアルパカ、一般に流通している食べ物のなかで「食べられない」食材はたぶんありません。野菜は生でも調理済みでもいけますし、お肉や魚はなにを食べてもおいしい。昔は苦手だったしいたけと里芋だって、いつのまにか好きになりましたし、パクチーやセロリといった薬味系はむしろ大好きな部類です。
でも、「ドストライク」を狙おうとすると、ちょっと細かいんですよ。
たとえば、食パンは『超熟』の五切りがいいし、マクドナルドでは20年ちかくチーズバーガーしか食べなかったし、ソーセージを挟んだパンに関しては、山崎製パンの『まるごとソーセージ』がいいんです。
▼ まるごとソーセージ。
しかも、これが「好み」といえる範疇からは若干はみ出していて、それ以外のその食品は、あえて食べないことも多いです。『超熟』の五切りがないときは、仕方ないので菓子パンを買います。マクドナルドはほんとに20代後半まで、チーズバーガーしか食べなかった。ますたやが「ソーセージパン」と発言しているときは、ほぼ間違いなくまるごとソーセージのことを言っています。
こんな風に、一見なんでも許容、咀嚼できるように見せかけて、その実外からは見えないところでめちゃくちゃ細かい設定があるますたや。
だからこそ、一度ドストライクを見つけると長く愛し続けることになる、この現象を我が家では、チーズバーガー現象と呼んでいます。
エモーション ブルゴーニュ ルージュ 2018[¥ 3850 ]
<ワインdata>
国:フランス(ブルゴーニュ) 種類:赤ワイン 品種:ピノノワール ヴィンテージ:2018 生産者:ヴァンサン・ジラルダン インポーター:株式会社稲葉
<バランス>
酸味★★★☆☆ タンニン:★★☆☆☆ 香り:★★★☆☆
さて、そんなところで今宵の3000円ワインはこちら。
ブルゴーニュ、ピノノワール大先生です!
実は、3000円(のおいしいブルゴーニュピノノワールを探す)ワインの民であるますたやは(※ 心の目で読んでください)、いつだって3000円台のおいしいピノノワールを探し求めているのですが、今回は近所のワインショップから、こちらのワインをお持ち帰りしてきました。
まず目を引くのはエチケット。かわいいですよね。こちら、ワインのキャップシールを再利用して作られている作品なのだそう。ジェラール・ピュヴィスというアーティストで、ワイン関係の雑貨にもよく使われていると、ワインショップのソムリエが、通販雑誌をめくりながら教えてくれました(相変わらずの無駄ばなs… 親切)。ルーデュモンさんのワインのエチケットでも、見かけることがあるみたいです。
ちなみにジェラール・ピュヴィスのホームページを眺める限り、おそらくこちらのアーティスト、本業は画家だと思われます。かわいいエチケットからは想像できない、意外と硬派な顔立ちのイケオジ。
このワインのエチケットでは、どうやら「ビオディナミ」を表現しているようでした。おー、言われてみればなるほど、確かに。ズボンの部分にヴァンサン・ジラルダンの名も入っていて、なかなか洒落がきいています。
さて、さすがにブルゴーニュのピノノワールですから、ここは気分を高めるためにも、ブルゴーニュグラスでいただくことにします。
わーーいい香り!
ブルゴーニュグラスのいいところは、なによりも香りがパァッと華やかに広がるところ。
そしてブルゴーニュグラスの悪いところは、ワインが3杯くらいしか飲めないところです。
幅が広いので浅く見えて、つい多めにそそいじゃうんですよね… どうしてワインって、飲むとなくなってしまうんだろう…
外観は、若々しい紫色をしています。いいですよね、若いピノノワール。熟成ピノノワールにはもちろん得も言われぬ魅力がありますが、若いピノノワールは若いピノノワールで、おいしさと愛おしさが感じられます。
でっかいグラスに鼻を近づけ、ふんふんとワケ知り顔で香りを楽しんだのち、さてそれではいよいよほんのちょこっとだけ、口に含んでみるとしますか。うん。おおぉ…… うまい。
柔らかではありながら確かに存在する樽香、ふくよかな果実味、程よい酸。やや甘やかに感じるのは、糖度というよりはワインの全体のバランスでしょうか。すみれや紅茶系の淡いお花のニュアンスに、ちょっとだけ土のようなスパイシーさも混ざっています。
間違いない。うまい。(2回目)
それもそのはず。こちらのワインのインポーター、実はますたや家が大好きな稲葉さんだったのでした。
株式会社稲葉さんは、いわゆる「濃い、重い、果実味ドカン」系統のワインの輸入に関して、群を抜いた安定感があります。もう、稲葉ワインと聞くだけで絶対おいしい。そのくらい我が家は信用しています。
▼ 稲葉さんでバッカスに甘やかされた記事はこちら。
だからこちらのワインを見かけたとき、思ったわけですよ。
え、稲葉さんのブルゴーニュピノノワール?? 繊細さが売りのハズのブルピノに手を出すだなんて、稲葉さん、大丈夫???(失礼)
大丈夫でした。
大丈夫どころか、大優勝してました。
まさに「稲葉式ブルゴーニュピノノワール」という風情で、若ピノのフレッシュさがよく引き出されたおいしいワイン(3回目)。
ピノノワールの酸味がほどよい骨格を作り出していて、ついついすぐにまた次のひとくちを飲みたくなってしまいます。危険だ…!
へー、これ、おいしい!ふんふん、ヴァンサン・ジラルダンって生産者なのかあ~!なになに、もともとボーヌの生産者で、白ワインが有名、っと。 白ワイン・・・ ん、白?
飲んでたわ。
エチケットが違いすぎて気づきませんでした。ヴァンサン・ジラルダン、我が家は2本めでした。しかもこちらの白ワインは、わたしの樽スランプを乗り越えさせてくれた、めっちゃおいしいペルナンベルジュレス。
▼ 樽スランプとは
あー、はいはい、なるほどね。そりゃうまいわ。
小説の作家買い、食の商品買いをしがちなますたやが気づきはじめた、ワインの作り手買いという新ジャンル。
このピンクのアルパカめがワインのチーズバーガー現象にハマってしまう日は、ちかい・・・のかも、しれません。
それでは、ここまで読んでいただいてありがとうございました♪ また次の3000円ワイン、もしくは #ワ活 で会いましょう! 3000円ワインと #ワ活びと、ますたやでした(^O^)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
■ ますたやとは:
関東在住の30代、3000円ワインの民(たみ)。ワインは週に約5本(休肝日2日)。夫婦で1本を分けあって飲みます。3000円ワイン以外のワインについては、Vinicaにて夫が更新中。2021年、夫婦でJ.S.A.認定ワインエキスパート取得。これからもおいしいワイン、いっぱい飲むぞ~!
twitter:@3000wine_tami
Instagram:@3000wine_no_tami
■ LINEスタンプ販売中:
ワイン好きなゆるへたアルパカが、ゆる~くしゃべってます。日常的なゆるーいワイン会話にどうぞ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いいなと思ったら応援しよう!
