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「じゃないほう品種」の、イギリススティルワイン。〈イギリス/バッカス〉

こんばんわ(^○^) 3000円ワインの民、ますたやです♪

さて今夜は、イギリス3000円ワインのご紹介です🍷
みなさんはイギリスワイン、飲まれますか?

わが家は、イギリスワインはこれで2本目。うん、そんなに身近ではないですよね。
今日はそんな、イギリスワインについてのお話です。


先週、上野の東京国立博物館にて、まちがいなく仲良くなれそうなポンペイ人の日常に思いを馳せてきました。

▶ ワイン大好きポンペイ人の記事はこちら。

しっぽりとポンペイ人に思いを馳せたますたやですが、ポンペイ人がワイン好きと知れば、ますますワインが飲みたくなる

ところがわたくし、正直上野のワイン事情にはあまり詳しくありません。
上野といえば、「ランチ難民」量産地区。どこに行っても待ち人がおおく、お店は小さく、なかなかご飯にありつけない、というイメージがありました。

でも、こんな街にこそ、掘り出しもののワインがあるのでは?
そんな淡い期待を持ったアルパカは、このあたりでできる #ワ活 について、Twitterのみなさんに呼びかけてみました。

すると、楽しいワインスポットや、ワインランチについての情報が、わたしのもとにお届けされました。ほら、やっぱり…!
今回のワインを買ったのも、オススメいただいたお店のうちのひとつです。Twitterの叡智が相変わらずすごい。

▶ Twitterの叡智オブザイヤーの記事はこちら。


ポンペイ人とさよならして向かったのは、イギリスワインのインポートなどをなさっておられる、ワイン・スタイルズさんです。

それでは、いざ、魅惑の店内へとレッツゴー!

いってきま-す!

ワイン・スタイルズさんは、イギリスワインとシードルのインポートをメインにおこなっておられる、ワインショップです。
小さな店内には、所せましとワインが並んでいました。いやぁ、所せましと並ぶワイン、いいですよね。わたし、所せましワイン大好き🍷

イギリスワインは10種類弱ほどの種類があったと思います。実はそれ以外の各国のワインも取り揃えてあり、けっこうしばらく楽しめちゃいます。店内にはひっそりと試飲できるスペースも設けられていて、これはもしかして…楽しいやつ。(※ただしイギリスワインには限らないようです)

わたしが店内でお楽しみのあいだにも、ふらりとお客さんが入って来られては、お目当てのシードルを手に取ってさっと帰られたりしていました。

ほー、すごい。大通りからはすこしはずれた場所なのですが、このあたりのみなさんは、よくご存じなのだなぁ…!


さて、ワインです。せっかくイギリスワインのインポートをなさっているとうかがったので、イギリスワインについてワイン・スタイルズさんにうかがってみました。

かつてイギリスでは、冷涼地でも育つドイツ系葡萄の栽培がほとんどだったそうです。ところが近年、地球温暖化の影響を受けて、ヨーロッパ系の品種が育つようになったそう。

現在のイギリスの生産品種上位は、「シャルドネ」「ピノノワール」「ムニエ」。
そう、あの「シャンパーニュ」のアッサンブラージュにもちいられる、葡萄品種たちなんですね。

これらの品種の生産量が伸びたことから、現在ではイギリスの生産の約7割がスパークリングワイン(2021年ソムリエ教本より)となっています。特に、シャンパーニュを意識した泡の生産は、どうやらこれからも、ますます増えていく模様。

わが家が以前連れて帰ったのも、イギリスの泡でした。

ところが、このことで何が起きるかというと、スティルワインの生産が落ちるんですよね。

たとえばシャルドネを作ったら、それをスティルワインとして売り出すよりは、シャンパーニュアッサンブラージュにして売り出したほうが価値(値段)が高い

そうなると、わざわざあえてシャルドネのスティルワインは作らず、しれっとスパークリングの生産に鞍替えしちゃう、ということが起きるそうなんです。

それどころか、「じゃあ、シャルドネかピノノワールかムニエ作ったほうが売れるじゃん」ということで、もともとあったドイツ系品種の植え替えも進んでいるとのこと。

イギリスの泡は本当に質が高くて大好きですが、とはいえその土地特有の葡萄品種がなくなっていくというのも、それはそれでちょっと切ないですよね・・・・


ということで、みなさんを代表して、わたしが飲みましたよ。(えっへん)


ギフォーズ・ホール バッカス 2016 [¥3850]

<ワインdata>
国:イギリス 種類:白ワイン 品種:バッカス ヴィンテージ:2016 生産者:ギフォーズ・ホール・ヴィンヤード インポーター:ワイン・スタイルズ

<バランス>
酸味★★★★☆ 糖度:★★★☆☆ 香り:★★★★☆


こちらのワインは、「バッカス」という白葡萄品種を使った、イギリスのスティル白ワインです。

バッカスは、イギリスの葡萄品種のなかで、シャルドネ・ピノノワール・ムニエに次ぐ「第4位」となっております(2021)。「じゃないほう品種」たちのなかでは最上位ランク、「じゃないほう品種」希望の星、バッカス。

ちなみにイギリスのスティルワインは、国内生産量が約3割。泡に押されてそもそもちょっと珍しいのですが、日本への輸入となるとさらに珍しいそうです。
「”わざわざ”輸入してるのは、大阪のインポーターさんと… うちくらいじゃないかな…」と、ワイン・スタイルズさん。そんなん言われたら、絶対買うやん。(即決)


さっそくですが、グラスにそそいでいきましょう。すこし冷やし気味にしておいたので、ここから温度があがっていくのを楽しむ寸法です!

と、透明感…!

けっこうな勢いで透明です。さすが冷涼地域イギリス、葡萄の熟度はまだまだなのだろうと想像が弾みます。わずかにレモン色がかった液面が、キラキラと輝いています。

香りは・・・・・・これが、すんごい、華やか!!!!

いわゆる「アロマ系」の、ソーヴィニヨンブランとか、アルバリーニョとか、グリューナーベルトリーナーとか、そのあたりの香りがします。
わたしは最初、お安いグリューナーベルトリーナーかなって、言いました。グリューナーベルトリーナーに謝れ。いやバッカスにも謝れ。

くちに含んでみても、さほど印象は変わりません。香りをそのまま飲んでる感じ。うんうん、このギャップが小さい感じ、いいワインだなあと思います。
テイストはあくまでフルーティかつジューシー、それでいて中程度の酸味が輪郭を引き締めます。後半に伸びるオレンジのようなわずかな苦みは、和食にも合いそう。

一方、あとあじは意外とあっさりしていて、すっきりと味が切れていく感じです。
温度があがるごとにやや複雑さは出てきますが、どちらかというと最後まですっきりと飲めるワインでした。

へ・・・・へぇぇ~~~・・・・・っ お、おいしいなオイ…!
なんだかふつうにおいしくって、気が抜けちゃう。アタシがみなさんを代表して買わなくったって、ふつうに売れる主役級やないのあなた…!


ちなみに夫との真剣な話し合いの結果、このワインはこれに似てるんじゃないかという、仮説が導き出されました。

その仮説は、こちら。

ガタオ。
(ポルトガルのヴィーニョヴェルデ)

・・・・GATAOは約1000円、イギリスが3800円と考えると、どうしてもなかなか手が出づらい、イギリスワイン先生。わかります。

これが切ない3000円ワインの宿命。民でさえ思いますもん、ちょっと高いかなって。でもこれ、ほんとうに、おいしかったんですよ…!

だからこそわたしのような3000円ワインの民が、これからもこつこつと飲んでいかねばなりますまい。

みなさん、笑ってる場合じゃないですよ。気づいたときには、いつのまにか3000円ワインの王国に足を踏み入れているかもしれませんよ…!(ホラー)

オススメのお寿司合わせ。
コンビニのお寿司にだってちゃんと合わせてくれる優等生!

知らない世界を知ることは、本当に楽しくて大切な体験ですね。

おいしいイギリスのスティルワインももっと飲みたい、そして、知らない国の知らないワインをもっともっと平和に飲んでいきたいなぁと、民としての決意を新たにした夜だったのでした🍷


それでは、ここまでお読みいただいてありがとうございました!また次の #ワ活 か、 #3000円ワイン にてお会いしましょう!3000円ワインの民、ますたやでした♪ あしたはなに飲もうかな~!(休肝日なう)

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■ ますたやとは:

関東在住の30代、3000円ワインの民(たみ)。ワインは週に約5本(休肝日2日)。夫婦で1本を分けあって飲みます。3000円ワイン以外のワインについては、Vinicaにて夫が更新中。2021年、夫婦でJ.S.A.認定ワインエキスパート取得。夫はワイン検定講師もつとめます。これからもおいしいワイン、いっぱい飲むぞ~!

twitter:@3000wine_tami
Instagram:@3000wine_no_tami

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WineBarやどり葉 店主|ますたや
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