ワイン検定と、バッカスからの天啓
この週末、ワイン検定2022秋の陣を開催させていただきました🍷(夫が)
今回ご参加いただいた受検者の方は5名。実は、当初の募集人数を上回る方にお越しいただきました。どうもソムリエ協会から、追加のお願いがあったんだそう。そんなことあるんや。
アクセスしやすい場所なので、あちこちからいらしてくださったんですね。ありがたいことです。おかげさまで、我々も楽しかったです!
講義の前からすでにたくさん書き込まれている教科書を拝見していると、あぁ、みなさんお忙しいなか、それぞれに準備して来られたんだなぁ…とムネアツに。
さらには「これって僕たちが落ちたら、なにかこう…(ますたや夫の)合格率的なものに響いたりしますか…?」などと気遣ってくださった方もいらして、優しい世界でした。
大丈夫です。我々にはなんのペナルティもインセンティブもないので、むしろ安心してやらかしちゃってください。
とはいえ、ご参加いただいた受検者の方々、みなさん合格でした🌸すごい、おめでとうございます!👏
バッヂが届いたらぜひ胸元につけて、ドヤ顔で写真を撮っていただけたらと思ってます🥰(わたしはエキスパートバッヂでやりました)
ところで、今回お越しいただいたみなさんには、「どうしてワイン検定を受けようと思われたのですか?」とうかがっています。これがまた、とてもおもしろかったんですよねぇ…!
たとえばおひとりは、「日本ワイナリー巡り」をすることが好きなんですととお話くださいました。う~~わかる。
これまでに美味しかったワインは、グレイスさんの「あけの」なんだそう。う~~~わかる…!(力強くうなずく)
いろんなワイナリーでワインを飲んでいるうちに、知識もつけてみようかな、と思われたそうです。「旅の目的になりますよね」という言葉が印象的でした。まさにわたしも「ワインに会いにいく旅」、 #ワ旅 が大好きです…!
▶ 最新の #ワ旅 はあの聖地でした。
一緒にご参加されていた年の離れたおふたりは、実は職場の同僚さん同士とのこと。お酒を提供するお店で働いておられるそうで、「年下の彼のほうが先輩なんです」とお話してくださいました。
どちらからもたくさんのご質問をいただき、たいそう楽しかったのですが、年下の彼が帰り際にこんなご質問をくださいました。
「ピノノワールが好きなんですけど、普段はむしろ高いピノノワールしか飲まなくて。こないだ700円のピノノワールを買ってみたら美味しくなかったんですけど、2000円台くらいの美味しいピノノワールってありますか?」
な、…なんて燃えるご質問……ッ!!🔥
まるで全ワインラバーが聞かれたがるお手本のような楽しい質問をくださり、まんまと早口でべらべらしゃべってしまった。しまった。しがないオタクの話を聴いてくださり、どうもありがとうございましたm(__)m
▶ このあたりをオススメしました。
それから、学生の頃から8年間、日本ワインの聖地山梨にお住まいだった方もいらっしゃいました。
「それなのに、学生のときはハイボールとかサワーとかばっかり飲んでたんですよ。千葉に来てみて、自分よりみんなワインに詳しくて、なんてもったいないことしたんだ…!と思って」と。
いや~~もったいない…!でも、わかる~~~!そういうこと、ありますよねぇ。あとから気づいて、「うわもったいなかった~」ってこと、人生のあるあるだ~……っ!
というわけで、あらためてワインを飲もうと思われたそうです。いやあ、どのタイミングでなにに出会うか、人生ってわからないもんですねぇ…!
そして今回は、なんとハタチになったばかりの女子大学生の方もご参加くださいました。お酒のデビュー戦からワイン行けるの?!すごくない?
実は彼女、もともとコーヒーがお好きとのことで、ワインとコーヒーに繋がりを感じて興味を持たれたんだそうです。
「コーヒーって、豆や、産地の違いによる香りの違いがあって。ワインも似てるなって思ったんです。だから、今回の勉強でも、ワインのテイスティングのところの話がすっと入ってきました」とお話くださいました。
なるほど~!いやあ、おもしろいなぁ。そうそう。コーヒーとワインって、近接してる感じありますよね。ワインラバーの方のなかにも、どちらもお好きな方、いらっしゃいます。
「(コーヒーの)オタクな話、しちゃってすみません…」と照れ笑いの彼女。大丈夫です。わたし、ひとが好きな話を聴くのが大好きですし、そもそもわたしがオタクです。(胸をはる)
オススメしそびれたんですが、千葉にコーヒーとワインのお店があるんですよ。このnote読まれてたら、ぜひ一度足はこんでみてください^^
いや~ほんとわたしこの、「あなたのワインはどこから?」を聴くの、好きなんですよねぇ…!もう、癖(へき)レベルで好き。
前回のますたやロンフラナイトでも話しましたが、ひとの「好き」を聴くことって、「そのひと自身」を聴くことでもあるなぁと思うんです。そこにほんのり滲む「そのひとらしさ」が、たまらなくイイんですよね~!
そんなわけで、みなさんの大切なお話、今回も楽しく聴かせていただきました^^こころよく聴かせていただいて、ありがとうございました🍷
なお今回の検定から、感染対策を取ったうえでのテイスティングが解禁されています。なので、検定が終わったあと、すこしばかりテイスティングの時間をもうけました。
いずれも品種の特徴が「わかりやすい」もの、そして1000円未満であって、近所のコンビニやスーパーで手に入れやすいものを選んでみました。
ちなみに最近、我が家はワインの原点回帰ターンにはいっていて、あらためてコノスルを飲んでいるのですが、やっぱり美味しいですよねぇコノスル。何周かまわってまた帰ってきて、そのたび美味しくて笑っちゃいます。いやコノスル美味ぇわ。
というわけで、コノスルからはゲヴェルツトラミネールをチョイスしました。ワインを飲み慣れていない人にもおすすめできる、わかりやすくて安心安全のゲヴェルツの美味しさ、大好きです。
イエローテイルのシラーズのほうは「甘やか」なトーンが強く、樽香がかなりはっきりしているタイプのシラーズでした。そして実はこのワインが、「ちょっと苦手です」とお話くださった方がいらっしゃいました。
どんな感じがしますか?とうかがったところ、こんなコメントが。
「なんか、家の床の香りがする」
・・・な、なるほど~~~~!??! 家の床の香り?………するわ。(真顔)
このコメントには思わず目を見開きました。
ワインライフに染まってくると、つい型通りのテイスティング用語とか、「みんな」に受け入れられやすい言葉を使って、安易に言い表してしまうことがあります。
「共通言語」を習得してるんだ、といえば聞こえはいいですが、パターン化に甘んじているのもまた一方の事実。ふと振り返ったときに、なんかワインの味いっつも同じこと言ってない?と思うこと、実際わたしは、あります。
今回このまっすぐな言葉を聞いて、ほんまやなぁ…!と感じ入りました。いや~、家の床の香りか~…!するわ。(真顔)
わたしもこんな風に「自分がどう思うか」という軸足を、できるだけ忘れずにいたいとあらためて思いました。わたしのほうが勉強になるなぁ…!
というわけで、密度の濃い時間はあっという間に過ぎゆき、ワイン検定2022年秋の陣は終了となりました。
夫の感想は「やっぱ、面白いね!」だそうです。どうぞみなさん、わたしたちのことを、面白がりに来てくださいませ!🥰
ところで。
検定帰りにいつものワインショップに立ち寄ったところ、ソムリエから急に「今日は別の試飲があるから」と呼び止められ、「ちょっと向こうむいてて!」と謎の指示が。
え、なになに?と思っていると、目の前にこんなものが用意されました。
ブ……ブラインドテイスティングじゃん………!
なんだよ~~無理だよ~~~~などと言いながら、やりましたよ。ええ、なんせ、ワインのセンセイですからね、我々。
「ますたやさんたちが来るの待ってたよ~」とか言われたら、そんなんやるしかないじゃないですか!!センセイだし!!
というわけで、むちゃくちゃガチでやりました。まじで時間かけた。
どう考えてもショップ内で目をつむってぶつぶつ言っている我々は不審だし、時間かけすぎて途中で店長いなくなるし、他のお客さん大丈夫?など思いつつでしたが、ここはもう、腕まくりしてやってやりましたよ、全力で!
見よ、これがワインのセンセイの答えだ!!
ぜんっっっっぜん当たんねぇな?!?
ぜんっっぜん当たってない。いやほんと、なんやこれ。全然わかんなかった。イタリアのシャルドネはいじわるじゃない?!(負け惜しみ)
しかも、②は、ゲヴェルツなんですよ。せめて②のゲヴェルツトラミネールは当てるべきだった。っていうか、それ、さっき出したやつだし、なんやったら、今カバンにゲヴェルツトラミネール入ってるし…!😡(は、恥ずかしい~…!)
ついさっきまで、まるで偉いワインのセンセイかのように振る舞い、「ゲヴェルツトラミネールって、どれを飲んでも似たような味がして、わかりやすいんですよ」なんて言っていたわたしたち。
どの口が言うた?!(この口です)
ドヤ顔で調子に乗っていたら、速攻でバッカスからの「おまえたちは身の程を知れい!」という、天啓を受けたわたしたち。調子に乗ってすみませんでした。
検定と天啓、なんか韻も踏んでることですし(たいして踏んでない)、これからも身の程を知り、頭を下げ、粛々と静かにワインを愛し続けてまいりたいと心を入れ替えました。もう、すぐに入れ替えた。光の速さで入れ替えた。
というわけで、つかの間の楽しいセンセイ気分でしたが、でも、楽しかったのは本当。わたしたちも楽しませていただき、そして何よりも頑張っていただいて、どうもありがとうございました!🌹
受検生のみなさん、あらためましておめでとうございます🍇これからも楽しくワインを飲んでもらえると、似非センセイとしては本望~~!🥰
そしてまた機会がありましたら、ぜひ一緒にワインをご一緒しましょう!🍷
それでは、ここまでお読みいただいてありがとうございました!
記事をよんでよかったよっていう方、ますたやセンセイ(※似非)どんまい!と思ってくださった方は、「❤」を押して「スキ!」してくださると、傷ついたワイン心が励まされます🍷
また次の #ワ活 か、 #3000円ワイン でお会いしましょう。3000円台のワインをこよなく愛する3000円ワインの民、ますたやがお送りしました(^○^)
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■ ますたやとは:
関東在住の30代、3000円ワインの民(たみ)。ワインは週に約5本(休肝日2日)、夫婦で1本を分けあって飲みます。2021年J.S.A.認定ワインエキスパート取得、2022年コムラードオブチーズ認定。夫もワインエキスパートを取得、現在はWSETLevel2を英語で挑戦中の、ワイン大好き夫婦です!
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