[3000円ワイン]南アのナチュラル、全員好きなんじゃないか説。〈南アフリカ/サンソー〉
仕事からの帰り道、夫からLINEが届きました。
「今夜はワイン、どれ飲んでもいいよ。もう年末だし。」
・・・どうやら我が家のセラー管理システム(※夫)が、年末仕様になったようです。
というわけで、平日ですが「ちょっといいワイン」、開けていきますよ!
なんてったって、年末ですからね!🥰
今年のワイン、今年のうちに。(無理)
ファン・ロッゲレンベルグ ジェロニモ・サンソー 2018 [¥3,658 ※アフリカー価格]
<ワインdata>
国:南アフリカ 種類:赤 品種:サンソー ヴィンテージ:2018 生産者:ファン・ロッゲレンベルグ インポーター:株式会社 ラフィネ
<バランス>
酸味★★★☆☆ タンニン:★★★☆☆ 香り:★★★★☆
こちらはアフリカーさんで開催された「焼き鳥ペアリング」試飲会の際、お持ち帰りしたワインです。
なにを隠そう最近の夫氏、「サンソー」と「パイス」に興味津々。
というのも、これから「ミディアムな赤ワイン」を、もっと探訪していきたいという気持ちに駆られているからです。
ワインを好きになった最初の頃、わたしたち夫婦はそろって「重い赤ワイン」を飲んでいました。カベルネ・ソーヴィニョンにメルローにジンファンデル、マルベックにネッビオーロ。
酸味は柔らかい方が好きで、タンニンは強いほうが好きでした。とにかく「重い!」と感じる赤ワインを、「美味い!」と思っていたのです。
その後、多少の努力と課金によってピノ・ノワールを好きになり、ガメイやマスカット・ベーリーAへと広がっていきました。
ところがここから「ミディアムな赤ワイン」の幅が、あんまり広がっていかないのです。
イタリアの赤ワインなんかでは、軽やかで美味しいものと出会います。もちろんそれらのワインも、大好きです。
しかしどうもこう、「品種」としてピンとくるものとは、まだ出会えてないなぁというのが正直なところ。
そんな折、夫氏が白羽の矢をたてたのが「サンソー」と「パイス」でした。
なぜかって?
それは、ソムリエ協会のセミナーで偉いひとが言ってたから………(ただの受け売り…!)
ちなみに、こちらが今年の7月に飲んだチリのパイスです。
かわいいエチケットは実際の収穫風景なんだそうですが、きちんと管理された農園のブドウよりも、周辺に自生しているパイスをはしごで収穫したほうがなぜか美味かった、という謎現象を表しているんですって。いやワインきみってほんと、わっかんないヤツだな…!
これがまた大変にジューシーで美味しく、さらには1本2000円前後とお値段まで据え置き。これからのミディアム赤ワイン探訪に向けて、幸先のよいスタートとなったのでした。
さてそんなわけで、今回は南アのサンソーを飲んでいきますよ!
ちなみにサンソーって、フランスでは南仏ブレンドに使われる品種です。
南アでは「ピノタージュ」の品種改良の親元でもあり、かつては栽培面積が1位でもあった品種なんだとか。時代が進み、国際品種への植え替えが進んでしまいましたが、近年その価値が見直されている品種でもあるんだそうです。
さて、ワインの外観です。撮り忘れました。
・・・長くnoteをやっていると、こういうこともあります。noteまとめを見たら、今年は130本記事を書いてるんですって。いやあ、書いたなぁ…!全部楽しかった。
気を取り直して、読者のみなさまのイメージ力をお貸しください。
色合いは、軽やかで透明感のあるルビーレッド。2018年と若干時間が経っているからか、ふちがわずかにオレンジがかってているように見えます。ちなみに夫氏には、「そうでもない」と言われました。ウソやん…(イメージがブレる)
香りからは「酸味」と、「スパイシーさ」を感じます。飲んでみるとこれはその通りで、綺麗に伸びる酸と、タンニンと混ざりあうスパイシーな口当たりが口内に広がっていきました。全体のまとまりは軽やかなのに、後半に伸びるタンニンが、印象的。
温度が低いうちはやや控えめな香りだったのですが、温度があがるにつれて果実感がむくむくとあらわれてきます。果実味があふれてきたほうが、わたしとしては好みでした🍷
いや、美味しくて軽やかでごくごく飲んでしまって、温度が上がりきる前に飲みきってしまった。
本当はもうちょいフルーツ感が出るんじゃないかという、思わせぶりなところでグラスのワインがなくなりました。飲み終わりぎわの最後のひとくちが、いちばん美味しかったなァもったいな…!
美味しいワイン、ついやっちゃうんだよなぁこれ…。
これからは気を付けよ。無理だな。(はやい)
ところでこのワインもそうですが、南アもかなりナチュラルな造りのワインが多い国なんですね。このワインなんて、全房使用率100%かつ野生酵母を使った自然発酵。いわゆるガッチガチの「ナチュラルワイン」なんですが、不思議なことに「ナチュラルワインっぽすぎない」んですよね。
南アのナチュラルって、こういう「ナチュラルワインっぽくなさ」を感じることが、結構多い気がします。(もちろん、「ぽい」ワインもあります)
言われないと気づかないというか、クラシックよりの綺麗な造りが多いというか。「美味しく飲んでたワインが、たまたまナチュラルだった」感じというか…
一部の熱狂的なファンを惹きつけてやまない「癖つよナチュラル」とはさすがにちょっと趣が違うかとは思うのですが、わたしとしては南アは、ナチュラルワイン好きにも、クラシックワイン好きにも、飲んでみてもらいたいな~と思う生産国のひとつでもあります。
「美味いワインは、全部美味しい」
いやそんなの、全員好きじゃない…?!
なにかを言っているようで、実はなにも言っていない、村上春樹的台詞を呪文のように唱えながら、引き続き年末までのワインを楽しんでいこうと思います🍷
今日は休肝日だけど…!
それでは、ここまでお読みいただいてありがとうございました🍷まだまだ今年いっぱいお付き合いくださいませ♪
3000円台のワインをこよなく愛する3000円ワインの民ますたや、今年の年越しはベトナムで迎えますよ~!
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■ ますたやとは:
関東在住の30代、3000円ワインの民(たみ)。ワインは週に約5本(休肝日2日)、夫婦で1本を分けあって飲みます。2021年J.S.A.認定ワインエキスパート取得、2022年コムラードオブチーズ認定。夫もワインエキスパート・WSETLevel2(英語)を取得、現在はWSETLevel3(英語)に挑戦中の、ワイン大好き夫婦です!
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