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[3000円ワイン]飲まずに勧めたワイン、あらためて飲みました(懺悔)〈アメリカ/ジンファンデル他〉

先日のイベント中、とある男性がおひとり、ますたやのスペースにすすす…と近寄っていらっしゃいました。

「すみません、質問があるのですが」

男性が語り始めます。どうしました?

「3000円アッパーの重い赤ワインで、オススメってありますか?」

思わずわたし、「いい質問ですねぇ!」と声をあげてしまいました。いい質問ですねぇ…!?

その後、夫とああでもない、こうでもない、と話しあって3つ候補をあげたのですが、そのうちのひとつが今回いただいた、 #3000円ワイン だったのでした。

シックス・エイト・ナイン ナパ・ヴァレー レッド[¥3905]

<ワインdata>
国:アメリカ 種類:赤ワイン 品種:ジンファンデル36%/カベルネ・ソーヴィニヨン28%/メルロー19%/シラー16%/プティ・シラー1% ヴィンテージ:2020 生産者:シックス・エイト・ナイン・セラーズ インポーター:株式会社モトックス

<バランス>
酸味★★☆☆☆ タンニン:★☆☆☆☆ 香り:★★★★☆

実はなにを隠そう、わたしも夫も、このワイン、飲んだことがありませんでした。飲んだことがないワインを勧める。なんということだ。

でも、前評判は聞いていたんです。確かに美味しいらしいと。そして、いわゆる「カリフォルニア系」のワインだと。

このワイン「689(シックス・エイト・ナイン)」は、アメリカのカリフォルニア州に位置するナパヴァレーのブドウを使って造られたワインです。
ナパヴァレーといえば、アメリカ有数のワイン産地。大手ワイナリーからカルトワインまで、質の高い高級ワインがごろごろしている、ワインの銘醸地であります。

ところで3000円以上のカリフォルニアワイン、しかもそれが有名どころとくれば、だいたい「ハズレはない」だろうと、わたしは踏んでおります。
おおかた樽がきいていて、酸味は柔らかく、果実味がふくよかで、わかりやすく美味しい。

それを「シンプルすぎる」と評したり「味が強すぎる」と評したりすることも、できることにはできるでしょう。
でも、わたしはこの「わかりやすく美味い」、いわゆるイメージ通りのカリフォルニアワインのことを、これはこれとして慈しんでおります。
たぶん絶対美味いやろうな、と思える居心地の良さ。安心、安定の、カリフォルニアワイン。

そんなカリフォルニアワインですが、さすがに飲んだことのないワインを勧めるのはちょっと気が引けるじゃない…?

と、わたしは思ったのですが、「絶対美味いから大丈夫」という夫の一存により、「重赤三銃士」の一角を担っていただくこととなりました。夫のカリフォルニアワインへの信頼感たるや。

しかし、まだ疑心暗鬼のわたしは、「ひとに勧めたなら責任もって飲もうや」と、さっそく我が家に連れ帰って来たのでした。

うちの子におなり

さて外観ですが、きっちり濃い…かと思いきや、意外とやや淡い色合いです。
あれ?これ、思ったより、ちょっとライトだったりする…?

香りも、特に最初は「勇気りんりん、バニラ全開!」といった風情ではありません。グラスに注いだそばから「じゃじゃーーん、俺っち、カリフォルニアワインだぜ〜〜〜〜〜ッ!!」といった、自信に満ちあふれたカリフォルニアワインも多数あるなか、どちらかというとちょっと控えめにも思えるほど。

あれ、意外とおとなしい…?と思いつつ、ひとくちいただいてみます。

おっ、甘っ

最初に思ったのはこれでした。舌の上に甘さが乗っかってきます。
そのあとを追いかけるのが、「あっ、アナタちゃんといたのね!よかった!」という樽の香り。よかったよかった。あなた一体どこに隠れてたの?

ネットでテクニカルノートを見てみると、どうやら樽の比率は25%。しかも、バニラ香の出やすいアメリカンオークではなく、フレンチオーク(新樽)を使っているとのこと。
なんとなく穏やかな風情なのは、こういった控えめな樽の使い方も影響しているのかもしれません。

最初に甘みを感じたあとは、ブラックチェリー系のしっかりとした果実味があふれてきます。
これはイメージ通りのカリフォルニア感。酸やタンニンのマイルドさも、うんうん、そうだよね、そうこなくっちゃ、という感じ。
甘い果物をぎゅっと絞ってワインにしました、みたいな、いやワインってそもそもそういう飲み物だったよな、ということを、思わず思い出すような味わいでした。


このワインの「ボディを答えよ」といわれたら確実に「フルボディ」とは答えそうですし、重いか軽いかと言われたら間違いなく「重い」んですが、

それでもなんていうか、限りなくミディアムに近いというか、わたしのイメージする「重い」とはまた違ったふくよかさを持つワインだったと思います。

ところで、スペースに来られた男性は、わたしたちのオススメをひととおりメモしたのちに、「いやぁ、やっぱオタクのことはオタクに聞くのがいちばんですね!」と言って爽やかに去っていかれました。間違いねぇな…!


この夜はワインに合わせて、ガッツリお肉を焼きました。
どうやら本国アメリカでは、ステーキハウスに多数採用されてるワインなんですって。わかる。

故郷合わせ、アメリカ産のお肉

塩コショウのシンプルさよりも、ステーキソースの甘さによく絡みました。なるほど確かにお肉と合わせると、存在意義が3割増しになった感、あります。

おかげでするする飲んじゃいましたが、いや赤重の「するする」は危険のサインなんだわ…!(翌日が)

みなさんもお飲みになる際は、どうぞお気をつけください(翌日に)

▶ 上代は3900円(税込)ですが、ネットだともう少しお安く手に入りそうです。

なお、次回のワ活ラヂオでは、今回の『689』以外にオススメした「3000円アッパーの重い赤ワイン」についても語ります。

今のところ12/9公開予定ですので、つぎの配信をお楽しみに!

それでは、ここまでお読みいただいてありがとうございました!
3000円台のワインをこよなく愛する3000円ワインの民、ますたやでした♪

今日もこれから、ワイン飲んできます🍷みなさんもよき日曜の午後を!

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■ ますたやとは:
関東在住の30代、3000円ワインの民(たみ)。ワインは週に約5本(休肝日2日)、夫婦で1本を分けあって飲みます。2021年J.S.A.認定ワインエキスパート取得、2022年コムラードオブチーズ認定。夫もワインエキスパートを取得、現在はWSETLevel3を英語で挑戦中の、ワイン大好き夫婦です!

▶ 詳しいプロフィールはこちら!TwitterやInstagramもフォローお気軽にどうぞ♪

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WineBarやどり葉 店主|ますたや
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