テラスハウスブチギレ事件にみる、「正義感を盾にして自分を防御する人たち」について考えてみた

※この記事は「テラスハウス」を観た一視聴者番組を観て考えたこと、学んだこと、率直な感想を述べただけの内容です。


最近のテラハ(テラスハウス)がまったく面白くない。
それは、現メンバーの花とビビの正義感の塊に疲れてしまったことが主な理由のような気がするし、徳井さんがいないことでスタジオのバランスが取れていないことが原因かもしれない。(早く帰ってきてほしい)

二人とも「言ってあげてる感」がとても強いように感じるし、もし自分があの場にいたらとてつもなくエネルギーを吸われて疲れてしまうだろうと想像する。

さらに追い打ちをかけて、彼女たちの周りには
事を中立にみて場をなだめることが出来る人がいない
それは「言っても無駄」という諦めからなのか、もしくは正義感を振りかざす人に対して何も言えなくなる、単なる従順な人なのかはわからないが。
とにかく強者と弱者のコントラストが激しい。

花とビビの正義感のウザさに嫌気が差すけど、もう一方で「まぁ、わからんくもないけど」とも思う自分がいる。
なぜなら以前の私もあんな感じだったことがあり、身近な人を傷つけて呆れさせてしまった経験があるから。

主に過去に付き合っていた恋人に対してなんだけど、当時の私は「こういう時はこうするべき」みたいなのが沢山あったんだろう(今全くないとは言えないけど、随分なくなったとは思う)、その自分の中だけの勝手なルールにそぐわない行為をされたとき、相手に変わってくれと要望を押し付けたり、ブチギレて文句を言ったりしていた。

正義感を振りかざす人は、自分の中にすごく我慢があると思う。
我慢もあるし、厳しいルールもあるのだと思う。

あ。自分にルールを課してるから、我慢が出てくるのか。


「私はちゃんとルールを守ってるのに、なぜあなたは守れないの?」


正義感から怒っている人の中身はだいたいこんな感じだろうと、自身の体験から予想される。
そして彼らは(当時の私も含め)、人によってルールが違う事を知らない
みんなが守っているから自分も守らなきゃと思っているし、自分が守っているんだからみんなも守って当然だと思ってしまう。

もちろん世の中には正しいことがあって、その正しさやルールに従わなきゃいけないこともあるけれど、それは国の法律で決められた範囲くらいだけでいいのかなって私は思ってる。
人を殺してはいけないとか、他人のものを盗ってはいけないとかのレベル。

正しさの線引きはとても難しい。
育った環境が違えば、尚更それらはあまり意味を成さない。

テラハの中で、花が洗濯機の中に置きっぱなしにしたコスチュームを、カイが洗濯機の中を確認せずにそのまま一緒に自分の洗濯物と洗ってしまい、乾燥機までかけてしまった。(結果的にコスチュームが縮んでしまったことに対して花が激怒)
起こった出来事はこれだけ。

命のように大事なものなら責任持って大事に扱わなかった花も悪いし、
共同生活なのに洗濯機の中を確認しなかったカイも悪い。
お互いさまだね、気をつけようね。で済む話なんじゃないかなぁと、私は思った。

最初から価値観が違う人間だと思ってないと、「相手は自分ときっと同じように考える、私の事を理解してくれる(だろう)」という期待だけを抱き続け、期待通りに動かなかった相手に対して怒りをぶつける。

そんな風に内側だけに抱き続ける期待をちゃんと言葉にして表現できれば、まだ結果は違うのかもしれないし、ルールや価値観の違う者同士、少しずつ歩み寄れるのかもしれない。

だけど、正義感を振りかざす人は自分の本当の望みや期待を隠すくせに、
「思ったことはハッキリいうべき」というルールを持っている場合が多く、それが彼らなりの歩み寄りの方法なんだよな。。。と改めて思った。

「ハッキリ言ってあげてる。教えてあげてる。」を、歩み寄りと勘違いしている。
花やビビや他の似たようなタイプの人がどうかは正直分からないけど、少なくとも過去の私にはそのような認識があった。

花たちのことを例にあげるとすれば、もしカイがだらしない人間なんだな。
って一緒にいて初めから分かっていれば、「きちんとすること」を彼に期待することは出来ない。
カイのだらしなさを理解した上で、そんな彼と自分が嫌な思いをしないでいい距離感で接することしか出来ない。

どうしてもそのだらしなさが受け入れられないなら、最初から恋愛をする相手としては見ないだろう。
それは、変な正義感で防御するのではなく、正当な防御の方法だと思う。


MASUMI MERRCURY

*****************  以下追記  ************************

2020、5、23。
いつも画面越しで観ていた花の訃報を知り、とてもショックを受けました。
今でも信じられません。
ご冥福をお祈りいたします。



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