お客様は神様…。
「お客様は神様です。」という言葉の曲解はやめてくれという正式な文章が掲載されています。
別な記事でも少し触れたと思うのですが、言葉の意味の捏造はよくないと思っています。
そして、現在では「お客様だからって何をしても許されるわけではない」という認識が当たり前になりつつあるのかな、と思います。
…思うのですが…。
今回は、「そういうのダサいからやめない?」というお話です。
「お客様は神様だろ!」と客の立場で言ってしまう人
と毎回打つのは大変なので、便宜上「疫病神」と表記します。
心の中ではずっとそう呼んでいて、馴染みもありますので。
しかし、神を自称できるってすごいですよね。
私自身、接客業を長年やっていて、お客様の大切さというのは身に染みています。
もちろん売上などのお金の話だけではなく、良くしてくれるお客様というのも少数ながらいらっしゃいました。
また、これは接客業という職種そのものの利点だと思うんですが、「こちらが工夫しなくても、お客様が日々に変化を与えてくれる」というのもありがたいと思います。
私事ですが、自分が客側のときは、よほどのことがない限り「店側がやりやすいように」というのを心がけています。
店員さんに敬語なんていうのは常識というか、できないほうがおかしいわけです。
そういうことではなく、ちょっとの不満だったら飲み込んでしまったほうがお互い気分良く終われることってあると思います。
微々たる不満を我慢するのと、クレームを言う労力。
どちらがマシかということですね。
こんな感じで、基本的にはお店に寄り添うスタンスなので、疫病神はさっさと出禁にしていいと思います。
というか、もういい加減客が好き勝手する文化は終わりでいいんです。
さて、ここからが本題です。
このように、「疫病神は良くない」というのはかなり流布されてきています。
それなのに、なぜ似たようなことをしてしまう方がこんなに多いのか?というのが疑問です。
いわば、疫病神の亜種。
例えば
スマホゲームの通信障害報告へのリプ欄に湧く、「詫び石乞食」。
そもそもタダで遊ばせてもらっているのに、言ってて恥ずかしくないんでしょうか?
フリーランスのイラストレーターさんやハンドメイド作家さんへの「原価ぐらいで売れ」という不当要求。
原価で欲しければ自分でやればいいんです。
もっと世の中のお金の流れを勉強したほうがいいです。
「デート代は男性が出すべき」と言ってしまう女性。
ここに関しては意見も多々あるでしょうが、女性側が言ってしまうのは、良いか悪いかは置いておいて、下品です。
これらはほんの一例ですが、共通して言えることがあります。
それは、「お前が言うな」ということです。
人と人とのコミュニケーションにおいて、「それを言える立場かどうか」という判断基準は確実にあります。
それが間違っていると、トラブルの元になるわけです。
対人関係において、意図せず迷惑をかけてしまうことは日常茶飯事ですが、迷惑をかけた側が「まっ!迷惑はかけちゃうからお互い様だよね!」などと言ってしまったらどうなるでしょう?
想像しただけで恐ろしいです、いろんな意味で。
しかし、こういった「言える立場かどうか」を考えていないのが、まさに「お客様は神様だろ!」の疫病神なのです。
わざわざ言及するまでもなく、「相手の立場で物事を考えられない」ということであり、「一方向の見方しかできない程度の能力しかない」ということです。
今までどうやって生きてきたのか、不思議で仕方ありません。
たぶん今までも自分勝手に、本能の赴くまま虫のように生きてきたのでしょう、知ってます。
つまり、"バカ"なのです。
最後の項です。
接客業の世間での地位は、未だになんとなく低い気がしています。
ちゃんとやろうとしたら細かい気配りや臨機応変さなど、人付き合いでも使えるスキルが必須の職種だと思っています。
その辺りを考えると、義務教育とまでいかなくても、職場体験みたいな行事で経験してみてもいいのになぁと思います。
…一部、接客業をやっているのに自分が客側だと横柄になるようなクズ賢さが控えめな方もいらっしゃいますが…。
本来、客と店は「ごめんください」「いらっしゃいませ」のように、ほぼ対等な関係性だったはずです。
そこから考えると、現代は客側が尊大になりすぎています。
店側は、出入禁止のカードをもっと使っていいと思います。
客側目線で見ても、悪い客などいないほうがいいのですから。
だいたい、店員という弱い立場の相手に威張り散らすの、めちゃくちゃダサいですよ。
私は、これからもお互いのために「いいお客さん」でいようと思います。
自分が客側になったときに、ほんの少し考えるだけで、もっと気持ちのいい社会になるんじゃないかなと思います。
真の優しい社会に必要なのは、「ほんの少し考える」なのです。
以上
本日はこの辺で
ありがとうございました!
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