長い友達付き合いの決め手はなんだろう?
長く続いている友達とはどんな出会い方をしましたか?
新年度も始まる春。新しい人と出会う機会も多い時期である。その中でどれだけの人と今後長く付き合っていくのか、あるいは短い関係で終わるのか。
私の場合、長く付き合いが続いている友達を見てみると、出会った時の印象が決め手になっているようだ。
長く続く場合
長続きしている友達に共通なのは、出会った時の印象が悪いか(苦笑)、全く気にしてなかった(ニュートラル)、というパターンである。
最初の印象が悪かった大学のクラスメートは今の親友である。「印象が悪い」は言い過ぎかもしれない。あくまで私の色眼鏡で見るとそう見えた、というだけで、彼女自身には何の問題もない。
彼女は帰国子女で、話し方も服装も何もかも私にとっては別世界の人間に見えて「この子とは友達にならない(なれない)だろうな」と勝手に決めつけ距離を置いていた。偏見ですね。
今思うと、そうやって「この子とは合わないだろう」と思っている時点で、彼女の中に何か気になるところがあったに違いない。今まで会ったことのないタイプの人間に好奇心を持ったけど、ちょっとひるんでしまって距離を置くことで自分を防御した、という感じだろうか。隣に越してきた新しいご近所さんをカーテンの隙間から覗いて観察するのに似ているかもしれない(笑)。
幸い私の親友はそんな当時の私の偏見を知らずに(今では笑い話)普通に話しかけてくれ、私も彼女のことを徐々に知ることになり、結果良い友達になることができた。
「印象が悪い」という思い込みを手放せば、ニュートラルな立場で関係を築いて行くことができる。
短く終わってしまう場合
逆に短く終わってしまうときは、大抵相手の印象が良く、この人面白そう!お近づきになりたい!と前のめりに飛びついた場合である。
関係が短く終わる、と言っても別に毎回喧嘩別れをしているわけではない。一時期頻繁に会って長時間おしゃべりしたり、これからも続いて行きそうな気になるのだが、ある時点からちょっとずつ熱が冷めてフェイドアウトしてしまうのだ。
恐らく、最初から「この人面白そう!」と飛びついてしまう行動の裏には、「自分への利益」という計算が絡んでいるのだろうと思う。
こんな風に書くと、自分がめっちゃ強かな悪人みたいな気がするが、要はお近づきになりたいという思いの裏に、この人と一緒にいるとこういう良いことがありそう!という勝手な期待というか、エゴが無意識に絡むので、長続きしないんだろうと思う。
例えばの話。
ー私が料理好きだったとする。ある時、料理が大好きで自分でも色々料理を創作してSNSにもアップして楽しんでいるというAさんに出会う。
料理という共通点に心が躍ると同時に、Aさんから料理のコツを教えてもらえるかもしれない、なんならSNSの発信方法も聞き出せるかも、という期待をしながら、アプローチする。互いに共通の話題があるので盛り上がるし、私の期待も満たされることになるのだが、Aさんとは料理以外の共通点がないことに気付く。料理以外の話題ではあまり盛り上がらない。もちろん相手の趣味や考えは尊重するけれど、料理以外では合わないなと思い始め、段々疎遠になって行く。ー
例えて言うとこんな感じ。
Aさん=料理(Aさんの一面)、ではなくて、期待や計算なしでAさんを知ろうとしていれば、急に盛り上がり急にフェイドアウトするという結果にはならなかったかも。
ちなみに他にも共通の趣味がたくさんあったことがわかり、盛り上がったまま付き合いが続いたことは未だかつてない。
結局は自分自身の問題
こうして考えてみると、結局付き合いの結末を決めているのは自分の色眼鏡(=自分の見たいものだけ見たいように見る視点)なのだなと思う。もちろん相手あっての付き合いなので、相手側が結果を左右することもあるだろう。
ただ自分の色眼鏡のせいでネガティブな印象を持ってしまうと、どういう人かを知る前に入口を閉じてしまい、たとえ相手がものすごく馬が合う人だったとしても見つけられない。逆に色眼鏡を付けたまま「この人!」と勝手に決め、期待だけが膨らんでいる状態で突進すると(←突進はあくまでも心の中で)本当に自分に合う人か見極められず結局フェイドアウトの結果となる。
色眼鏡を外して相手をニュートラルに見て、こんなところもある、あんなところもあるんだな、とちょっとずつ知って行くと、最終的に長く心地良く続く関係を見つけられるような気がする。もしある時点で合わないな、と思っても、それまでの関係が淡々としたものだったので、離れて行っても寂しさやわだかまりを感じることもない。
私の場合がこうである、というだけで、人付き合いの仕方は人それぞれ、千差万別だろう。どんな付き合いがあっても良い。付き合いが長ければ良い、短いのが悪い、と言いたいわけでもない。
ただ個人的に、長く続いている関係を考えると、こういうパターンだったんだな、と今回振り返ってみて気が付いた。
始まりの季節。ニュートラルな視点で外に出てみよう。
良い出会いがあると良いですね。