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C4を探せ!~名所に行ったら探してみよう、クリスチャン4世~

元現地ガイドの視点からデンマーク中心に北欧のあれやこれやを綴ります。
個人的にツボにはまったこと、雑感など、あまり旅の役には立たなさそうな小ネタも冗談交じりに書いています🎶

クリスチャン4世


誰やねん、と突っ込んだ方、
思わずググッた方、

、、、ですよね。

基本的に北欧の王様方は世界史の教科書に登場しないので(マルグレーテ1世ぐらい?)知られてなくても当然。

しかしデンマークでこの王様ほど良く知られた王様はいない。

なにせありとあらゆる建物を建てまくり、これでもか、というぐらい名を残しまくった王様だから。

そう、文字通り街に「名前」を残しまくっているのだ。

どんな人?

「名前」の話に入る前に、ざっくりこの王様のことをご紹介しておこう。

Wikipediaより
https://da.wikipedia.org/wiki/Christian_4.

クリスチャン4世

1577年生まれ

お父さん(先代の王様)が早くに亡くなったため、19歳の若さで戴冠
お母さんはドイツの超裕福な貴族出身。経済的頼みの綱。

180cm以上の長身、年を経るごとにビール腹恰幅の良いお姿に、、、

正式な王妃:2人(愛人ももちろんいました、王様ですから)
子供の数:26人(諸説あり。でも20人以上は確実)
⇒子供の靴下を編むのを手伝ったという、当時の王様では考えられない記録も残っている。手先が器用?

チャームポイント:左耳の後ろから伸びる三つ編み

作った建物の数:数えきれないほど
⇒建築物を自分で設計することも

残した文書の数:数えきれないほど
⇒とにかくマメな人。日記から何から文書をたくさん残している

晩年、いらない戦争にちょっかいを出し(?)領土を失い超貧乏に。
大事な王冠を質に入れるほど困窮。

1648年、寂しく世を去る。

※個人調べによる情報です


その他、書き切れないエピソードは山ほどあるが、それはまた別の機会に譲りたい。

どんな王様か、少しでもイメージが湧きましたでしょうか(湧かない?)。


で、「名前」の話

本題に戻りまして。

このクリスチャン4世、「建築王」とニックネームが付くぐらい多くの建築物を残したことでも知られている。

例えば、コペンハーゲン市内のローゼンボー宮殿、旧証券取引所の建物、ラウンドタワー、郊外にある世界遺産クロンボー城(再建)、フレデリクスボー城(全改築)。
また数多くの街も作っている。クリスチャンスハウン(コペンハーゲンにある一つの地区)、クリスチャンスタッド(スウェーデンにある町)、クリスチャンノープル(同じくスウェーデンの町)、クリスチャニア(ノルウェーの首都オスロの前の名前)などなど。

(※彼の時代、ノルウェー全体とスウェーデンの一部はデンマーク領)

そんなクリスチャン4世の足跡を発見する方法があります。
コレ⇩

分かりにくいので拡大

大文字のCの中に数字の4が組み合わさったデザイン。

このロゴマークみたいなのをモノグラムと呼ぶのだが、どの王様も女王様も自分のモノグラムを持っている。

例えば単純に、フレデリック5世だとFと5の組み合わせ、マルグレーテ2世はMと2の組み合わせ、と言ったように。

数ある王様のモノグラムの中で突出して多いのがこのC4サイン。それこそ犬も歩けば棒に当たるぐらいの確立で見かける。

逆に言うとC4サインを見たら、その建物は彼に関連するものだと思って間違いない。

写真のように建物のファサードについていたり、扉についていたり、教会のオルガンにもC4、風見鶏の代わりにC4、彫刻にC4、壁紙にC4、自分のスリッパにC4、帽子にC4、、、

まるで子どもがお絵かき帳にスタンプを押しまくるかのように(笑)。

「全てワシのものじゃー」
「C4ブランドじゃー」

と主張するかのよう。果てしない自己愛が感じられます。

皆さんもデンマークにお越しの際はぜひこのC4マーク、探してみてください。古い街並みをキョロキョロしながら歩くとほらそこに!
その数に驚くこと間違いなしです。



<ミニ観光案内>

C4ハンティングが楽しめる場所
ローゼンボー宮殿(冒頭の写真も)

フレデリクスボー城

<おまけ>
クリスチャン4世のネイタル(笑)


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