3.11に思いを馳せて
東日本大震災から10年。
2011年3月11日。
私はその時、東京にいた。
初めて経験する強い揺れ。
最初は正直、何が起こったのか全くわからなかった。
ちょうど地震が起きた時、イトーヨーカドーのトイレの中にいた。
用を足して、力が抜けている時だった。
何だか騒がしい声と足音が響き出した。
急いで、トイレから出ると一緒にいた友達が
「地震だ!すぐに外に出よう!」と言った。
店内にいた人たちはざわつき、急いで建物から出ようと必死に走り出していた。
何が何だかわからない。
とにかくここから出よう。
外に出ると店内にいた人たちの人だかりができていた。
たくさんの人が携帯電話で電話をかけている。
「地震だ!」と家族に安否確認をする人たち。
ようやく事態を理解して、地震が起こったことを受け止めた。
急いで友達と自転車に乗り、お互いの家へ向かった。
家に着いた。
幸い物が壊れたり、散乱している様子はなく、ホッと胸を撫で下ろした。
その時、電話が鳴った。
「やっと繋がったー!!地震大丈夫?」
母からだった。
私は「大丈夫だよ。揺れはすごかったけど、家も特に問題なかったよ」
と伝えた。
「テレビをつけて!地震ですごいことになってるから」
と母が言ったので、急いでテレビをつけた。
テレビはすべてのチャンネルが地震速報に変わっていた。
震度5強。
東北ではさらに強い震度。
テレビでの映像をみて、一気に不安が強くなった。
電車は止まり、混乱状態。
家に帰れない帰宅困難者が出ていた。
私はその頃、起業した友達と働いていて、自宅も会社からすぐ近くだった。
その日は「ランチミーティングしよう!」と天気がよかったので、外でランチした後に近くのイトーヨーカドーに寄った時だった。
地震により、世間は自粛ムード一色になった。
飲食店の広告営業を柱にしていた会社だったので、
それからすぐ会社はたたむことになり、私は地元の福岡に戻ってきた。
私の転機となる出来事だった。
この地震で人生が変わった人がいる。
たくさんの傷を負って生きている人がいる。
命を亡くした人がいる。
生きたくても生きることを選べなかった人がいる。
そんな人がいることを私は決して忘れない。
今、私が生きていることって本当に尊い、素晴らしいことなんだ。
不足や不満に目を向けてる場合じゃない。
今を精一杯生きよう。やりたいことをしよう。
改めて、自分の心に刻んだ。
2021年 3月11日
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最後に、東日本大震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。
被災者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。