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鱒子 哉
2019年8月30日 15:46
季節はずれの寒気をおぼえて、自ずと目が覚める。設定したアラームからは一時間ほど過ぎていた。どうしてこんなに寒いのだろう。まだ眠りたいとうるさい目蓋をゆっくり現実にならせて、ひとまずエアコンのスイッチをきる。まるで冬の朝のように冷えている。階下へ行きうがいをして水を一杯飲んでから、自分の部屋から赤マルと安全燐寸を持ってベランダに出る。部屋の底冷えの原因は、外気だったのだ。風が強くて一本失敗
2019年8月23日 04:15
B10出口を出ると、飛沫がひどく、それだけでいくつもの雨の染みができた。屋根の一歩外は大きな水溜まりで、目の高さにそれがあったときの迫力は、都心なのに自然を感じたほどだった。 後がつかえていたので、水溜まりをぎりぎりよけて頼りない折りたたみ傘をさして、目的地をもとから入っている地図アプリで検索すると、どうも別の出口からの方が近いらしかったから、ぼくと枝はそこからまた地下へと戻ることにした。