ウィンターカップ2020が凄かった話
今さら私が書かなくても知っている人は多いと思うのだけど、今日はウィンターカップの話を。
インカレが終わり、ウィンターカップが終わった年末年始。それぞれの大会で活躍した大学生あるいは高校生が、Bリーグの各チームへ特別指定選手として加入したことが続々と発表された。
その中で最も驚いたのが、東山高校3年生・米須玲音選手の川崎ブレイブサンダースへの加入だった。
東山高校と言えば、2019年のウィンターカップ準決勝で河村勇輝選手率いる福岡第一高校に途中までリードするなど、圧倒的な強さを見せた福岡第一を前に強い印象を残した京都の名門高校。
そして先日行われた2020年のウィンターカップでは決勝に進出し、仙台大学付属明成高校と最後までどうなるか分からない激闘を繰り広げた。いずれの試合でも中心となる役割を担ったのが、ポイントガードの米須選手だ。
この決勝戦が本当に凄かった。
前半、特に第2Qは完全に東山ペース。米須選手を中心としたスピードのあるパス回しからのシュート、速攻が光った。一方、明成はシューターがなかなかリズムを掴めず、攻めあぐねる時間帯が続いた。
このまま東山が勝つか…と思われた第4Q、明成の逆襲が始まった。ようやくスリーポイントが決まり始め、点差を詰めていく。そして1点を争う展開から、最後は山﨑一渉選手のシュートが決まり、2点差で明成が優勝を決めた。
残り5分くらいからはどちらが勝つか全くわからない展開で本当に手に汗握る試合だった。勝負を分けたポイントが何だったのかなんて全然分からない。勝った明成も、負けた東山も、両方に拍手を送りたい。
そして印象的だったのは、負けた東山高校キャプテン、米須選手の涙。
終盤の米須選手の3本連続フリースロー成功にはめちゃくちゃ痺れたけど、途中までは勝ちムードだっただけに、優勝を逃してしまったのは相当悔しかったのだろう。勝った明成の選手もみんな泣いていたから、思わずもらい泣きしてしまった。
とはいえ、米須選手が早速出演している川崎のyoutubeでは「ウィンターカップ決勝戦は楽しかった。準優勝できて嬉しかった」と話しているので、もう既に次の目標を見据えて走り始めているのか…若者の変化は速いな、眩しいな…なんて思った私はすっかりおばちゃんだな(笑)
高校生のバスケはBリーグに比べるとまだまだ粗削りだし、テクニックもパワーももちろんBリーグの方が上だけれど、高校バスケにしかない魅力もあるなぁ、というのをこのウィンターカップを通して感じた。
それは「このチームで少しでも長くバスケがしたい」という強い気持ち。3年生は高校最後の大会だし、これがバスケットボール人生最後の試合になる選手もいる。3年生だけでなく、1・2年生にとっても、3年生と一緒にバスケができるのはこれが最後。Bリーグも毎年メンバーは入れ替わるけど、やっぱりプロと高校生では「チーム」に対する思い入れは違うのだと思う。
それがひとつひとつのプレー、ルーズボールへの意識などに現れるから、見る人の心を動かす。あとは高校生はやっぱりよく走るから、試合展開がすごく速い。
そして、ウィンターカップで活躍した選手が数年後、Bリーグデビューして成長した姿を見せてくれるのも大きな楽しみになるなぁ。そこまで待たなくても、昨年の河村選手や今年の米須選手のように特別指定で加入するケースも増えるだろうし、それもまた一つの楽しみ。
ということで、今後はBリーグだけでなく大学バスケ、高校バスケも追いかけたいな…ますます忙しくなりそうだ(笑)
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