【同じ色・同じ景色が見えているとは限らない】~ 誰かをHappyにするDesignの話~
こんにちは!一生「自由に働く!」と決めた優子です。 (「自由に働く」の定義については、また別の機会に!)
さて、皆さんは「好きな食べ物は?」「好きな色は?」と聞かれて即答できますか? 私はというと、これがまあ、毎回困るんです。
「好きな食べ物は?」と聞かれると、つい「種類がいっぱい食べられる朝食!」とか、「登山の山頂で食べる梅干しおにぎり!」とか、「大豆食品!(豆腐・油揚げ・納豆・味噌・豆…全部好き!)」とか言ってしまう。
すると大抵、「そういうことじゃなくて!」と言われるわけです。得てして外食でお店選びの時に聞かれるから、そういう事じゃないんですよね…。
まあ強いて言うなら「アジアン料理」かな? でも「いつでも絶対に食べたい」ってわけでもないし。 うーん、どうも私は食べ物に関して気まぐれらしい。
好きな色、決められない問題
そして、さらに困るのが「好きな色は?」という質問。
いや、気分によって変わるんですよ! 昨日好きだった色が、今日も好きとは限らない。
子どもにもよく「ママの好きな色は?」と聞かれるけど、そのたびに「うーん、今はこんな感じかな?」と答えるしかない。
でも、そのうち「ママの好きな色が結局わからない!」って怒られるんです。 うん、確かに。
でも、色って心理状態にも影響を受けるし、逆に気分を左右することもある。 そのときの気持ちが映し出されるものだと思うんですよね。
そもそも、みんな同じ色が見えている?
そもそも、人間って同じ色を見てるんでしょうか?
動物と人間が違う色の見え方をしていることはよく知られています。 例えば、犬は赤や緑を識別しにくいとか、馬は色の認識がほぼできないとか。 じゃあ、同じ人間同士では?
「この青、すごくキレイ!」って言っても、相手が見ている青が私と同じ青とは限らない。 実際に色盲の人は、赤と緑の区別がつきにくい場合があるし、私の叔父も大人になってから色盲だと知りました。 でも、子どもの頃から絵が好きで、普通に絵の具で絵を描いていたんです。 知らなかっただけで、叔母が色を選ぶのを手伝っていたそう。
私たちが「同じ色」と思っているものが、実は違って見えている可能性、けっこうありますよね。
そのときの気持ちが映し出されるものだと思うんですよね。
忘れられないお客さんから指定された色
リフォーム会社に勤めていた時のことです。色合わせ問題はとても大きな課題でした。特に塗装に関しては、食い違いが多く発生するのです。補修塗装の場合、周囲の色に合わせてレタッチしようとしても、経年で色は変わるので、たとえ同じ色を塗ってもそこだけ「なんか違う」となってしまいます。となると周囲も含めて全塗装になります。
全体を塗装すれば問題が解決するかというとそうでもなくて…特に外壁塗装をする場合は食い違いが生じることが多い。たとえ、色見本帳で塗装色を指定して、その塗料を利用したとしても、条件によって印象が変わってしまうのです。室内で見る時と屋外で見る時、照明と太陽で既に印象が違う。色は面積によっても印象が変わってしまうので、「イメージ」とそのものがピッタリというのは至難の業なのです。
更に、お客さんから指定された色で衝撃的だった表現があります。それは「黒よりも黒い茶色でお願いします。」というものでした。
OMG…
とにかく濃い茶色で塗装を仕上げました。お客さんからは「OK」とだけいただいたので、それで納品としたのですが、塗装職人さんとはその後も「あれで正解だったんだろうか」と一杯のみかわしたくらいでした。
2025年の「色」はホライゾングリーン!
さて、毎年発表される「今年の色」、知っていますか?
2025年の色は「ホライゾングリーン」!
……ほらいぞんぐりぃん?
日本流行色協会(JAFCA)によると、
2025年の流行色/トレンドカラーは“ホライゾングリーン”と“モカムース”。豊かさと希望を感じさせる色 - Workship MAGAZINE(ワークシップマガジン)
ふむ、トレンドカラーって、ただの流行じゃなくて、その時代のムードを映し出しているんですね。
私も、好きな色はコロコロ変わるけど、そのときの気分や世の中の空気を映しているのかも?
色は、環境やメディアによっても違う
ちなみに、色って見ている環境によっても変わるんです。
CMYK(印刷の色)とRGB(モニターの色)は違うし、 スマホの画面と実物の色も違う。
最近は写真の加工も進化していて、 「実物はもっと違う色だった!」なんてこともしばしば。
……というわけで、「みんな同じ色を見ているとは限らない」のです。
同じ景色を、同じ色で見たい
私は今、夫が単身赴任中で離れて暮らしているのですが、 ふと夕日を見ていると「会いたいなぁ」と思うことがあります。
ここの夕日はすごくキレイなんです。 でも、写真に撮ると実際の色とは全然違う。
「ああ、一緒に見たいな」
同じ景色を、同じ色で、同じ感覚で「いいね」って言える瞬間を大切にしたいなと思います。
カラフルに年を取りたい!
目指すのは、90歳になってもカラフルで快活な人。 私の理想は、作家の角野栄子さん。
カラフルな洋服、鮮やかなメガネ。 見ているだけでワクワクする生き方、素敵ですよね。
鮮やかな色を楽しめるのは、心が元気な証拠! これからの人生も、景色も色も、存分に楽しみたい。
さて、今日の色は何色?
誰かをHappyにするDesignの話
色は複雑で、不確かで、でも影響力は必ずあるのでDesignの大きな要素ですね。
たとえば、病院の壁が真っ白じゃなくて、淡いグリーンやブルーなのは、 「安心感」や「落ち着き」を与えるため。
カフェの照明がオレンジ寄りなのは、 「リラックス」しながらも「美味しそう」に見せるため。
「この色を見ると元気が出る!」 「このパッケージだとつい手に取りたくなる!」 そんなふうに、色やデザインが人をHappyにする瞬間が、 私たちの日常にはたくさん隠れている。
日々がHappyで溢れていますように。