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週末里親について思ったこと
【週末里親・季節里親について】
正式な認定を受けた里親ではなく、
施設の子どもたちと親戚のような関係を築く
「週末里親・季節里親」というシステムがある。
(以下、週末里親)
“里親に興味があるけど仕事や家の事情でがっつりはできない…
だけど、たまに遊びに来てもらえるようなことはできる!“
そんな方のためのライトなシステム。
週末里親の窓口は、お住まいの地域にある児童養護施設。
施設から、「この子は週末里親に!」という子を
週末里親登録者に紹介していく流れ。
しかし、このシステムはどのくらい利用されているのだろう。
あまり具体的統計がないが、少なくとも積極的に回っているシステムではないと思う。
私が児童養護施設職員であった期間で週末里親を使っていたのは2名だけだった。
対象は家庭復帰が見込めなく、長期休暇などの時に実家に帰るなどという外泊先がなかなかない子ども。
今、振り返ると「対象になる子、週末里親利用をしたほうが良かった子」がもっとたくさんいたのではないかと思う。
恥ずかしいことに、施設職員であっても週末里親のシステムについて、メリットについて、そしてその重要性について知っている職員は少ないと思う。
少なくとも私、うちの施設はそうだった。
色んな人と出会った今でこそそのメリットの大きさを痛感する。
そのメリットとは何だろうか。
【週末里親のメリット】
●支える大人が増えること
●頼れる物理的場所が増えること
●18歳以降も繋がれること
だと思う。
実際に週末里親を利用し、今もつながりつづけて頼りにしているという施設を巣立った若者もいる。週末里親と今でもつながり続け、実家のように頼っている若者もいる。
そういった若者の経験談を聴き、施設にいるうちに週末里親という居場所を提供できることは施設側の大きな役割なのではないかと思うようになってきた。
施設側が「別にこの子は施設を頼れるから大丈夫。職員がこれからもサポートするから大丈夫」と思って、その子に週末里親という選択肢さえ提示していないなんてケースはたくさんあるのではないかと思う。
実際、施設を巣立った若者から「施設の先生たちの忙しさは自分たちが一番わかってるから、気軽には相談できない」という声もある。
退所後に施設職員への相談という手段はもちろんのこと、週末里親に相談するという手段もアフターケアのために提供しておきたい。
今、施設職員だったら、私は自立支援計画策定の時に、「この子に週末里親はどうですか?」と提案する。
もちろん施設側だけでなく、児童福祉司が「この子に週末里親を!」という提案を積極的に施設するような文化が広まれば良いと思う。
【マッチングの促進】
週末里親を推進する方と話しながら思ったこと。
子どもと週末里親のマッチングの促進について。
さて、実際に週末里親をやろうとなった時に、マッチングがうまくいくか不安問題がある。
施設生活が長くなった子もいる。そういった子どもが「知らない大人のおうち」に行くことに不安を覚えるのは当然のことであろう。
そんな時に、「週末里親促進プロジェクト」として、「子どもと週末里親さんが楽しい外出をできるような導入」ができないか。
例えば、
●週末里親さんとディズニーランドに行く
●週末里親さんと水族館に行く
など、子どもが「ぜひ行きたい!」という導入を与えられるようなものがあるとスムーズな導入になるのではないかと思う。
そして次の交流は「この前ディズニーランドに一緒に行った〇〇さんのおうちに遊びに行くよ」などという促しをしていく。
もちろん最初の交流は施設職員さんも行くなど。
そうなってくるとある程度の費用が必要。そこは週末里親推進プロジェクトから助成するというようなしくみ。
今日、話してて思ったことです。
忘備録。
※「週末里親」は自治体によって違う呼び方です(同じ県でも市によって違う)。三日里親、ふるさと里親、フレンドホームなど‥‥。しくみも自治体によって様々なのでご注意^^;
ただでさえ認知度低いのに、呼び方もそれぞれでさらにややこしや~!
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