その㉙ 〜最後の編集会議、発揮される校閲ガールの才能〜 京都の食堂・居酒屋「風景」のマスターを助けたい! マスターの隠れ家計画
こんばんは。「締め切り」というものの大切さを感じている西岡です。
いつまで経っても終わらない笑
初めての方に、ここまでの経緯を簡単に説明
京都の錦商店街近くで飲食店「風景」を営む松田正弘さん、通称マスターが、新型コロナウイルスの影響で窮地に立たされている。
そんなマスターを助けるために、「マスターの隠れ家計画」と題して、マスターを救うために、このプロジェクトを立ち上げました。
ただお金を支援してもらうだけでは忍びないとのマスターの意向をくみ、形に残るものを作成するために、マスターの趣味であり特技である文章を書く力をお金に変えるべく試行錯誤しております。
5月1日から販売開始した、マスターの厳選4作品とドリンク券をセットにした小冊子が150冊以上売れて、マスターにとりあえず45万円を届けることに成功。
この後、マスターの夢でもある、本を出版するという紙媒体での販売に向け、慣れない作業に奮闘中です。
目標は、500万円売り上げて、情熱大陸に出ることです笑
ご予約は5月27日よりスタートしております。詳細はこちらから
さて、今日は鬼編集長&校閲ガールこと私の嫁とマスターとの3人で、最終確認の編集会議。
マスターと嫁は半年ぶりの再会です。
このマスターの嬉しそうな顔…笑
お絵描きが得意な嫁が、マスターの作品の挿絵として使ってくださいと描いてきたイラストがこちら、
どのイラストが採用されるかわかりませんが、どの作品のどこにイラストが使われているかも注目してください。作品のストーリーに沿って描かれていますので。
そして、昨夜最終のSTAYの校閲を終えた嫁の訂正箇所の確認。
プンブンに引き続き今回も驚きの連続が!※㉖参照
さて、ここで問題です。こちらがSTAYの冒頭部分、
遠藤麻紀がその美容室のドアを押したのは、ちょっとした思いつきからだった。
~~中略~~
「あ、はい。あの、すごく重たくなって来たんで、ちょっと鋤いてもらえれば……」
「かしこまりました。ちょっと調べてみますね。そちらでお掛けになってお待ち願えますか」
そう言って彼女はカウンターの下からノートを出し、スタッフの状況を調べ始めた。麻紀はすぐそばにある椅子のひとつに腰かける。
ノートを閉じた彼女は、ゆったりとした足取りで店内の方へ歩んで行く。
長い間麻紀を担当してくれていた美容師が地元で独立開業するため、通っていた美容室を退職したのは三ヶ月ほど前だ。自分が辞めたあとは、別のスタイリストが麻紀を担当出来るようにきちんと引き継いでおくから、とその美容師は言ってくれていたのだが、麻紀はこれを機会に新しい美容室へ行ってみるのもいいなと思っていた。そして、友人の江梨子に紹介してもらい、江梨子が通っているお店へ三度ほど行ってみた。けれど、その店で麻紀を担当することになった美容師が妙に自信家で、口を開いて出てくるのは自慢話ばかり、という男だった。
皆さんは、この文章に違和感を覚えますか?
男性には全く理解ができない、女性ならではの感覚だそうです。
さらに、
「そうか? じゃあ話はここまで。あとはもっと気持ちの良くない話だから」
「うん。ブンちゃん、ひとつだけ……、お父さんとお母さんはどうされたん?」
「僕たちは当然千葉のその街にはいられなくなってね、親父も大学を辞めた。それで、おふくろの親戚がいる京都へ行った。親父は京都へ移ってすぐに脳血栓で倒れて、二日後に死んだ。兄貴には言ってなかったんだ。だから兄貴は長い間親父が死んだことを知らないままだった。おふくろは四年前にすい臓癌で死んだ」
「へえ! そしたらブンちゃん今は一人?」
「うん、そうだよ」
「お母さん亡くなってからずっと?」
「そう」
「ふーん……」
言いながら麻紀は、くちもとを引きつらせながら、うれしそうになる表情を懸命に押さえつける。少なくともここ四年間はブンちゃんに恋人はいない、そう思ったら、なんだか彼のすべてを独占できるような気持ちになったのだ。
この中の「へえ!」←に違和感を覚えたそうです。これはマスターの中でも何かこの作品にしっくりきていない箇所であったようで、この指摘でスッキリしたそうです。
マスターも納得のその指摘によって、この2つの文章がどう直されたのか、それは本を読んでのお楽しみー♪
ご予約お待ちしております♪
あ、おそらく発売日が延びると思います。ごめんなさい!
過去の記事一覧
その⑥ ~風に揺れるタオル~ ←おすすめ☆
その⑦ 〜動きはじめの一歩、それは大きな一歩、そして大事な一歩〜
その⑩ 〜風よ吹け!もっと吹け!〜 ←小冊子の購入はこちら
その⑮ 〜下を向いて歩こう〜 ←有料です
その㉑ 〜妄想するだけならええやん、そんなことさせてくれる作品やねん〜
その㉔ 〜最後かもしれないだろ?
だから ぜんぶ話しておきたいんだ〜