その⑭ 〜カッコいい女性(ひと)〜 京都の食堂・居酒屋「風景」のマスターを助けたい! マスターの隠れ家計画
おはようございます。
昨日の安部総理の、「8月」発言に思わず「はぁ????!!!」
っと叫んでしまった西岡です。
これって言い間違いじゃなくて、読み間違いですよね。
「ようか」と「はちがつ」は間違いようがないですからね。
その後訂正したんでしょか?
本日は、マスターの作品を一つこのnoteに掲載させていただきます。
以前、その⑥ ~風に揺れるタオル~で掲載させていただいた作品、
風に揺れるタオル。
こちらの作品は、【第16回 60歳からの主張】で見事に入賞を果たしました。
今年の1月13日、銀座で行われた授賞式の模様を描いた作品を、ご紹介させていただきます。
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カッコいい女性(ひと)
新型コロナウイルスが猛威をふるっている。世界は本当にもう大変なことになっている。飲食店も大打撃。僕の店も例外ではなく、ものすごくマズいことになっている。33年間コツコツとお店をやって来て、今ほど切実な危機感を覚えていることはない。もうホントに、果たして乗りきれるのかという不安と日々闘っている。「人」が動かない、というのが最もまずい。お金も物も、「人」が動かないと廻らない。
まったく先が見えない今、やれることを精一杯やってゆくしかないのだが、お客様が来てくださらない以上どうにもこうにもならない、というのが正直なところだ。
競馬場も無観客でレースが行われている。大相撲や野球などと違い、テレビで観る競馬のレース実況放映はもともと客席が映り込まないから、それほど大きな違和感はない。けれど、G1レースのファンファーレに合わせた数万人の手拍子や、ファンファーレ後に起こる地響きのような大歓声、そういったライヴ感も競馬が持つ醍醐味のひとつだ。水を打ったように静かな競馬場は、やっぱりすごく寂しい。
新型コロナウイルスのことに触れると、当たり前だけど気が滅入るようなものしか書けない。そこでちょっと違う話を。
全国老人福祉施設協議会という社団法人が主催する「60歳からの主張」というものがある。成人の日に毎年行われる「青年の主張」の、いわば高齢者版で、今年で第16回目を数える。もうひとつの成人式、というサブタイトルがついたこのイベントの主旨、それは、今日の日本を築いて来た高齢者が何を思い、何を望んでいるかということを広く周知することによって、来るべき超高齢化社会に何らかのヒントをもたらそうというものである。60歳以上であることが応募資格のこのエッセイ賞に僕は昨年、僕なりの60歳からの主張を書いて初めて応募してみた。そして有難いことに入賞させていただいた。
選考委員は、アナウンサーの草野仁さん、メキシコオリンピックで日本に銅メダルをもたらしたサッカーの釜本邦茂さん、そしてそして「優駿エッセイ賞」でも長年選考委員をなさっているノンフィクション作家の吉永みち子さんのお三方である。
先日、その授賞式が銀座の時事通信ホールで行われ、僕も京都から新幹線に乗って列席させていただいた。
立派なホールでの授賞式が終わり、緊張がほどけた和やかな雰囲気の中で、僕は思いきって吉永みち子先生に声をかけさせてもらった。
「先生、この度は選んでいただきありがとうございました。実は僕、2009年の優駿エッセイ賞で大賞をいただいたことがあって、その時の選評で先生が僕の作品について書いてくださってたことが当時もう嬉しくて嬉しくて」
「えっ!! そうなの!? 優駿のエッセイ賞で!? どんな作品だった?」
「いや、さすがに11年前なんで覚えてらっしゃらないとは思いますけど……。あの、網膜剥離で手術、入院して、」
「あ! あなた、覚えてるわよ! あなた病院抜け出して競馬新聞買いに行った話でしょ!?」
「えー!! 覚えてくださってるんですか!? うわぁ、感激です!」
「あらぁ、そうなの……、あれは松田さんだったの……、じゃああれね、私はこうして松田さんご本人とお会いする前に、あなたの作品とは二度も出会ってたってわけね」
すごい。一瞬でさらっとこんなことが言えるようになりたいものだな。そして、
「いま、毎月優駿で拙い連載なんか書かせていただいてます」と言うと、
「あらぁ、そうなの。じゃあ優駿のYさんに伝えておいて。いつか私を京都の風景ってお店に連れて行ってくださいって」
いやあ、カッコいいなあ。
いかがでしたか?
こちらの作品の中にある、吉永みち子先生が選評してくださった、「2009年の優駿エッセイ賞で大賞を取った作品」を、明日こちらのnoteに掲載させていただきます。
この作品は有料とさせていただきます。
5月中旬に発売予定の本にも掲載予定ですが、まだマスターのことをよく知らない方は、こちらの作品に触れてみてください。
過去の記事一覧
その⑥ ~風に揺れるタオル~ ←おすすめ☆
その⑦ 〜動きはじめの一歩、それは大きな一歩、そして大事な一歩〜
その⑩ 〜風よ吹け!もっと吹け!〜 ←小冊子の購入はこちら