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コーヒーが美味しくなくなる時期

うちの上さんは異常に舌と鼻が良いので、
ちょっと食べ物や飲み物の味が良くないと
途端に不機嫌になります。

普通の味覚や臭覚の持ち主である私からすると
何故ここで怒るんだ?と言うシチュエーションで
突然、怒り出すこともあります。

例えば美味しくない焼肉屋さんに入って
味と値段がマッチしていないと
無意識のうちにでしょうか、
家族や店員に当たり散らしはじめます。

結婚した当初はそんな言動に対して
理解に苦しんだものですが10年も一緒にいると
なんとなく想像できるようになるんですね。

つまり、彼女(ネコママ)にとっては、不味い食べ物や不快な匂いは、不意に鼻ずらを殴りつけられるくらいの体験だったということです。

自分を含めた大半の一般的な人たちは、言っていることが理解しにくいでしょうが、味覚・臭覚・聴覚がイヌネコ並みに鋭敏な人にとって、日常に溢れている美しくない現象は、五感を絶えず殴りつけられているような意味合いがあるという事です。

否応なく不快な匂いや音にさらされている者からしたら、『もう勘弁してくれー』となるんでしょうね。確かに耳をすましても電気が配線内を流れる音とか、締め切った車の中からでも匂ってくるドブの香りなんかは一生かかっても拝めないと思います。

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ただ、こういった鋭敏な味覚・臭覚は、こと商売をしていく上では、かなりなアドバンテージになります。

うちの場合、コーヒー豆の仕入れはイヌ並みに鼻が効くネコママがしているのですが、鈍感な私がどれだけ努力をしても、珈琲豆に付着している農薬の香りや化学肥料の味なんか、多分永遠にかぎ分けることはでき無いでしょう。

日常生活に支障をきたす程の鋭敏な五感は迷惑なギフトなのですが、よりおいしい飲食物を求める人にとっては垂涎のスキルといえます。

しかし、珈琲の味が納得いかない場合、ネコママはずっと不機嫌なので側にいる私はそのあいだ非常な不安にさらされます( ^ω^)・・・

コーヒーの味が美味しくないとネコママは不機嫌になるのですが、美味しくない原因を特定するまで時間が掛かるのですね。美味しくない要因は考えられる限り例を挙げると以下の通り。

1)水が原因(浄水器の機能低下)
2)生豆の質が悪い(仕入れの問題)
3)焙煎度合が不適切である(私が悪い)
4)季節の変わり目だから(不可抗力)
5)体調が良くない(味覚の低下)

ネコママが突然「最近コーヒー美味しくない」と言い出すと、上記のどれに当てはまるか検証が始まります。

大抵は1)の水が原因で珈琲が美味しくなくなるのですが、4)の季節の変わり目が原因で珈琲の味が低下している場合は結構大変です。何しろ不可抗力で改善の余地がなく、気候が安定するまでどうしようもないからです。

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丁度今時分(10月中頃)と春先が、季節の変わり目にあたるのですが、毎年この時期になると珈琲が美味しくないと、ネコママがブツクサ言い始めるわけですよ。

季節の変わり目は、いろいろなところに影響があって、焙煎士の私の場合その変化を豆が焼けるスピードで感じ取ることが出来ます。

珈琲焙煎は【すぎた珈琲】の場合、毎朝4台の小型ロースターを回しているのですが、4台同時にコーヒー豆が焼けると困るので、仕上がりは約2分間隔で完了するように工夫します。(焙煎動画は下をご覧ください)

しかし、季節の変わり目に入ると1号機と2号機の豆の焼けるスピードが入れ替わってしまうのですね。夏ごろまで2号機が一番早く豆が焼けていたのに、秋に差し掛かると徐々に1号機の方が早く焼ける様になります。そして今朝(2020年10月25日)完全に1号機の方が早く焙煎が完了するようになりました。

で、昨晩ネコママがいうには「やっとコーヒーが美味しくなったよ。季節が完全に変わったんだね。」だそうです。わかってるなら怒らないで欲しいよねwww。そういえば、木枯らし一号が吹いたのも昨日だったな。来年のカレンダーにメモっておこ。木枯らしが吹くと珈琲の味が安定すると・・・

季節が完全に秋・冬バージョンになって、コーヒーの季節が本格的に始まりました。味わいも安定して良くなっていくでしょう。一安心一安心。

コーヒーを美味しく入れるコツに関しては下のブログをご覧ください。


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