ブルボン王家がブルボンコーヒーを作った
世界中で栽培されているコーヒー豆ですが、栽培されている品種で最も種類が多いのはティピカという品種、あるいはティピカから派生した品種です。
しかし、最もたくさんの量が栽培されている品種は、ブルボン種から派生した品種で、ブラジルで扱われている主要商品です。
なぜこんな事になっているのかというと、もともと一番多く栽培されていた品種はイエメンのモカ(エチオピア原種)だったのですが、ジャワ島に移植され突然変異したティピカ種が、東インドや西インドの植民地に広がり、たくさん栽培されるようになりました。
その後、フランスの植民地だったブルボン島で突然変異を起こしたブルボン種がブラジルに渡り、品種改良されたイエローブルボンとしてブラジルの代表的なコーヒー品種となったわけです。
ブルボンやティピカなどのアラビカコーヒーは、自家受粉で結実するので血統を守りやすく、ロブスタ種のように他家受粉するタイプの品種は混血がどんどん進んでいきます。
そういった事情で、ロブスタ種は品種を明らかにしにくく、アラビカ種のように品種による風味の差別化が難しい。
ただ、純血は混血に比べて生命力が弱いので、アラビカ種は研究所などで人工的に交配を行い、生産性が高くて美味しい品種が日々作られているといった次第です。
然しながら、コーヒーは原種に近い方が風味がよいようです。
当店でも一番風味がよいと評判なのは、今も昔もエチオピア産のモカ原種。
ブラジルでは当初ブルボン種そのものを栽培していたのですが、隔年収穫なうえに病気や霜害に弱いので、今では品種改良されたイエローブルボンが主要品種として栽培されるようになっています。
コーヒーはこんな感じで世界をまたにかけて、種族を変化させていっているのですね。
ネコやイヌもコーヒーと同じく、人間の寵愛を受けることによって、様々な形に変化しながら種族を繁栄させています。
もしかして、イヌネココーヒーは、人間よりも繁栄していると言えるのかもしれませんねw
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