
「このルール、意味ある?」と感じたら読むnote。窮屈な世界を軽やかに生きる思考法
「なぜこのルールがあるんだろう?」「これ、ほんとに必要?」
そんなモヤモヤを感じたことはありませんか?
職場でも社会でも、気づけば僕たちを取り囲む無数の「ルール」が存在します。一度作られると見直されないこともしばしば。そこには役立つ面もあれば、押し付けられているだけで息苦しく感じる面もある――まさに好き嫌いが分かれるテーマです。
今回の対話では、前回の「戦略」の話を受けつつ、「そもそもルールってなんだ?」を徹底掘り下げ。「嫌われがちな理由」と「ありがたい側面」、さらに「戦略との共通点と相違点」まで考えてみました。ポイントを整理しながら、あなたが明日から“ルール”をどう捉え直すか、一緒に考えてみませんか?
※この記事は、日米のIT業界で働く友人同士で対話したポッドキャストの内容を元に文章化しています。実際の音声へのリンクは最後に掲載しておきます。
なぜ「ルール」は嫌われがちなのか?
自由を奪われる感覚
ルールというと、
「必ずこうしなさい」「○○してはいけない」
社内手続きやマナーなど、細かい縛りが多い
こうした指示ばかりだと、一気に息苦しくなってしまいますよね。
例として挙がったのが「飲み会の席次」「上座・下座」など。上下関係を強調されると目的がわからずストレスに感じる――よくある話です。
ルールが“過去のまま”更新されない
一度作られたルールはなかなか消えずに形骸化することも多い。
「もう必要ないはずなのに、ずっと残っている」
たとえばコロナ禍で設置した飛沫防止パーティションがそのまま放置されている…
このように、ルールが“今”に合っていないのに続いていると、余計に「なんでこんなの守らないといけないの?」と思わずにはいられません。
ルールのポジティブな側面とは?
ゲームを面白くする“縛り”
でも、ルールは必ずしも悪者ではありません。たとえば鬼ごっこに「この線の上だけを走る」という制限を加えると、一気に追いかけっこが盛り上がる。適度なルールは創造性を刺激するわけです。
秩序や予測可能性の確保
交通ルールがあるからこそ、安心して車を運転できるし、道を渡れる。お互いにどう動くか予測できるのは大きいメリット。ルールがないとカオスになり、事故や混乱が絶えません。
本来はフィードバックで進化すべき
理想的には、ルールは時々見直したり改善したりするのが普通。しかし会社や社会では、誰もフィードバックを発信せずに放置し、結果的にアップデートされないまま残っているケースが多いのが現実。だから息苦しくなるわけです。
戦略とルールはどう違う? 同じなの?
戦略とルールの共通点
前回取り上げた「戦略」と同じように、ルールも“目的”とセットで考えるのが本来の姿。
戦略: ゴールに向かう全体計画
戦術: 具体的な現場での動き
ルール: それらを支え、守るための仕組み・制約
いずれも「望ましい状態」に近づくための道具。意味がわかっていれば、「なぜこのルールが必要か」も理解しやすい。
ただし、戦略>ルール かもしれない
理屈では、戦略(全体の方向性・目的)を優先して、そこから逆算したルールを作るはず。しかし、いつの間にかルールが目的化しているケースがあると指摘がありました。
組織内で「本来のゴールは何?」が見えないまま、形式的な報告書類ばかり増えていく
「なぜやるのか」を忘れ、ルールに従うこと自体がゴールになっている
こうなると、「ルールが戦略を邪魔する」状態が起き、現場の不満が爆発するわけですね。
「嫌なルール」を変えるには? —— 自由と逃避のはざま
逃げる? 逆手にとる? あるいは“変える”?
もしどうしても合わないルールに縛られているなら、いくつかの選択肢が考えられます。
逃げる
会社を辞める、国を出るなど、極端なパターン。ただしリスクやハードルが大きい
逆手に取る
ルールを守りながら、その想定外の使い方でメリットを得る。“裏技”のような発想
変えるよう働きかける
自分がルールメイカー側に回るか、意見・提案を通して改定を促す
ルールを「やらされてるだけ」と思うからストレスになる。そこに主体性を持つかどうかがカギなんですね。
自己ルールを活用する
また、ルールは“他人から押し付けられる”だけでなく、自分が自分に課す“ルール”もあるじゃないか、と話題になりました。
「夜10時以降スマホを見ない」
「毎日1時間は勉強する」
これはむしろ“やりたい目標”を達成するための戦略的ルール。「何のためにこの制約を課すの?」と納得できれば、嫌なものではなく“助け”になるわけです。
おわりに
「ルールが多すぎて息苦しい!」 という声と、「ルールがあるから安心できる」 という声。どちらも真実を含んでいます。
要は、ルールは本来「目的」や「戦略」とセットで柔軟にアップデートされるべきだということ。けれど現実には一度作られたルールが形骸化し、意味を失っても放置されがち……。
押し付けられるだけのルールはイヤ
自分の目的や戦略から逆算したルールはむしろ歓迎
この差が、ルールを嫌ったり好んだりする原因でしょう。だからこそ、ルールを嫌うだけでなく「なぜあるのか」「どう改定できるか」を主体的に考える余地がある。もしルールがどうしても合わなければ、逃げる・逆手に取る・変える、といった選択肢を視野に入れるのもあり。
最終的に、ルールはただの道具。戦略=ゴールを見据えたうえで、それをどう上手に使うか、あるいは使わずに済む仕組みを作るか――それが、嫌なルールに振り回されないための“戦略的”な姿勢かもしれません。
こちらの記事の、元となった対話音声はこちら↓
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