「ないじゃなし」は「あるじゃなし」?
むかし流行った
中学生の時分にテレビでよく流れた「お座敷小唄」。「妻という字にゃ勝てやせぬ」と嘆く人が主人公だけど、昔から疑問に思ってたのが「雪に変わりはないじゃなし」という歌詞。
富士山でも京都先斗町でも雪は「とけて流れりゃみな同じ」と歌う場面にこの歌詞が出てくる。「みな同じ」ならば「雪に変わりがあるじゃなし」でないと話の筋が通らないのではないかというのがその疑問じゃ。
当時も論争
1960年代前半の大ヒット曲で、ネットで見ると当時もこの歌詞をめぐって論争が巻き起こったらしい。そもそも元歌があり、広島の盛り場・流川の酒場で歌われていたのを当時ブームだった「ドドンパ」のリズムでつくりかえたとか。そのとき曲調に合わせて「ないじゃなし」にしたという。
こんがらがる
同じころ「まつのき小唄」も流行った。「松の木ばかりがまつじゃない」と始まるこの歌と「お座敷小唄」がなんか似ているので、頭の中でこんがらがって歌詞もメロディーもいつのまにか混ざり合ってしまう。【facebook2020/11/21】