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36-15 迷惑という概念

今回も、ルーシー・クレハン氏の『Cleverlands』からのお話しです。(邦題もありますが、英語のタイトルの方が好きです)

最近は以前より本を読めるようになって、本の中の気になることばをかけるようになりました。

本の中ではPISAの成績の良い5つの国を著者が訪ねていき、その国の学校を見学させてもらったり教師に話を聞いたり、子供や保護者にも意見を聞いて
その国の教育のinsightを教えてくれます。

実はこの本が僕が仕事をやめたきっかけなのですが、、、。

最初のフィンランドが読み終わって現在日本のパートなんですが、その最初のサブタイトルが「出る杭は打たれる」で、そこでは日本に住むイギリス系のご家族の娘さんが日本の学校の特徴を経験を交えて上手に説明してくれています。

そしてその中で日本の学校教育の社会的側面について利点をあげた上で、しかし個性や独創性を育まない点について著者が質問した時に答えたのが、
「出る杭は打たれる」と、「迷惑」という概念でした。

この迷惑という感覚が日本には強すぎる部分があることの一例として、体育の授業での行進や、班やクラスでの「連帯責任」、クラス同士の競い合いや、集団的いじめの話が登場しました。どれも日本の学校に通ったことがあれば感じた・体験したことのあることです。

大阪教育大学の教育心理学教授、秋葉英則さんは本の中で、

日本における規則遵守と同一化は、ごくわずかに違う行動さえ拒絶する気質を生み出した

と説明しています。
このごくわずかに、という部分。
この同一化、という部分。

大変興味があります。

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