人のあったかさ⑧
秋を満喫して、仕事を終えた先生が車で瑞浪の駅まで送ってくれた。そして電車の時間までずっといてくれて、電車が来て乗り込んでもそこにいてくれて、最後は見えなくなるまで手を振ってくれた。
優しいなーほんとに、って思いながら、最近業者の人とかに学校来てもらっても最後まで見送らなくなったな、と思って、それは良くないというか、いや見送った方がお互い気分良さそうだからまた再開しようって思った。
次の目的地は東山公園のそばにあるおそばやさん。こちらも前職でお世話になった人に会いに行く。楽しみだなー、って思いつつも時間を調整しようと思って乗り換え駅の千種(ちたねじゃなかったw)のベンチで編み物してたら、女性が近づいてきてくれて何か言っている。イヤホンしていたからすぐに取ってみたら、それは何を作っているの?って声をかけてくれた。
今まで電車の中では編み物してたけど、電車の中ではさすがに知らない人に声かけないか、って思って、でもベンチにいる人にもそんなには声かけないだろうなって思ってたらその方も自分で私は気になったらすぐに声かけちゃうのって笑ってた。そしてカバンを作っていると言うと素敵ね、しっかりしてるねって褒めてくれた。
癌の投薬治療が辛かったことや数日前まで癌の摘出で手術だったから退院したばかりだということ、書道をやっていてその教室のことなども教えてくれた。めちゃ恥ずかしくて汗ばっとかいたけど、嬉しかった。今これを書きながら、「メタモルフォーゼの縁側で」の2人とまではいかないけど、なんかそんな全くの他人に声をかけてもらえたことに共感してた。
編み物しようと持ってきたくせに、行きの新幹線でしかやってなかった。ほんとは太陽の塔の前でやるつもりだったのに閉まってたし(なんならホテル出る時に持って出るのすら忘れてたし)、鴨川でも恥ずかしい気がしてやらなかった。ここでやって良かったなって今思ってる。