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ブルー・オーシャン・シフト

みなさんこんばんわ😊

MORISISです!

今日は「ブルー・オーシャン・シフト」という著書の内容を紹介していきます。

昨日紹介した「ブルー・オーシャン戦略」と基本的なツールや方法論は同じですが、考え方としては本書の方がより実践的な内容です。

実際に会社で戦略をつくり実行しようとすると、こんな反対にあうことがあります。

「そんなのは机上の空論だ」
「現実にあっていない。うまくいかないだろう」
「そもそも今のやり方を変える必要なんてない」

これは反対する人が、心から納得していないからです。
そこで本書が一貫して重視するのは「人間らしいプロセスづくり」です。
新しい課題に挑戦し戦略をつくり実行するのは、組織にいる生身の人間です。
人間だからこそ、心から納得して動くことが大切なのです。

人間らしいプロセスづくり

ここで重視するのは次の3点です。

①進め方を細分化する
「ブルーオーシャン市場を開拓しなければいけない」という大きな課題を一気に解決するのは難しいです。
しかし、「まず業界の現状を知ろう」というように、細かく具体的な作業に分ければ、誰でも対応できるようになります。

②実体験を重視する
人は誰かから「こう決まったからよろしく」と言われても、納得しなければなかなか本気で取り組めないものです。
しかし実際に自分で体験して、「これが必要だ」と心から納得できれば、多くの人は本気で動くようになります。
このように誰かの指示でなく自らの体験を通して、役員や現場の人たちが変革の必要性を自分で見つける状況を生み出していくことです。

③公正と信頼
「誰かが密室で決めている」と思ったら、人はなかなか本気になりません。
しかし「会社の意思決定に自分の意見が反映された」という確信があれば、人は大きな力を発揮します。

顧客の苦痛を知り、ターゲットを見つける

顧客目線の大切さは誰でも知っています。
しかし現実には会社員であっても、自社商品を使ったことがない人は意外と多いものです。
これでは「顧客目線」で考えるのは難しい。
本書ではライバルの追い上げにあった米国のドラッグストアチェーンの事例を紹介しています。

この会社では「まず顧客を理解しよう」と考えました。
役員が集まり、役員の1人にインフルエンザの患者役になってもらい、彼はチームリーダーからこんな指示を受けました。
「今日は会社を休み、ドラッグストアで処方薬をもらってきてぐさい。」
その役員は実際に会社から自宅に戻り指示通りやってみました。他の役員も彼に同行しました。

9時30分
役員の自宅に集合。医師に電話。「診察は11時30分から」と告げられた。

10時30分
病院に出発。車で45分かかる。混雑する待合室で30分待つ。

11時45分
看護師に呼ばれ、下着一枚になり、体重と身長を計測する。

12時15分
医師の問診を受け、やっと処方箋を入手する。

12時25分
薬局へ向かう。車で45分。待ち時間15分。

14時00分
無事、処方薬を入手。

同行した全役員の感想は「もうコリゴリ。症状を放って、自宅にいたほうがラクだ。」
ここでチームリーダーが「だから薬が買われないのでは?」と言うと、一同沈黙。

そして議論が始まりました。

薬局で薬を処方できれば、問題は解決できます。
しかし医師常駐はお金がかかる。
上級看護師なら薬の処方ができ、コストは3分の1です。
役員一同は「これでお客様も喜ぶし、売上も伸びる。ブルーオーシャンを開拓できるのではないか?」と考えるようになりました。

ドラッグストアで売上を成長させようとすると、品揃えや店舗数拡大などを考えがちですが、これでは他社と同じレベルの競争になり、レッドオーシャンから抜けれません。
徹底的に顧客になりきることで、それまでまったく見えてなかった顧客の苦痛がみえてくるのです。

顧客を理解する上で重要なのは、調査や分析を外注しないことです。
トップや社員が自ら現場に行き、観察し知見を得ることで、プロジェクトに関わる全員が腹オチして取り組めるようになるのです。

実はブルーオーシャン戦略は「顧客第一主義」ではなく「非顧客第一主義」なのです。

既存顧客の取り合いは、レッドオーシャンの戦いになります。
しかしまだ顧客ではない人を掘り起こせば、ブルーオーシャンを開拓できるのです。
その為には、「非顧客」の苦痛を見つけ出し、その苦痛を解決することです。
そこで「非顧客層」を3種類で考えます。

①潜在的非顧客層
仕方なく使っている。そのうちやめるかもしれない。

②断固たる非顧客層
あえて「使わない」と決めている。

③未開拓の非顧客層
使うなんて考えたこともない。

非顧客層が誰でどんな苦痛を抱えているかが分かれば、その苦痛を解決することで、新たなブルーオーシャンを開拓できるのです。

一見レッドオーシャンの中にいても、ブルーオーシャンの芽は至る所にあります。
顧客はなんらかの不満を必ず持っています。
その不満が、ブルーオーシャンの芽になるのです。

どんな市場でもブルーオーシャン市場の芽がある。顧客を観察しよう!

最後までお読み頂き、ありがとうございます😊

では✋

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